2008年12月19日金曜日

キャイーンではない。

「ボトムズ」はようやくウド編を見終わった。
装甲騎兵 ボトムズ VOL.3 [DVD]
高橋良輔 塩山紀生 大河原邦男
B000I0RBXQ

面白いなぁ、と思ったのが劇中のロボット=ATのギミックが、アニメーション的にコスト安で考えられているところ。

たとえばロボットの「目」にあたる部分は、ターレットスコープなる、昔のテレビカメラみたいにガチャンガチャンと回転するという、ツッコミどころ満載の設定(ここが弱点だから狙ってくれ、っていってるようなもんじゃん!)なんだけど、これって正面から見ていれば一枚の絵をくるりくるりとひっくり返すだけでよい。

ローダーダッシュという、足の裏にあるローラー(これまたツッコミどころ満載)で移動する機能は、走るアニメーションをつけないでもロボットをスライドさせて音をつければ、極端な話1枚のセルを描くだけで移動しているように見せることができる。

アームパンチ(これまたマニュピュレータで汎用性を持たせた機械にとっては自殺行為な機能)は腕を少し伸ばして薬莢を飛ばしておけばOK。パイルバンカーも似たようなもんだ。

しかし、これらがとてもカッコイイ。
監督の高橋良輔は前作ダグラムの反省からこういった「テレビアニメ映えする」ギミックを入れたらしいけど、それらはかなり成功している。しかも前述のように低めのコストで大きな効果をあげているところにシビれる。

でも一番の演出効果は、ロボットのサイズを小さくしたため、人間ドラマの中に無理なくロボットを入れることができたことだろう。というか、ボトムズの成功要因の大部分はそのコンセプトにあると思った。

ボトムズとは直接関係ないけど、この辺のメカ演出に関しては

押井守・映像機械論[メカフィリア]
押井 守
4499227542


が必読。少々値段が張るけど、その分の価値はあります。
そういえば、押井守はボトムズのファンだったなぁ。

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