2010年9月27日月曜日

編集の本2010.9

何冊か編集者関連の本を読んだので、まとめてメモ。

popeye物語―若者を変えた伝説の雑誌 (新潮文庫)
椎根 和
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popeye創刊時の編集者だった椎根氏によるpopeyeが伝説だった時代の回想録。ところどころ著者の視点がちょっとイヤな感じがするのが鼻につくけどそこをガマンすればやはり新しいものが生まれるときの熱気がつまっていてグイグイ読ませる。
「ニューロマンサー」を訳した故・黒丸尚氏は、電通で働くかたわらペンネーム「LEO」としてSFを中心としたライターをしていたというエピソードは、彼の天才性を十二分に感じさせる。

最近ブルータスが2010年6月1日号で「ポップカルチャーの教科書」として、自身を時代のカルチャー、サブカルチャーとともに回想していて面白かったので、あわせて読むといいかも。

編集者の時代 雑誌作りはスポーツだ (マガジンハウス文庫)
マガジンハウス
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タイトルからは分からないけど、popeye木滑編集長の編集後記を集めた本。そんなもん面白いの?と実は僕も思ったんだけど、読み始めたらこれが意外と面白い。
まず当時の状況が生々しく分かるからで、たとえばスターウォーズの噂が聞こえてきて実際に目にしてこりゃすごいと驚く様とか、のちの携帯電話を予見していたり、今から見ると当たり前のものが当時は影も形もなかったことに気づかされて面白い。
また、popeyeという雑誌は絶えず読者に話しかけていくような作りになっていたと思うけども、それがこの編集後記に色濃く出ているからだと思う。キャッチフレーズは「Come join us!」だもの。

なお、今、本屋でpopeyeを開いても全く別の雑誌なのでご注意。個人的には扱っている内容的には「Lightning」が当時のpopeyeぽいのかなぁと思ったり。ただ、当時新しかった部分は現在、「雑誌」と言うジャンルは担っていないんじゃないかな。

ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地
滝田 誠一郎
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講談社のマガジン系に関しては回想録や語られることが多かったけど、サンデー系は少なく、ビッグコミックに関してはなおのことのように感じる。
本書はビッグコミックというより、同誌や伝説の雑誌「ボーイズライフ」、そしてレコパル系の雑誌を創刊した小西湧之介の評伝といってもよい。
面白いのは、ビッグコミックはマンガ誌としてではなく文芸誌~中間小説誌に近いイメージで作られていたこと。そこがそれまでの青年誌とは一線を画しているんだけど、それが最初に実現できたのも小西氏のパワーと小学館という出版社の体質にあることが分かる。講談社ですら青年誌を出すのが相当あとになってしまったぐらい、そのコンセプトは画期的だったのだ。
雑誌ファン、マンガファンは読んでおいてよい本。


アニメックの頃…―編集長(ま)奮闘記
小牧 雅伸
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解説の氷川竜介の言葉を借りると
「伝説の雑誌」と呼ばれる『アニメック』を立ち上げた編集長・小牧雅伸自身の手で、その勃興期の様相について綴られた回想録
が本書。ミニコミを作っていた学生だった小牧氏がアニメ雑誌を作ることになり、試行錯誤していく姿は編集モノ好き、立ち上げモノ好きの自分にはたいそう面白く読めた。途中からはまだテレビ放映時でマイナーだった「機動戦士ガンダム」にまつわるエピソードも多く語られて貴重。
それにしてもweb連載というのもあるのかもしれないけど、この著者は文章がちょっと……。アニメック自体も誤植が多かったそうだけど、ところどころ文章が読みにくい上に、意味が通じてない部分もチラホラ。解説の氷川竜介のしっかりした文章を読んだらほっとしたぐらいだ。そんな小牧氏だからこそノリで雑誌を作ってそれが熱意が読者に伝わったのかもしれないが……。
途中から副編集長として現・角川書店社長の井上伸一郎氏についても語られていて面白い。やはり社長になるような人は若い頃からしっかりしてるんだなぁ……。けど根は変態っぽいが。

2010年9月17日金曜日

iPadをはじめたよ。

iPadを買ってしまった。
基本的に家でしか使わないのでWi-Fiの16Gモデル。一番安いやつですね。

TUNEWEAR iPad用PUレザーケース TUNEFOLIO for iPad オレンジ TUN-PD-000008
B003L9HTOM
↑同時購入したケース。意外と必要だった。

実は発表時・発売時、まったくiPadに興味なかったのは、「でかいiPhone」と思ってたからなんだけど、比較対象をiPhoneのようなモバイル端末ではなくノートPCと比べたら、今まさに欲しい商品であることに気づいた!

