2005年9月16日金曜日

少女マンガ読者以外にも読者が多数いる、という印象の少女マンガ

このところ、偶然いくつか名前を聞いていたいわゆる少女マンガを読む機会があったので、まとめて感想。

えーと、最初に断っておくけど現在の僕はてんでマンガには疎くて、定期購読してるマンガ雑誌はゼロ。自分の好きな漫画家の単行本をチョロチョロ買うぐらい。しかもほぼギャグorコメディマンガ中心。そんななんでこれから書くことにムッとしても、知らないやつが言ってるんだ、ぐらいに思ってください。
��……などと予防線をはっておかないと恐いのが少女マンガのファンなのだ)。


Banana fish (1)
吉田 秋生
4091911617

以前から名作と聞いていていつか読みたいと思っていたけど、会社のリフレッシュルームにあったので読破。
「アッシュ」というキャラクターは魅力的だけど、主人公2人の友情がどうしてもよく分からなかった。たぶんそこがこのマンガの評価のキモだと思う。でも決してゲイ的な愛情になってないのは好感。
ストーリーの冒険小説的・ポリティカルフィクション的な部分はとても苦手というか読んでてつらかった。「MONSTER」とかも全然楽しめないタチなので。しかもわりと「BANANA FISH」の謎がチャチいのは残念。後半はほとんど話にからんでこないし。本編よりも番外編「Banana fish another story」のいくつかの短編の方が、余韻があってよかった。というかこれを読むために本編を読む価値あったと思った。ただ、よく紹介でみた「NYの町並みがリアル/ハードボイルドストーリー」って評価・紹介はどうなのかなぁ?
絵はあまり好きではないけど、前半・後半でガラリと変わるのが興味深かった。前半は大友克洋っぽくて、後半は上條淳士っぽい。
ハチミツとクローバー (1)
羽海野 チカ
4088650794

妹が1巻だけくれたので読んでみた。表紙の手触りが気持ちいい。
絵は今回取り上げた中で一番好き。手足が大きく、スラッとしててとても今風。岡崎京子以後な感じ。
ギャグの入れ方もとても現代的。
続きは機会があったら……という感じ。
NANA (1)
矢沢 あい
4088562097

ごめんなさい、コンビニでパラパラと見ただけでよく知らないんだけど。
とりあえず「登場人物がファッションセンス抜群」ってホントかなぁ?もちろんファッションのベクトルがどこへ向いてるか、で全然違うからニンともカンとも(と逃げる)。ただ、服の素材感とかはめちゃくちゃこだわってるなぁ、という感じ。なんていうか、鳥山明のメカニック描写が評価されるのに似た印象を受けた。
ちなみに作者の矢沢あい、1985年18歳でデビュー。20年選手。ペンネームは矢沢永吉から、だそうな。
のだめカンタービレ(1)
二ノ宮 知子
4063259684

これは面白い面白いと聞いていて、試しに1巻を買ってみたら「イケル!」ということで珍しく自腹で単行本を買っている。
とにかくギャグの入れ方がうまい。ツッコミ(マンガにおいては誰かに対してしらけたり、変な顔になったりすること)がとくにいい。
それでいて「さそうあきら/神童」のようなテーマもはいってたり。でも決して主人公のだめが「ガラスの仮面」の北島マヤのように完璧な天才じゃないところもいい。
実は絵はあまり好きではない。
ちなみに作者の二ノ宮知子は、最近読んだ「消えたマンガ家—アッパー系の巻」の中で「よっぱらってマンガ描いてゲロ吐いてチチ出してあばれる女」と愛情を持って書かれている(あ、決して彼女が「消えたマンガ家」として載っているわけではなくて話の上で触れられているだけ)。リアルのだめじゃん。
「消えたマンガ家」といえば、この中の「エースをねらえ!」の作者で新興宗教の教祖になってしまったという山本鈴美香の話はけっこう強烈だった。あと「ガラスの仮面」の美内すずえもそっち系と聞いてたけどここまでとは。
少女マンガじゃないけど、「消えたマンガ家」で紹介されいてた「中本繁/ドリーム仮面」読みてー(絶版)。

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