スッキリした反面、会社の行き帰りに読む本がないと困るので、結局本屋でなんかないかなぁと文庫、新書を中心に探しているとこんな本が目につき、
青山二郎の話 (中公文庫)
宇野 千代

面白そうだと手に取ってパラパラ……と中身を見ているうちに、重大なことに気づいた。
僕は今の今まで「青山二郎」と「白州次郎」を同一人物だと思っていたのだ!!!
いやぁ、最近やたらと白州次郎に関する本が出てるなぁと思っていたんだけど(なんか最近観た「モーターサイクルダイアリーズ」のチェ・ゲバラのような扱われ方の印象)、芸術にも精通していた政治的な人、と思っていた。
この間違いは何で起こったかというとこんな本があるから。
いまなぜ青山二郎なのか (新潮文庫)
白洲 正子

白州正子は白州次郎夫人で、青山二郎の弟子。これがすべての始まり。
あと、こんな本もあって
風の男 白洲次郎 (新潮文庫)
青柳 恵介

著者名に「青」がついてるだけでなんか混同に拍車をかけていた(笑)。
これで自分が興味あるのは青山二郎だということがはっきりとして先の「青山二郎の話」「いまなぜ青山二郎なのか」を連続で読んでみた。
生まれついての金持ちってお金を楽しく使う方法を知っているよなぁ。だからボンボンにはかなわねぇや、と思う。そういう人って財産があるかどうかなんて関係なく、とにかくお金を使う。借金していてもまた借金をして(それができるのも自分の出自を担保にできるからなんだろうが)、それを使う。
青山二郎の場合、それを自分の美意識のためだけに使った、というところにその天才性があるんだと思った。とても近くにいてほしい人ではないけど、この二人の女性からみた人物像は面白い。
魯山人のように残したものがほとんどないからあまり評価されないようだけど、そういうことすらどうでもいいと思っていたところもすごい。
そういや、昨年中公文庫の復刊で彼の本が出てたなぁ。
眼の引越 改版
青山 二郎

今はもう絶版なので、買っときゃよかった。同時期に出た「武井武雄/本とその周辺」は買って正解だっただけにちょっと悔やまれる。
青柳恵介は骨董関係にも強い人らしくてますます混同の元。
返信削除「眼の引越」は図書館で借りてみたけど、今の僕には楽しめない本だった。なお、紀伊国屋書店新宿店などでは店頭にまだありました。