これまで自分がノートPCでやりたかったことは

1.テキスト入力
2.ゲームをプレイ(仕事のため)
3.お茶の間でブラウジング、メールチェックなどによる情報収集。

1に関してはPomeraを買ったので、解消。

2はノートだと割高なのと、現在使用しているデスクトップPCが4年経過するのでそちらを買い換えるのも手かも。

こうして整理してみると3ができればよいということで、それならビューワーでいいじゃん→あれ、iPadってもしかしてまさにそれ!?という次第。
PCはメンテナンスとかウィルスソフトがどうのこうのとかひたすら億劫なのも買う気が失せる。

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購入してみて、やっぱりこれで正解だったと思った。

一番気に入ったのが、その起動時間の短さ。基本的にほっといてもスリープするので、ボタンを押してあげると即起動。もし電源をオフにしてもさして復帰まで時間はかからない。

今のところ実際に活用しているのは、

・ブラウジング(ニュースとか)
・Twitter
・返信の必要のないお知らせ系メールの閲覧
・天気予報ソフト
・TV番組ソフト(ダラダラ見ないから逆に番組ソフトが重宝する)
・地図検索

などなど。

ソフト「iBook」でPDFの小説を読んでみたけど、PCよりも読む気はする。短編ならいける。けど、バックライトなので本の代替物としてはまだまだ。でも時間の問題だなぁ。

とはいえ、欠点もある。

操作系はともかく、入力系はとにかく面倒。慣れの問題もあるかも、だけど、いやいやこれはタッチパネルの勘弁さゆえのデメリットじゃないかなぁ。

キーボード慣れしているので、ソフトウェアキーボードが泣きたくなるほど使いづらい。とくにカーソルキーがないのが不便すぎる。コピペすら面倒。
ブラウジングの際、細かいクリックが面倒。マウスなどの場合、文字の上にカーソルをあわせ、その後クリックするから間違いがないけど、iPadの場合、画面に対して一発でクリックしないといけない。
ブラウザのブックマーク整理すらわずらわしい。PCみたいにガッツリカスタマイズする、という発想は持たない方がいいのかも。

それにしてもこうなってくるとあえてPCでやることは限られてくる。
blogの編集と書き込み、メールのリプライ(プライベートだけなのであまりない)、iTunesによる音源管理、画像管理、画像処理、月イチで作るカレンダーなどなど。
編集や管理作業はやはりPCがよい。こういった作業はキーボードとマウスがついて比較的画面が広いデスクトップPCが有利なんだろうか。


2010年9月7日火曜日

人はメモについて語り出すと、長い。

一口に「メモ」といっても、人や状況によって意味が違ってくるから厄介だ。

TODO、ほしいものリスト、行きたいところリスト、アイディア、仕事のメモ、原稿の下書き……。
どれもメモといえよう。

自分の場合、「TODO」、「アイディア」、「仕事のメモ」は罫線が入ったシンプルなメモ帳に、すべて書いている。仕事もプライベートも同じメモ帳。いわゆる備忘録ですな。
そのままだと混沌とし過ぎているので、仕事は会社のOutlook、プライベートはパソコンのファイル、最近ではポメラなど適切なデジタルデータにそれぞれ移して、メモ帳から消すようにしている。

「ほしいものリスト」は、購入を迷っているものであることが多いから、できれば商品の詳細にアクセスできるようにしておきたい。
いろいろ試したすえ、今は、Amazonの「ほしいものリスト」にガンガン追加していく、という方法にしている。もちろんAmazonで買えないものもあるけど、やってみると意外に多くない。
またAmazonでそうしておくことで、そこに自分のコピーロボットみたいのができあがり、システムが紹介してくれる商品の自分へのマッチ率がかなり高くなっていくのもメリット。個人情報云々を気にする人はいやかもしれないけど、これは単純に便利。

「行きたいところリスト」は、住所・電話番号をのせたリストを作っているけど、最近車を買ったので、車で行くようなところはガシガシカーナビのお気に入りに入れるようにした。

