2005年7月6日水曜日

レースを終えて〜ミュージカルバトン考察

うー、やっと自分に来たからごちゃごちゃ書ける(笑)。

今も続いている(であろう)ミュージカルバトンという企画。
自分がちょうどblogデビューして、blogって個人サイトというよりコミュニティツールの側面が強いなぁ、という印象を持っていた時期の出来事だったけど、それが的はずれじゃなかったなぁと強く思った。

さて、けっこうこの企画に反発してる人もいて意外だったんだけど、それについて考察してみたい。

それなに?という方はこちらをどうぞ↓
http://d.hatena.ne.jp/keyword/Musical%20Baton

★チェーンメールと同じものとして反発→バトンを渡すことに反発
表面的には一番多いのがこれのような気がする。
僕はチェーンメールにはめちゃくちゃ反発して説教メールを返すぐらいだけど、ミュージカルバトンについては全くそう思わなかった。むしろ「面白い企画だなー」と思ってたぐらい。自分でも不思議だったけど何でだろう?
まず自分が音楽好きだから、ってのがある。でも音楽好きな人でも反発してる人がいるからこれは理由にならない。
で、ちょっと考えてこういう結論に至った。
ミュージカルバトンは、渡してくれた人の「自分に答えてほしい」という明確な意志を感じる。逆にその意志がうざったいと思う人もいるんだろうけど。また渡した人は別にトクをしないから何らかの利益を求めているわけではないことが分かる。
チェーンメールの場合「誰でもいいから」メールの内容を広めたいんだという意志を感じる。渡した人が(気分的であれ)トクするものなのである。その時、自分が「one of them」でしかないのが腹立たしい。頭数そろえるための兵隊なの?みたいな。
たいてい、たいしてメールをやり取りしてない人から来ることが多いし。
で、実は次のいずれかの感情を持ったんだけど、それを言えないから「チェーンメールみたいでイヤだ」と言ってないかな?
★渡す友達がいないから反発→渡すことに反発
いいじゃない。名目上はまわすのが目的ではなくて、答えるのが目的なんだし。
ちなみに僕はまわさなかったんじゃなくて、まわせなかっただけ(まわそうと思ってもみんな先にもらってた……)。
ちなみにスルーしてもいいけど次に渡す人を勝手に書く、ではなくて、メールで相手に通知する、というルールだったらどうだったのかね?反発はやや少なかったかもしれないけど読む方としては面白くないよね。
★来ない人、または来たけど自分が思ってた人よりずいぶん遅かった人が反発→サイトの絶対的な位置(断じて価値ではない)が分かってしまうことへの反発
自分とこを辺境サイトと認めると楽になれます(笑)。これはしょうがない、webは平等なんかではなく、ちゃんと中心地と周辺があるもん。中心地に近い位置にあることを価値として認めるかどうか。ホントにマイペースでやってる趣味系blogの人もいっぱいいますから。
ただ、自分の位置は気になるけどあえてそれを知りたくない場合、こういう企画は(その本来の企画意図ではないにしても)迷惑きわまりないと思う。
★「質問・または答えがつまらない」と反発
もしそれで答えたくないというならば、自分が面白いと思う内容を精一杯書けばいいのでは。
正直、音楽について書いた文章ってなかなか面白くならないと自分でいっぱい書いておきながら思う。なにせ、言及しているものをサイト内ではほとんど紹介できないし(ジャケとタイトルぐらいでしょ)。
バトンも企画自体は面白いと思ったけど、他の人の答えは正直あんまり楽しめなかった……(ってことは自分のもそう思われてるということだが)。
★純粋に答えられない、答えたくないから反発
人前で歌うのがイヤな人が飲み会の2次会がカラオケになっちゃって「聞いてないよー」って気分。無理矢理マイクが渡ってきたけどかたくなに歌うのを拒否、ってな感じ?あ、でもそれは分かる気がする(笑)ってか自分がわりとそう。その場のノリに乗れなくてそれがまた悪循環てな。
でもバトンは別に歌いたくなければ歌わなくていいんだから、意識しすぎな気もするけどなぁ。
実はこのように反発する理由にもいろいろあるんだと思う。これらを一緒にして語るから話が見えにくくなるのではと思った。
さて、次は逆に僕がこの企画が秀逸だと思った点。
★質問選択の絶妙さ
バトンには本や映画、ゲームソフトのもあるみたいけど、それはここまではやらないと思う。ってのも、誰でも好き嫌いはともかく知ってる曲は最低5曲はあるだろうけど、本や映画、ゲームなんて関心のない人はゼロだろうし。答えられない人がいる、ってのはこの手の企画ではNGなのではないかと思った。
また質問内容が「カラオケでよく歌う曲」とかだとうるさ型の音楽ファンからは反発あるだろうし、逆に「好きなアルバム5枚」だと音楽ファンはうれしいけど、それ以外の人は答えられない場合があるからNG。
ちなみにこれは当初から思ってたけど「よく聞く、または特別な思い入れのある5曲」って実は全然並列の質問じゃない。これ、答える人によって異なるであろう温度差を吸収しててうまいなぁ。結局なんでもいいから5曲あげて書け、って言ってるだけだからね。
★人から振られると「嫌々だけど答えてみるか」という態度を取れる
上のことにも関係するんだけど、実は「特別な思い入れのある5曲」って音楽ファンからすると逆に気恥ずかしい、パンツ脱いで答える質問だったりして、能動的に書くような内容じゃなかったりすると思う。
それがこのシステムだと、「人に質問されたらイヤだけど答えるか(テヘヘ)」ってな気分になれる。
僕は「100の質問」は企画は面白いと思ったけど、自問自答スタイルが気恥ずかしくてできなかった。だって自分で自分に質問してるのに「うーん、白かなぁ」「この質問はパス」、とかってどうもねぇ。
その点、結果的に他人からの質問スタイルになってるバトンはすごいというかズルい。
★質問内容がたいして面白い解答ができないものである
「決して個々の解答内容では盛り上がらない」という部分も実は大事だったのかも。いちいち内容にひっかかってたら広まらないもん。他人のを知るより自分が答える方が面白いし。
カラオケというより山手線ゲームか??
以上です。

1 件のコメント:

  1. 僕が思ったのは、ブログでバトンが渡される(オリジナルはブログでという記述があったはず)ことがブログの論壇形成みたいなのにまた一役買ってるよ、ということでした。お互い言及しやすい仕組みが論壇、いやサロンか、みたいなの形成してることは間違いなくて、その中でバトンを回し合うことが大半なのが、独特に感じた。
    というわけで僕の感覚だと、ミュージカルバトンに対するちょっとした距離感はブログとかミクシに対する感覚と同じです。トラックバックいっぱい!マイミクいっぱい!みたいな。形を変えただけ。
    ちなみに「来ない人、または来たけど自分が思ってた人よりずいぶん遅かった人が反発」はホントそうだと思う。これはつまりサロンの中心点?からの距離をいやおうなく見せつけられるのが、みなイヤなんじゃないかな。

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