ファミリースキー

これがなめていたら、なかなかよくできたソフトだった。
Wii Fitにも、フラグの間を駆け抜けていく秒数を競うバランススキー、バランススノボ、ジャンプのタイミングと姿勢制御がキモのスキージャンプといったスキーのエクササイズはあるんだけど、それとは180度反対のベクトルをめざした内容なのだ。
いってみれば、ドラえもんの「おざしきゲレンデ」なのだ。布団雪崩こそないけど。
スキー場に行ったことある人なら「あの感じ」がホントにうまく再現されていて驚く。それはたとえばスキー場のスピーカー独特の響き方であったりアナウンス内容であったり、リフトで支柱のそばを通過する際の揺らぎであったり、コースを下ったときの空間の広がりであったり……。
けっしてリアルに作られているわけではないんだけど、ツボをおさえまくってあって、ホントに唸る。
あらためて箱庭化されてみると、スキーってスポーツでもありレジャーでもあるのがよく分かる。つまり、雪の上をすべるだけじゃなくて、あの空気感やにぎわいを含めて「スキー」という遊びなのだ。この辺がスケートが絶滅寸前であるにもかかわらず、いまだにスキーが人気ある理由なんだろう。
だからこのソフトはゲームとしてはあまり面白くない。多少ミニゲームなんかが用意されてはいるけど、それを一所懸命やろうとは思わない。ただ、なにげなくてっぺんからスススイ~っと滑り降りてくるだけでけっこう楽しめちゃうのは確かだ。
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ところで同じ日に発売された、こちらのDSソフトも購入したんだけど、
放課後少年

悪くはない。決して「三丁目の夕日」便乗ものではないし、牛乳キャップ、スーパーカー消しゴム+BOXYボールペンでの遊びなどは僕にとってはやや世代が上がるけど分かるし、キャラクター作りも丁寧だと思う。
だけど、「ファミリースキー」と比べて思うのは、このゲームにはメインとなる「動詞」がないことだと思う。アドベンチャーゲームだからなくてもしかたないと思うんだけど、たとえば少し前に熱中した「レイトン教授と悪魔の箱」なんかは「クイズをとく」という動詞があった。だからゲームとしての訴求力が強い。「どうぶつの森」はそれを「借金」という形でしあげていた。
もちろん、「放課後少年」にとってその「動詞」があるべきかどうかは結果論になるから分からないけど、僕は欲しかったなぁと思う。
それと同じく、昨年末各IT系・ゲーム系WEBサイトが一斉に「セカンドライフ」反省会モードに入っていて笑えたけど、あれもメインとなる「動詞」がなかったと思う。「作る」と「買う」がそれなのかもしれないけど、弱かった。
MMO RPGで「チャットが一番面白い」と揶揄されたりもするけど、あればたとえば「モンスターとのバトル」という動詞がしっかりあるからチャットにも花が咲くというもの。MOだけど「モンスターハンター」シリーズなんてまさにそれに特化したゲームだし。
「ファミリースキー」はそんなことを考えさせてくれるソフトであった。
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