星新一 一〇〇一話をつくった人
最相 葉月

自伝・評伝好きな上に、最相葉月と星新一の相性のよさはすでに↓の本で実証済みなのだから。
あのころの未来―星新一の預言 (新潮文庫)
最相 葉月

「一〇〇一話をつくった人」は結局日本SF大賞を受賞してまた注目されてたけども、こんな本も出てたので図書館で借りてみた。
星新一空想工房へようこそ (とんぼの本)

……と、ここまででなんで星新一本人の書籍が出てこないのか、と思った人はスルドい。
僕もご多分に漏れず、中坊の頃に星新一に「やられた」一人で、夏休みの自由研究に何本かショートショートを書いて出したぐらいだったのだ。
その後、藤子・F・不二雄のSF短編に熱中したり、有名どころのSF短編小説なんかをかじったりしたけど、原点はやっぱり星新一ではある。
ところが。
大人になって星新一を読み返してみてもこれがどうも楽しめないんだなぁ。星新一体験をしてない友人二人が読んでみても面白さが分からなかったというのも、うなづける。あれは中坊ぐらいの頃に読んで一番効く内容なんだもん。
でも、その面白かったという記憶だけが残ってるもんだから、なんか最近やたらとショートショートが読みたくなって困った。もうオチで引っ張るスタイルのショートショートは面白がれなくなってるのに、体が覚えてるってやつか。
ちょこちょこと文庫なんかで出てたよなぁと思って探してみたけど、たとえば「5分間ミステリー」(扶桑社)、「2分間ミステリー」(ハヤカワ)ってショートショートじゃなくてクイズものだったのね。ぎゃふん。
扶桑社からは「E.W.ハイネ/まさかの結末」というショートショートが出てたりするけど、ブラック系つまりFというよりAテイストで、ちょっと違う。
実は今ショートショート作家で一番好きなのは村上春樹だったりする。
SFとかミステリではないんだけど、少し不思議な(!)テイストの超短編をいくつも書いていて、最近の長編小説、短編小説集、エッセイなどはどれもスルーしてるんだけど、超短編になるとチェックを入れている。具体的には「象工場のハッピーエンド」「ランゲルハンス島の午後」「カンガルー日和」「夜のくもざる」あたりがそれ。
そんな中でこの一冊だけは共著ということもあって未読だったので、ショートショートへの渇望を癒すために購入。
夢で会いましょう (講談社文庫)
村上 春樹 糸井 重里

糸井重里のパートは、今読むとかなりキツイ。ので、飛ばして村上春樹の部分だけ読む予定。
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