2007年9月27日木曜日

きどりっこ

自分のPCの中には、このblogを書くためのネタ帳テキストファイルがひとつあって、そこにメモとかちょっとした書き出しの文章とかが貼り付けてあったりするんだけど、ずっと

「高橋幸治/MACPOWER編集長」

というメモがあった。
雑誌「MACPOWER」について書こう書こうと思っていたんだけど、なんと今月号をもって休刊。

もはやMacユーザーではない僕がどうしてこの雑誌について書きたかったかというと、この雑誌が2000年代には珍しいぐらいに「きどっている」からなのだった。
2年ぐらい前にリニューアルした際に、Appleを中心とする情報誌から、Appleを好きといいそうなクリエイターやそういう人に憧れる人たちのための雑誌、みたいになった。この時は「あらら」と思ったんだけど、リニューアル前のマック情報誌のままでは先は短いだろうなぁとも感じてたから、思い切ったなぁという印象ではあった。また、リニューアル前よりも面白いとも思った。

で、このリニューアルを行ったと思われる編集長「高橋幸治」ってのはどんな人だろう?と思って調べてみると、ネット上での孫引きになるけど

1991年、電通に入社。CMプランナーとして広告制作に携わった後、94年アスキーに入社。2001年『MACPOWER』編集長に就任。


とのことで、なるほど。この雑誌がやたらと「クリエイティヴ」という言葉を連発したり、デザイナー、フォトグラファーをありがたがって取り上げていたのが何となく分かるような。あと、連載の人選が90年代っぽかった、もっというと「少し前に旬だった人、今は仕事の内容はともかくけっこうネームバリューがある人」が多かったのも特徴だった気がする。先日、沢尻エリカ(ってどんなルックスなのかピンとこないが名前はよく聞く)と熱愛報道があった(笑)高城剛とかふつうに持ち上げてて、びっくりしたもん。

それにしても、きどって(た)んだよなぁ、この雑誌(笑)。もう表紙からしてきどってたもん。それがイヤだったかというけど、鼻につくけど嫌いではないという感じではあったけども。
ただ、売り上げ以外の事情もあるとは思うけどもやはりこの「きどり」は今ではウケないんだなぁ、きっと。

��

きどる、といえば先日読んだこの本もなんかきどってた。

フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫 よ 29-1)
吉田 篤弘
4101324514


クラフト・エヴィング商會の片割れで、ちょっと不思議な連作?短編集。村上春樹から本質を抜いたような感じで、中身はないんだけど雰囲気は楽しめた。最近はあまりない気がするミニシアター系の映画のような感触。
これぞ「きどりっこ文学」。

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