けれど、自分はやっぱりそういうロマンはあんまり感じないわけで、言ってしまえばイマジネーションが足りない人間なのかも。
そんな自分だから日本史を勉強していた高校時代にも、いわゆる考古学的な時代(縄文・弥生)などには全然興味がわかなくて、固有名詞が出てくる歴史以後、具体的には大和朝廷以後じゃないとちょっと……、という感じだった。そもそもそれ以前というのは試験にもほとんどでないというのが定説だったし。
さて、そんな僕が先日「スターウォーズ」を見ていて、
そういえばハリソン・フォードがやってたインディ・ジョーンズの職業はなんだっけ?→考古学者か!→考古学者といえばあれか、ゴッドハンドか!?→そういえばあの石器捏造事件って何だったんだろ?
という僕の中ではありがちな連想ゲームであの事件に関して知りたくなった。
そもそも僕はあの事件があったときに、捏造していた藤村氏よりもそれに何十年もの間気づかず、しかもその間日本の歴史がねじまげられ、それにも関わらず一般の人にとっては実はどうでもいい話という、「考古学」って何のためにあるの?というような根源的な疑問をもっていた。言うならば、その学問の存在意義自体を否定しかねない事件だ、ということ。
その疑問は今まで自分の想像で答えを出していたけど、ちゃんとこんな本が出てたんですね。
古代史捏造
毎日新聞旧石器遺跡取材班

面白くて一気読み。文庫本で薄いしね。
なるほど、この捏造が発覚して日本に原人とか旧人がいたのが60万年前→3万年前に戻ったわけね。うわ、すごいスケールで想像つかない。というか、57万年てギャップありすぎ。そしてそれが1人のゴッドハンドによってなされていたという、ズサンさ。まさに「神の手」だよなぁ。
そして想像通り、考古学会はてんやわんやで反省した模様。企業だとつぶれてるよなぁ、これ。
また、原人で村おこししてた地元がシュンとなっちゃったそうな。まぁそれはしょうがないって。発掘を期待した方も責任がないとはいえないし。
ちなみに捏造事件自体は姉妹本のこちらにくわしいそうな。
発掘捏造
毎日新聞旧石器遺跡取材班

残念ながら、こちらの本はあんまり興味なくて読んでないです。
「古代史捏造」にも書かれていたけど、大変だったのは高校の教科書とか参考書の出版社だったそうで、なるほどと思っておもむろに僕が歴史ドラマやマンガなどを見る時に副読本として使っている東京書籍の「図説日本史」を引っ張り出して見てみると……。
思い切り60万年前って書いてあるー!!
「馬場壇、座散乱木、ウホッ、上高森まであるぜ!日本中あらぁ」
「ニ、ニセ石器作り……」
版を見ると
1997年2月1日 初版
2000年2月1日 改訂4版
とあり、捏造発覚のスクープが2000年11月5日とあるから、おそらくこの版はここまでハッキリと書かれた最後の版なんじゃないか!なんかトクした気分!えらい、過去の僕!
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