2008年12月18日木曜日

僕は明らかに欲求型人間

同居人のダイエットの副読本として、前にパラパラと立ち読みしたらなかなか面白かったこちらの本を購入。

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)
岡田斗司夫
4106102277


冒頭で、なぜやせると得なのか、ということを社会学的に捉えてえんえん洗脳しかかるのはいつもの岡田斗司夫節で、正直う~んと思うところもあるんだけど、逆に「太っている人の世界観」が分かって興味深い。

中盤は自分の体験含めての実践方法が書いてあって、僕自身は太っているわけではないけど、時々体重が増えたりするので、その原因が分かって面白く読めた。

また、ダイエットには大きく次の二種類あって、
��.普通の人がほっそりを目指す(スリムになる)
��.肥満の人が普通の人を目指す(デブをやめる)
これらは目的もやり方も全く違うと指摘してあって、なるほど。
世の中のダイエット方法が効かない、という不満の声の中には、たとえば肥満の人がほっそりを目指すダイエットをしていることにも原因があるかも、と思った。

しかし、一番面白かったのが、第八章:P197での

「でも、レコーディング・ダイエットを続けて、「欲求型人間」と「欲望型人間」という差に気がついた。」

から始まる数ページ。
どちらがいい悪いではなくて、
「欲求型は「体の欲求」にいつも支配されて生きているし、欲望型は「心の欲望」に支配されて生きている。どっちも奴隷であることに変わりはない」

なるほど!
たとえば、僕は体調が悪いとき以外、どんな楽しいときでも食事を抜くことができない。それは、「体の欲求」に逆らえないからだ。実際に、さまざまな思考能力・集中力・やる気といったものが後退していく。
徹夜できないのもきっと同じで、肉体が欲求していることには精神力では勝てないのだ。

その代わり、心の欲望はわりとコントロールできて、それこそおいしそうなものでもお腹がいっぱいだったら食べない。というか食べたくない。無茶な買い物もしない。

この分はさらりと書いてあるけど、大変面白い指摘で、岡田斗司夫はこれで一冊本を書けると思う。ダイエット本が落ち着いたらぜひ。

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そういや、彼が出演しているNHK-BSの「マンガ夜話」は面白いけど、「アニメ夜話」は絶賛だけのファン大会みたいで面白くないなぁと思ってたら、その原因を本人が分析していてやや納得。

アニメ夜話とマンガ夜話(岡田斗司夫のゼネラル・プロダクツ)

ひとつは番組が録画であり編集が入ること、もうひとつはアニメが題材ゆえにあらかじめ流す素材が用意されていたり、複雑な権利問題・発言の制限も多いとのこと。

でも一番の理由は、いしかわじゅんがいるかどうかだと思う(笑)。ああいう空気を読まない人の存在は評論では絶対に必要だし、面白くする条件だと思う。個人的にもいしかわじゅんの話が一番面白い。

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