2005年7月17日日曜日

「スウィングガールズ」感想

B0006ZJAZKスウィングガールズ スタンダード・エディション
上野樹里 矢口史靖 貫地谷しほり 本仮屋ユイカ
東宝 2005-03-25

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青春映画、カワイコチャンたち、それも田舎が舞台、とくりゃ大好きなジャンルなんだけど、「ウォーターボーイズ」の矢口史靖監督、ってのがひっかかってレンタル待ちだった。

正直、それは間違いではなかった。
いや、つまんなくはない。「ウォーターボーイズ」みたいに何が哀しくて野郎のハダカを見なくちゃなんないの?ってのはないし、というか主演の上野樹里がかわいくてそれだけで充分持つんだけど、やっぱり演出がなぁ……。前半での、田舎それも夏のシーンは気持ちよかったし、上野樹里の「〜だズゥ」ってのもかわいかったけど(彼女は口をとがらせる表情がよくて、ハマリ役だと思う)、これらはまったくもって個人的な趣味。
僕は「ウォーターボーイズ」のマンガのような演出〜しかも今日のマンガでは絶対やらないような陳腐なギャグとか展開〜に閉口したんだけど、やっぱりこの監督はそういうのが趣味なようで、この作品でも何度も失笑を誘う場面があった。コメディのセンスがないというか古すぎるというか。リズムで笑いをとる、ってことが根本的に欠落してる気がする。
この手のシナリオ、演出だとやっぱり「シコふんじゃった。」の周防正行を思い出すけど、比べるとやっぱり格が違う。周防正行のシナリオはツッコミどころが少ないし、一番重要な「なぜそれをやるのか?」っていう部分をしっかり描いてくれる。
ところが、たとえばこの「スウィングガールズ」でも最初はいやいやだったジャズをなぜ彼女たちがやるのか、って部分がとても薄い。もちろん、ジャズの魅力にひかれたからなんだろうけど、だったらその時の演奏シーンは見ている方もグッとくる内容じゃないとダメだと思う。
エンディングの幕切れの淡泊さもそうだけど、この監督の「薄さ」は何なんだろう?
あと、この映画のウリは実際に「彼女たちが演奏している」って部分だと思うんだけど、それがなぜかイマイチ伝わってこない。演奏シーンをカット割りし過ぎなのかな?
それこそメイキングとかライブDVDの方が感動できそうな。映画をみたあとでサウンドトラックと彼女たちのライブCD「SWING GIRLS LIVE!!」を借りてきたけど、なかなか楽しかった。

1 件のコメント:

  1. とはいえ、この映画が好きか嫌いかと問われれば「好き」と答えるなぁ(笑)。細かいツッコミどころが多すぎて、もっともっと面白くなるはずの映画が「やや面白い映画」で終わってしまっているのがもったいなくて、辛口批評になってしまいました。
    あと、レコードオタクという設定の竹中直人のレコードの扱い方は絶対にマニアの扱い方じゃないと思う!手袋なんかするよりもジャケのヘリを大事そうに持つだろうし、ましてや無造作に置いたりしないはず!あと、指揮棒でレコジャケを指すなんてありえないよー!

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