2009年8月22日土曜日

「大」の意味がよく分かる

先日短い夏休みを利用して止まった宿に、大量の漫画があった。
その中に以前から気になっていた「大甲子園」があって、思わず手にとる。

大甲子園 (11) (少年チャンピオン・コミックス)
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記憶をさかのぼること数十年前……。

夏休みになると父方・母方の里に帰っていたけど、そこにいた叔父がマンガ雑誌を買っていて、それをもらうのがとても楽しみだった。
その中にチャンピオンもあって、「あれ、あのアニメのドカベン?」と思ったのにタイトルには黒々とブッとく「大甲子園」とある。
その時はそれ以上気にしなかったけど、のちに「大甲子園」というのは「ドカベン」の続編であることを知った。

そしてもっと衝撃だったのは、大学時代にドカベンファンの友人から聞いた「大甲子園は水島新司オールスターマンガである」という事実!
……といっても、「ドカベン」「あぶさん」ぐらいしか知らないからあんまりよく分からなかったけど、ずっと読んでみたいとは思っていた。

1巻から読み始めると、うわ、テンション高い。明訓3年夏の神奈川県大会からはじまるわけだけど、離脱していた里中が復活。盛り上がる。

wikipediaを見ると

『ドカベン』山田太郎の明訓高校や、『球道くん』の中西球道、『一球さん』の真田一球、『ダントツ』の荒木新太郎、『男どアホウ甲子園』の藤村甲子園の双子の弟らが大甲子園で激突。さらに『野球狂の詩』の岩田鉄五郎や水原勇気たちも球場に駆けつける。


とあるけど、他のマンガを知らなくてもムチャクチャ面白い。

ちなみに「ダントツ」という作品は「大甲子園」をはじめるための噛ませ犬的なマンガだったそうな。すげーな。だから「ダントツ」の中で明訓が勝ち上がっていったりといった伏線が張られていて、「ダントツ」終了の次週から「大甲子園」が始まるというお膳立て。
甲子園ではやっぱり明訓と対決する。

なお「一球さん」は「男どアホウ甲子園」の直接の続編だそうで、wikipediaによると

前作(=「男どアホウ甲子園」:引用者注)終了から一ヶ月で連載がスタートした。時系列的には藤村甲子園の南波高校時代から七年後で、豆タンこと岩風五郎が巨人学園の監督として登場しているほか、藤村甲子園や丹波左文字、甲子園の弟である球二と球三も南波高校の一員として登場している。


とのこと。この球二と球三の南波高校も「大甲子園」に出てくる。

当然、高知からは犬飼の土佐丸高校が来ると思ったら敗退、なんと元明訓監督徳川が率いる、犬飼兄弟末弟・犬飼知三郎の室戸学習塾が出場。明訓とは初戦であたるんだけど、知三郎のキャラが兄と全然違っているなどホントにキャラ立てがうますぎる。

明訓は3回戦で「一球さん」の巨人学園、順々決勝で「ダントツ」の光学園、準決勝で「球道くん」の青田高校と対戦。決勝戦ではなく準決勝で引き分け再試合までさせて盛り上げるのがリアル。

試合の流れもそうだけど、コマ割もうまいなぁ。

「大甲子園」をリアルタイムで読んでた水島ファンのテンションのあがり方ってどうだったんだろうなぁ。すごく知りたい。
自分だったらむちゃくちゃ興奮するなぁ。

そして衝撃なのがwikipediaのこの文章。

水島新司は当初からこの作品を実現させるために、どの高校野球漫画も3年春の全国大会までで終わらせていた。


脱帽するしかない。

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