2011年2月6日日曜日

ミリタリーミニチュアのコアにあるもの

先に紹介した「35分の1スケールの迷宮物語」で、
・1970年代に戦車などのミリタリープラモデルがブームだったこと
・それが80年代に入るとガクッと落ち込んだこと(氷河期と表現)
を初めて知った。

戦車とかのプラモデルがブームだったなんて、ガンプラ世代の自分からするとちょっと想像しにくい。確かに、なんとなく背伸びしてTAMIYAの兵隊の人形を買ってもらった記憶はあるけども。
よくもあんな地味なものがブームになったよなぁ・・、とこの本を読みながらいろいろ考えてみたんだけども、そのブームの牽引役となったTAMIYAのMM(ミニチュア・ミリタリー)シリーズで何が一番好きか、という話題になって、僕はまぁ、タイガーとかその手のエース級戦車だろう、と思ってたら、モリナガ氏は予想外に「88ミリ砲」と熱く語っている。

��?

「88ミリ砲」ってどんなものかというと



こんなの。
乗り物ではなくて、こんないわゆる大砲なのだ。

え、なんでなんで?と思って読み進めると、

「物語りあり、組み立ての楽しさもばっちり、密度があって、あきないし、人形とからめるとまた楽しみ広がるし・・」

人形と組み合わせて、砲を撃つまでのプロセスを再現できることや、高射砲だった88ミリ砲が対戦車用に転用されたエピソードもツボらしく、熱心にそのことを描いている。

なるほど!と思わずヒザポン。

その面白さの核には「人形遊び」「ごっこ遊び」「ロールプレイ」的な部分があったのか!

確かに、だからこそ兵隊の人形がついてくるんだろうし、ディオラマを作るんだろうし、それを記念撮影するんだろう。
僕はずっと重機(?)の魅力ばかりかと思ってたけど、もちろんそういう人も少なからずはいると思うが、中心はやはりそういった部分なのか。

そして、ミリタリーというのはこまごまとした小道具も多くて、それらがまた男の子ウケする無骨で機能美的なものが多く、ついつい「これは人殺しの道具だ」なんてことを忘れてしまうんだろうなぁ。

そんなことを考えていてデパートを通っていたらふと気になってこんなものを買ってしまった。

ドイツの「siku」(シグ)というミニカーメーカーの「ランツ ブルドッグ トラクター トレーラー付 SK1635」という製品。1/87なのでトミカぐらいのサイズです。
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トラクターなんて・・と自分でも思うんだけども、この後ろのトレーラーがツボだった。とくにこのトラクターはあまりにクラシカル過ぎて気に入ってないんだけど、車体とホイールの色の絶妙な組み合わせは正直オシャレに感じるぐらいだ。
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↑いっしょに買ったフェント ファボリット 926 バリオ トラクター(SK0858)。デザイン的にこちらのほうが好きなんだが。
ジープの延長線上でトラクターにも触手を、と自己分析。コンバインはイヤだ!

そういえばと子供のクローゼットから、以前旅行先の牧場で買ったこんなのがあったなぁと引っ張り出してきて
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組み合わせて(一応子供たちと)遊ぶと楽しいー!
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このごっこ遊びにおいてはトレーラーがとても活躍するのだ。載せたり運んだり降ろしたりといったプロセスが生まれるから。

たとえ実際にごっこ遊びをしなくても眺めているときに脳内で無意識にそういった「絵」が浮かぶ。それもまたひとつの遊びなんだと思う。

振り返ってミリタリーにおいては、人形を絡ませる部分が多く、とくに「88ミリ砲」はバルブやら取っ手やらがむき出しでその想像を喚起させやすい。

模型に近づくとそういう面白さの部分はスポイルされやすいけど、大事な部分だと思った。

ゲームも、最近のようにグラフィックがリアルになると、こういった人形遊び的な要素が増えてくる。MMOなんて最たるものじゃないか。「ロールプレイングゲーム」の「ロールプレイ」の比重が高まってきていることは無視できない。

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