ポメラでは、blogの下書きとカレンダー機能を利用した日記用のメモをしている。
これ、あくまで下書きに使うというスタンスがミソで、たとえば商品紹介のタグなどはポメラでは書きにくいので、下書きがすんだらPCに移してリンクを入れたり写真を入れたりといった編集作業をしてアップロード。ビューワーも変わるので、推敲もしやすいように思う。

というわけで、クラウド云々とかそういうサービスはぜんぜん使ってない。
仕事に関していうと、守秘義務の関係とずっと会社内で仕事を行うので自分にはほとんど使えないTIPSだったりすることが多いという事情もある。

ちなみにその中のひとつ、Evernoteはちょっと使ってみたけど、「同期」が今の自分にはあわなかった。
webページもリンクだけ集めておきたいし、コピーを一箇所に集めておくというより、オリジナル・最新の情報にすぐにアクセスできるリンク集、みたいになってる方が理想的だなぁ。
そもそも使い方間違ってたのかもしれないけど。

というふうに、Lifehackとかって仕事や性格によってもまちまちだから「これが答え」ってのがなくて、いろいろ試してみるしかないんだなぁ。

キャラクターの魅力って?

SF3Dオリジナルが復刻されたかと思ったら、
SF3Dオリジナル[復刻版]
4798600482

なんと雑誌連載分がまとめて一冊に!
SF3Dクロニクルズ
4798601012

かつて古本屋でHOBBY JAPANでSF3Dの記事が入っている号をチビチビ買ったりしてたんだけど、こうしてまとめて読めるなんて画期的だ……。

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元々は僕だってガンダムとか好きだったんだけど(今でもTHE ORIGINとかお話としては好きだけど)、メカとしては今はもうほとんど興味がない。

なんでだろう、と考えてみたんだけど、それは「キャラクター性の配分」にあるんだと思う。

誰かが言ってたけど、ガンプラって実はフィギュアに近い。最近のガンダムはとくにそう思う。

フィギュア、ってなにかというと「キャラクター」なのである。

「キャラクター」とはなにかというと、たとえば「character」を辞書で調べると「人物評価の基準となる人特有の道徳的特性」と書いてあるが、つまりある人がある人であることを際立たせる個性のことだと思う。

ゆえに名前や愛称がつけられたりする。

この「名前で呼ばれる度合い」ってかなり「キャラクター性の配分」とリンクしてると思う。
ガンダムは、RX-78というより、ガンダム。

ガンダムがキャラクター性:オブジェクト性(?)=7:3ぐらいとすると、SF3D~マシーネンは5:5ぐらい?

僕が興味をもっている車に関しては、大体3:7~2:8ぐらいじゃないか。
車だって愛称があるものほど、キャラクター性が強いといえると思う。

でも重要なのは、なんだかんだ言ってその配分量はともかく「キャラクター性」があるものに人は興味を持つ、ということだ。

車に関してもそう。
僕の場合、主にフォルムなどから「キャラクター性」を感じて面白がっているのだ。

車の場合、ドライバーとして車から感じるキャラクター性もあると思うけど(速さはもちろんグリップのよさとかもろもろ)、それは他人と共有しにくいゆえちょっと違う。でも車好きの多くはこっちを求めているため、僕のようなキャラクター的に車が好きな人間はちょっと居心地が悪かったりする。

その辺、メカ好きと言っても結局「ガンダム出身」だなぁ、と自分で思うことが多い。

小鳥はとっても歌が好き。

iPhoneは持ってないので、PCブラウザのプラグインでtwitterをはじめて半年。

……読む人も読まれる人も全然増えません(泣)。
根がひきこもりの人見知り(基本的に他人にあんまり興味ない)だから、想像通りといえばそうなんだけども。

それでもチョコチョコ書いているのはニッカー(日記をつける人;造語)のなせる技。

でも、twitterって(プチ)有名人ホイホイだと思うなぁ。
「あ、○○さんですよね?」ってフォローされた日にゃ、そりゃ誰でも勘違いするし、あながち勘違いでもなかったりする。
だって、広瀬香美がチヤホヤされるんだよ?
ダイジョウブ?って思ったもん、いろんな意味で。

本人はどこそこ行った、食べた、とか書いてりゃいいだけだし。そうでもないか。

親分肌の人、噂話が好きな人はハマりそうなメディアではあるなぁ、と思った。

ま、全然使いこなせてないので負け鳥のさえずりですけども。

個人的には、細かいミュージシャンの出演情報、といったニッチな情報を自分から拾いにいかなくても得られるのはいいなぁと思ってる。