2008年6月1日日曜日

元祖「まんが道」

子供の頃マンガばかりで字だけの本などほとんど読まなかった僕が、珍しく図書館で借りて読んだのが、ディズニーの伝記本だった。

ディズニー―まんがえいがの王さま (児童伝記シリーズ (17))
塩谷 太郎
4035031704


とくにディズニー作品が好き、と言うわけではなかったけども、当時僕は藤子不二雄にあこがれてマンガ家になりたかったので、「まんがえいがの王さま」というサブタイトルにひかれたんじゃないかと思う。

内容はあまり覚えてなくて最近になってディズニーという人はどんな人だったのかを知りたくて再読したくなったんだけども、絶版な上に区の図書館でも見つからず(「ディズニー」で検索するとえらい数がひっかかって大変でもある)半ばあきらめていたら、先日偶然BOOKOFFで子供の本を探している際に105円で発見。
買って一気に読んだ。

この本ではディズニーの子供時代から「白雪姫」を作るあたりまでを中心に書いていて、残念ながらディズニーランドを作る部分は簡単にしか触れられていない。

ディズニーという人を考える上で、あの遊園地を発明した、というのはやはりおさえておきたい部分で、それにはこの新書を読むのが最適だった。

ディズニーランドという聖地 (岩波新書)
能登路 雅子
4004301327


著者は東京ディズニーランド立ち上げ時に携わった学者畑の人で、特に第二章「異才ウォルト・ディズニー」では、なぜ「まんがえいがの王さま」が遊園地を作ってしまったかが書かれていて、面白い。
ちなみに個人的には「東京ディズニーシー」はかなり好きだけど「東京ディズニーランド」はあんまり……。

しかしこうなるともっとくわしい伝記が読みたくなるわけで、そうなると出会いが演出されるのか、先日偶然出くわしたパルコの古本市にてこちらの本を見つけたので購入。

ウォルト・ディズニー
Bob Thomas 玉置 悦子 能登路 雅子



よく考えたら先述の新書の著者が訳していて、参考文献にも載っていた……(この頃はAmazonのマーケットプレイスでほとんどの本が手に入っちゃうので調べりゃよかった)。
分厚い本なので自宅で時間を見つけてコツコツ読んでいるけど、やっぱり面白い。ちなみに、↓の本の改訂版らしい(図書館で借りてみたら内容が一緒だった)。

ウォルト・ディズニー―創造と冒険の生涯
ボブ・トマス 玉置 悦子 能登路 雅子
4062002574


これまでディズニーの伝記はボブ・トマスによるものがメジャーだったようだけど、昨年こちらの本が出て、評伝としてたとえば本人にとってあまり好ましくないようなことも書かれているらしくて(暴露本ではないようですが)、興味あったら読んでみたい。

創造の狂気 ウォルト・ディズニー
中谷和男
4478001812


とディズニー関係で盛り上がっているところに、本屋で子供と本を探していたら、こんなムックを発見。

ディズニーアニメーション大全集 決定版 (ディズニーファン・ムック 23)
ディズニーファン編集部
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子供向けと思って手に取ったら年代別に作品が丁寧な解説付きで紹介され、またスタッフや裏話なども網羅されていたり、とデータ本としてこんなのがほしかった!という内容で即買い。
いろんな面白い話が載っているけど、いくつかメモ。
1961年「101匹わんちゃん」以降ゼロックス・プロセスという原画をセルに焼き付ける技術を導入したとあって、確かにこれ以降の「王さまの剣」「ジャングル・ブック」「おしゃれキャット」……と線が荒くなってて今も好きじゃないんだよなぁ。
あとは、僕が生まれた1973年あたりから1989年「リトル・マーメイド」あたりまでって正直ろくな作品がないことを再確認。つまり僕が子供の頃ってディズニーはアニメスタジオとしては過去のものだったのだ。実際に「ディズニー映画は子供が観るものだし、古くさい」というイメージが子供の頃は持っていた。しかも1980年代はまだレンタルビデオも普及してなかったので、昔の名作にお目にかかるのはリヴァイバル上映だったりした。「ファンタジア」を観てその出来のすごさにぶっとんだけど。
1983年に東京ディズニーランドができたのも、日本においてますます「ディズニー=子供向け」というイメージを強くしていたと思う。

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