2007年2月19日月曜日

デザイナーの本

このところやけにグラフィックデザイナーが本を出した気がする。
けっこうその手の本を読むのが好きだったりするから、よく行く本屋のその手の特集棚の数冊がまんま自分の本棚にあったりして、思わず赤面。

明和電機の広告デザイン
中村 至男 土佐 信道
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中村至男は、この明和電機のアートワークや、佐藤雅彦との仕事(PSソフト「IQ」のアートワーク他)などで大好きなデザイナーだったけど、ようやくまともに彼のデザインを集めた本が出た、という感じ。

以前にも明和電機のムック本というのはあったけど、この本は特にアートワークにスポットをあてて、しかも中村至男本人の解説がついているため、彼のデザイン論がたっぷりと拝聴できて大満足の内容だった。

勝手に広告
中村至男+佐藤雅彦
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同時期にこういう本も出たけど、こちらは買わなかった。何度も書いてるけど、どうも佐藤雅彦仕事は最近はピンとこなくなってるなぁ。そこそこ面白いとは思うんだけど、この値段を出してまで、とは思わない。

ピタゴラ装置DVDブック1
ピタゴラ装置
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こちらは購入。NHK教育「ピタゴラスイッチ」のピタゴラ装置の傑作選。短いので何度か観たくなる。メイキングや解説書もあり。

そういえば、玩具で「コロジカル」なる商品があって、
コロジカル
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これはピタゴラ装置みたいなものをブロック感覚で組み立てることができるそうな。

クジラは潮を吹いていた。
佐藤 卓
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佐藤卓は前にある雑誌で彼の記事を読んで、「ロッテ キシリトール」「おいしい牛乳」などとてもシャープなデザインをするデザイナーだという認識をしていたけど、この本の文章も同じく簡潔で明確。

写真とともに自らのデザイン論を展開していくんだけど、失敗した部分に関してどうしてダメだったのかも書かれていてなるほど、と思う。パッケージデザインが多くて、どれも「おっ」と目をひくものではあるんだけど、今は流通が力を持っているからそれが必ずしも有効になっていない、とも言う(P178)。

それにしてもどのデザインにもどこかフェティッシュな感じというか、触感までデザインしている部分があって、よい。写真で見てても、肌に訴えかけてくるものがあると思う。

デザインのたくらみ
坂井 直樹
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O-Product、Be-1、PAOなど80年代においてレトロフューチャーを取り入れて注目を浴びたコンセプトデザイナー坂井直樹のデザイン関係の本。見開き1ページで1つのトピックを扱っていて、デザイナーからプロダクト、パッケージ、はたまた駅弁まで扱う範囲は幅広い。
この手の本にありがちな自慢話になってないのも○。

ナガオカ ケンメイの考え
ナガオカ ケンメイ
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ナガオカケンメイは「D&DEPARTMENT」の人で、僕はそのショップに行ってとても感動したんだけど、彼のblogをまとめた本書を読むとややしんどさを感じた。
延々と彼の経営理念やポリシーが書かれているんだけど、もちろんこれぐらいの気概がないとあれだけのポリシーを感じられる店を経営することは無理なのかもしれない。
だけどなんだか「ちょっとおっかない人だなぁ」と思ったし、なんかデザイナーの本を読んでいるというより、自己啓発書を読んでるような気にもなった(うん、ナガオカ氏は他人を啓発することは明らかに好きだと思う)。

こういう本人の考えを開示してくれるのは自分のような凡人にとってはありがたいことではあるけど、やっぱりどこかで「こういうことはあえて言わないで、行動などから見えるようにしてほしい」とも思ってしまうのだった。

WORKSHOP MU!!
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こちらは画集。勢いで買ってしまった。
眞鍋立彦、中山泰、奥村靫正らで結成されたデザイン集団「WORKSHOP MU!!」の作品集。
中でも、一連のナイアガラ関連のデザインワークは今見ても垢抜けてるなぁ。


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