2011年2月20日日曜日

「そもそもなに?」の問いかけ

作品などを作るときに「コンセプトはなんだ?」「テーマを決めろ」というのにも強い違和感があった。

コンセプト?テーマ? どうでもいいよ。
なんか愛だの地球だの青春だのがないと作品を作っちゃいけないの?
もっと具体的なシナリオの内容とかが重要なんじゃないの?
とか。

なんて思ってたんだけども、いやぁ、いわゆる「具体案」というやつはモロい。なにかあるとすぐにダメになって、それを修正しようとしてもなかなかうまくいかない。

でも、必ずしも先にテーマやコンセプトを決めてからじゃないと具合案を考えられないか、というとそうでもない。

そのきっかけはデザイナーの佐藤可士和が物事を整理する際に「そもそもなに?」を考えることが重要、と話しているのを聞いてからだった。

佐藤可士和の超整理術
佐藤 可士和
4532165946


プロフェッショナル 仕事の流儀 アートディレクター 佐藤可士和の仕事 ヒットデザインはこうして生まれる [DVD]
B000GPPKY0


最初聞いたときは「?」と思っていたけど、ずっとひっかかり続けた。

それまでテーマ主義というのは、コンセプトとかテーマとかが先にありきとばかり思っていたんだけど、彼の話を聞いて、そうか、それは抽象化して出てきたってかまわないんだ、と分かって目からウロコだった。
漠然と「こんなことやりたいなぁ」と具体的に考えて、「でもこれってそもそもなにがやりたんだろう?」と抽象化して、テーマやコンセプトを意識する、ということである。

しかも、その後いろんなクリエイター、とくにデザイナーの人が同じようなことをやっているのを知ったし、自分もそういうやり方でいくといろいろとうまくいくことにも気づいた。

人に説明するときも、まず「そもそもやりたいこと」を話して「それをやるための具体案の一つがこれ」というスタイルにとるようにした。
そうすると相手が「そもそもやりたいこと」を共有してくれて、具体案がダメだった時どこがダメなのか指摘してもらいやすいし、修正案なり代案なりを考えやすくそれらを相手が考えてくれることも多い。

逆にこの「そもそもやりたいこと」を共有できてないと悲惨な結果となることが多い、自分の体験でも。

「コンセプト」とか「テーマ」とか「抽象化」とかなんだかめんどくさく聞こえるけど、「そもそもなに?」と言っちゃえば分かりやすい。

ある具体的なアイディアがうまくいかなかったら、一度「そもそもなに?」に立ち返る。すると全然別の道があることを発見したりする。

とにかく「そもそもなに?」がとても大事なのだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