2007年9月16日日曜日

「観なけりゃいいじゃん!?」

ネット時代になり、しかもblogが普及してからというもの、素人の映画レビューと簡単に出会うことができる。自分だって書いてるし。

そんな状況で、時々自分が観た映画に対してみんなはどういう感想を抱いているのだろう?とそういうレビューを読んでみることがあるが、一番真っ先に思うのは、「つまらなかった」と書き捨てる前に自分の映画に対する選択眼のなさを恥じたらどうか、ってことだったりする(笑)。「つまらない」というのは簡単だけど、そのつまらなさが何なのかを指摘してないことが多いし。

最近だと「トランスフォーマー」の感想で「ロボット好きの人が見たら面白いと思いますが……云々」て、あなたはなんで「トランスフォーマー」を観ちゃったの!?とか。「ドリームガールズ」なんかでは「モータウンとかダイアナ・ロス&シュープリームスって単語知ってる?」って言いたくなったり。もっともそういう予備知識や偏った趣味がないと楽しめない、というのもそれはそれで問題ではあるんだけども、少なくとも伝記物とフィクションでは鑑賞の仕方は結構違ってくると思う。

あと仕方ないかも知れないけど、脚本の脇が甘いと全否定、ってのも多い。分かる、分かるんだけども、映画の楽しみは決してそれだけじゃないはず。

ところで脚本といえば孫引きになっちゃうけど

「日経エンタテインメント!2007.5月号」(日経BP社)の記事「インサイドレポート」の「映画業界」の項より。

��中略)

この「なりきり映画」ブームの背景には、ハリウッド映画業界が抱えるいくつかの問題点が深くかかわっている。1つは、オリジナルストーリーを書ける脚本家の不在だ。原因は、脚本家に対する待遇の悪さにある。今や映画は劇場公開の後、DVDやネット配信など2次使用の機会が多く、著作権料はそのつど発生する。そのことを盾に、製作者が最初の脚本料を低く抑え出したのだ。

しかし、必ずしもすべての映画が大ヒットし2次使用に恵まれるわけではないので、脚本家は映画だけでは生活できず、テレビ界へと活躍の場を移しつつある。最近、海外ドラマが好調なのはこうした要因もある。


これ、面白いなぁ。「なりきり映画」ってのはそれこそたとえば「ドリームガールズ」がそうだけど、伝記物、もしくは実在の人物をモデルにした作品。確かに最近やたらと多い。僕はその手の作品が好物なのでうれしいけど。
あと、リメイクが多いのもこの辺の事情があるのかもね。

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