2005年11月16日水曜日

最近の読書から

通勤快読用にストックしてあった文庫本や新書が底をつきつつあったけど、先のエントリーで書いた数冊などなんとか補給できた。
その他にも
「小林信彦/テレビの黄金時代」(文春文庫)
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を買って読んでいるけどこれがめっぽう面白い。同著者の自伝的小説「夢の砦」のノンフィクション版、といったおもむきで、話のはじめがこないだ見た「ALWAYS 三丁目の夕日」あたりの時代なのも個人的に興味津々丸。

ではちょっと前に読んだ本の紹介。


別冊宝島編集部「甲子園名勝負!」(宝島車文庫)
タイトル通り、甲子園の名勝負の数々を紹介している。内容はいいとして、これを読んでいて甲子園からプロ野球に入った選手が気になっていろいろ調べてたら、僕は中途半端に知識がある分、面白かった。
たとえば、
・73春夏準決勝で江川擁する作新を破った広島商には達川光男(広島カープ)がいた
・81夏、工藤公康(名古屋電気)と金村義明(報徳学園)が対戦。
同チームねただと
・79春夏浪華商で牛島和彦と香川伸行がバッテリーで出場。 
・87春夏PL、片岡篤史と宮本慎也
・88春89春夏上宮、元木大介と種田仁
・92春PL、今岡誠と松井稼頭央
と意外な人が一緒にプレイしてたり。
あと松坂擁する横浜高校が優勝した98年夏の序盤でノーヒットノーランをやった投手がいたなぁと思ったら、あれが現ダイエーの杉内なんですね(横浜高校戦で敗退)。知らなかった。
その年って松坂、杉内の他にも新垣、和田毅、久保田智之がいてやたら投手豊作だなぁ。
他にもいろいろ面白いネタがあるけど、これぐらいに。
なお、どれもネットでのファンサイトなどを参照にしてるので、間違いがあるかも。上記のメモはソースとしてはとても頼りないものと思ってください。
少年カメラクラブの時間
藤田 一咲
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webをはじめてデジカメで写真を撮るようになって撮影とか写真の面白さとかを知ったけど、自分で撮る小物の写真はあくまでオーソドックスな撮影方法、いわゆる教科書的な撮り方しかしてない。
この本ではそこから一歩踏み出して、たとえば日光写真、ピンホールカメラ、トイカメラ、コンパクトカメラなどチープなカメラとそれで撮影した写真を紹介。
写真はどれも雰囲気があっていいけど、ややテキスト部分が面白くない。そこは著者がカメラマンなので、しょうがないか。
エイ(木へんに世)出版の文庫はかわいくて雑貨好きな心をくすぐります。
森 博嗣/森博嗣の TOOL BOX
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ミステリ作家・森博嗣は20代ぐらいの人にはとても人気があるそうだけど、残念ながら自分はその小説はあまりピンと来なかった。でもノンフィクションものはなかなか面白いので日記シリーズを中心に何冊か読んでいる。
机周りの工具やメカなどをテーマにしたこの本は、今まで彼が書いたノンフィクションの中でもバランスがとてもよくて楽しめた。著者の特徴である、理屈っぽいところ、ややセンスのないユーモア、耽美的な部分、メカ好きのバランスがとてもうまく、他の本でありがちな多少イヤミな部分やくだらないダジャレなどが顔をひそめて、一冊の本としていいパッケージングがされていると思う。
この本を読んでから同著者の初エッセイ「工作少年の日々」(集英社)を図書館で借りてきたけど、こちらは本人があとがきで書いているようにエッセイとして成功しているとは思えなかった。
いくつかエッセイを書くうちにコツのようなものをつかんだんじゃないだろうか。
また装丁(松嶋和実)や横長で正方形に近いサイズ、本人が撮影したであろう写真などブックデザインもいい。
小澤征爾/ボクの音楽武者修行
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世界的指揮者小澤征爾が、24歳で単身ヨーロッパに渡航、富士重工に宣伝費としてそのお金をだしてもらい、スクーター(ラビットジュニア125cc、写真が載ってるけどすごいかわいい)でパリに向い、ブザンソン国際指揮者コンクール入賞で優勝し、カラヤン、バーンスタインに師事して世界に認められていく過程が自伝の形でまとめられている。
とはいっても、27歳の時に書かれているので自伝というより手紙を中心にまとめた、ここ最近のボクの近況、ってな力みのない語り口になっているのが貴重。
というか、この本は「リアル千秋」(@「のだめカンタービレ」)なのだ。あのマンガに出てくる千秋とはキャラクターが全然違うけど、日本人が海外で認められていく過程というのはのだめの作者も参考にしたんじゃないだろうか。のだめファンなら副読書としても楽しめるはず。
また、以下は現在はないwebページのキャッシュから拝借した小沢家の家系図であるけど、
          小沢開作━━┯━━小沢さくら
     (歯科医・政治活動家)│(作家「北京の碧い空を」)
                │
   ┌──────┬─────┴──────┬─────────────┐
   │      │            │             │
 (長男)   (次男)          (三男)          (四男)
 小沢克巳   小沢俊雄━━┯━小沢牧子  小沢征爾━━┯━入江美樹  小沢幹雄
��彫刻家)(筑波大名誉教授)│(心理学者) (指揮者) │(モデル)  (俳優)
      (ドイツ文学) │             │
              │          ┌──┴────┐
            小沢健二       小沢征良     小沢征悦
            (歌手)      (演出家)     (俳優)
「小沢一族」に触れるという視点でも面白い。小沢健二の父親である「兄貴」も手紙の中でしょっちゅう出てくる。
100%ORANGE/スパゲッティになりたい
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最後は自分の本ではなく、子供のために買った絵本。
これをチョイスしたというのは「いかにもお前らしい」などと言われそうだけど、実は絵本に関して僕はどちらかというと保守的なのであって、このような最近のイラストレーターが書いたものは敬遠していた。
というか、最近まで子供に絵本を読んでやる機会があまりなかったので、どんな絵本がいいかさえもよく分からず、家にけっこうな数がある絵本はすべて奥様が選んだものだった。
ちょっと読んでやるようになると、長さや文章の多さ、話の複雑さなど、子供に最適なレベルが少し分かった気がして、本屋でも絵本のコーナーを見るようになったというわけ。
この本がいいなと思ったのは、スパゲッティ、うでどけい、ハブラシ、はさみ、おはし、などなど実際にうちの子供が好きなものが多く描かれている点だった。その点が「子供っぽく」ではなくて「子供の視点」で書かれているなぁ、と。
もっともうちの子供はあまりこの絵本への反応はよくない。絵がちょっと個性的すぎるから、まだ早かったかも。

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