2005年6月2日木曜日

Movable Type導入にあたっての言い訳

さて、ここまでblogが流行り、リンクしていたサイトの多くがブログ化(または更新そのものを休止)しながら、自分が今まで導入に踏み切らなかった理由を、備忘も兼ねて書いておきたい。

まず根本的に自分が作りたいwebサイトというのが、データベース型だというのがあった。自分には、過去の記事もさっき書いた記事もほぼ等しく価値のあるものであるという自負があって、ゆえにたとえばトラックバックのシステムよりも「Amazon」などの商業サイトや、記事の平均点が低いのは問題だと思うものの「関心空間」などの、時系列ではなくモノ(オブジェクト?)同士をつなげていくような仕組みに憧れていた。
端的にいうと、blogの仕組みは過去記事へのアクセスと整理の面でとても貧弱なのだ。サイト全体がどういう構成になっているのかが分かりにくいといえばいいのか(そりゃ、当然そういう静的な構成じゃないから当たり前なんだろうけど)。
もし記事を時系列以外でキレイに整理することができるシステムを持ったblogがあれば(あるのかもしれないけど)もっと早く導入を考えたかもしれない。
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また、単純に自分がwebサイト運営によってコンピュータに関するスキルを高めよう!という目的も、当初はあった。システム面も含めたサイト運営自体を考えることは同人誌活動と日曜大工をあわせたような趣味としてとても面白いし、正直、その多くを仕事にフィードバックすることができたと思う。
だけど、さすがに僕はプログラマではないし、これ以上webサイトの技術を学ぶよりも中身を充実させた方が自分にとって意味があるなぁと思うのも、また事実。具体的にいうと、テキストデータで扱える範囲ではperlを使って制御できる自信はあるんだけど、バイナリデータやデータベースシステムを利用したサイト構築までは、さすがに自分ですべてをやろうとは思わなかった。
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そう、アクセシビリティの問題も書かねばならない。これは僕の誤解もあるんだけど、blogは、アクセシビリティへの気遣いが少ない!と思っていた。
たとえば有名なexciteやlivedoorが提供するブログは、この時代でいまだにtableを使ったレイアウトなんてことをやっていて、そういうことを気にしながらサイトを作ってきた自分にとってはかなり脱力気味だった。blogが流行する少し前、スタイルシートを導入してアクセシビリティを気にしたサイトを作るのがややメジャーになった瞬間があったと思う。そしてそのムーヴメントに少なからずシンパシーを抱いていた僕にとって、blogブームはそれを量の力で無視する行為に感じて、とても抵抗があった。
だけど今回いろいろ調べてみたら、それはblogシステムの提供側によってさまざまであったことが分かった。
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もっと現実的なことでは、記事の更新の仕方。
僕はけっこう一つの記事を長く書く方なので、ブラウザのフォームに入力してプレビューしてまた修正してプレビュー……ってスタイルがちょっと、いや全然あわない。この文もテキストファイルで書いているし。
一度htmlファイルでスタイリングも含めてスタティックに書いて、ブラウザを横に並べながらゆっくり雑草を摘みとるように推敲したい。
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その時系列表示とフォーム更新スタイルに唯一マッチしたのが「ニッチ帳」というコンテンツだった。というかこれは最初からblog的なものを意識していて、他のコンテンツはかなり気合いを入れて書くものだったからあまり頻繁に更新できず、その頃アクセス数をあげることに躍起になっていた自分は「カジュアルに更新できる仕組みを作らないと」と思って、オマケ的に作ったものだった。1999年の終わり頃の話。
その頃あった長文のコラムと差別化するために画像を一切表示しないといった自分ルールもあって、やはり更新頻度は一番多かった。
だけどblogが一般化してからは、トップページを見るだけで楽しめるサイトが標準になってきてしまい、そういう意味でも1クリック必要な「ニッチ帳」は古いなぁという感じもしてきた。
その葛藤ゆえ「ニッチ帳」は2005年2月で更新を止め、トップページにポストイット風に一言を載せられるようにしてみた。この一言は記事を更新すると前の記事が消えていくという仕組みになっていて、実はこれは「世の中のblogの大半はここで一言書いているテキストのように過去記事なんて残す必要のないような内容でしょ」というささやかなイヤミも込められていたんだけど、当然そこまで読みとる人はいなかったと思う(笑)。
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てなことをウダウダ書いてきたけど、やっぱり時系列で更新して過去記事へのアクセスのしやすさに目をつぶるなら、blogの仕組みは魅力的なのは間違いない。
いろいろと考えたり調べているうちに、一つ前の記事で書いたようにRSSをcgiで引っ張れることを知り本家サイトとの連動がイメージでき、ようやく一部導入に踏み切ったわけである。
あ、そうそう、ついでに書いておくけど大半のblogがコメントやトラックバックがついたら「はてなアンテナ」で上がってしまうのは勘弁してほしい。

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