2006年1月10日火曜日

★2005年回顧(読書編)

いつも書いているとおり文庫本メインの読書なので新刊でのベストはつけられないんだけど、一番面白かったのは「小林信彦/テレビの黄金時代」(文春文庫)。バラエティ番組とはなんぞや、ということが徹底して書かれていて、とくに「ゲバゲバ90分」の項は興奮しながら読んだ。

自伝系もやっぱり読んでいて、「小沢征爾/ボクの音楽武者修行」(新潮文庫)「細野晴臣/THE ENDLESS TALKING」(平凡社ライブラリー)「細野晴臣/レコードプロデューサーはスーパーマンをめざす」(絶版)、ファインマンさんシリーズ(岩波現代文庫)、「武居俊樹/赤塚不二夫のことを書いたのだ!!」(文藝春秋)……。
しかし一番すごかったのは「吉田豪/元アイドル!」(ワニブックス)。
タレント本3000冊を所有する1970年生まれの著者が、杉浦幸、矢部美穂、いとうまい子、細川ふみえ、大沢逸美、安原麗子、吉井怜、生稲晃子、新田恵利、岩井小百合、伊藤つかさ、中村由真、大西結花、我妻佳代、胡桃沢ひろこ、宍戸留美、嘉門洋子、藤岡麻美、八木小織、緒方かな子、花島優子、杉田かおるらへインタビュー。素晴らしい仕事です。
ちなみに生稲晃子って「ミス南ちゃんコンテスト」の優勝内定者だったけど、既に事務所に入っていたのが問題となり受賞できず、ってなプロフィールがあるとか。こんなネタは序の口で大関級の発言が飛び出しまくり。
思わず「杉田かおる/すれっからし」(小学館文庫)をブックオフで、「同/杉田」を図書館で確保してしまった。

本屋や本に関する本といったメタ本もいくつか。
「北尾トロ/ぼくはオンライン本屋のおやじさん」(ちくま文庫)、「ビニールジャンキーズ」(河出書房新社)、「菊池敬一/ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を」(新風舎文庫)、「モダン古書案内[改訂版]」(中央公論新社)、「坪内祐三/私の体を通り過ぎていった雑誌たち」(新潮社)、「津野海太郎/歩く書物」(絶版)などなどで、ベストは「喜国雅彦/本棚探偵の冒険」(双葉文庫)でした。

コラムでは、新潮文庫ががんばって復刻した伊丹十三もの、「佐藤雅彦/毎月新聞」(毎日新聞社)、「森博嗣のTOOLBOX」(日経BP社)、「押井守/メカフィリア」(大日本絵画)、「鈴木芳樹/スローブログ宣言!」(技術評論社)、「赤瀬川原平/芸術原論」(絶版)、「沢木耕太郎/バーボン・ストリート」(新潮文庫)がよかった。

ノンフィクションでは、「須川邦彦/無人島に生きる十六人」(新潮文庫)、「浜島裕英/世界最速のF1タイヤ」(新潮社)、「深見填/こどものためのドラッグ大全」(よりみちパン!セ)、「山田真哉/さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(光文社新書)、「福井健策/著作権とは何か」(集英社新書)、「川島レイ/キューブサット物語」(エクスナレッジ)、「安藤健二/封印作品の謎」(太田出版)。
封印作品といえば「ちびくろさんぼ」が復刊されたのも書いておかなくては。

バラエティやムックでは「BOSSA NOVA」(KTC中央出版)、「ユリイカ増刊オタクvsサブカル!」、「吉田カバン完全読本」(エイムック)、「オトナ語の謎」(新潮文庫)、「バブル&コンパクトカーグラフィックス」(ピエブックス)などなど。
吉田カバンといえば、親から受け継いで兄弟でうまいこと商売を発展させたということがムックから分かるけど、一澤帆布工業は同じようなプロフィールでずいぶんもめているのが対称的で面白い。

小説は相変わらずあんまり読んでないけど、「重松清/日曜日の夕刊」(新潮社)、久々に読み返した「村上春樹/風の歌を聴け」がよかった。しかし、前者の「トワイライト」、後者の「中国行きのスローボート」はそれぞれいまひとつだった。

マンガはなんといっても小学館による藤子F不二雄の復刻。「ドラえもん+」なんて切り札を出してくるなんて。そのほか「ぴっかぴかコミックス」による幼年作品の復刻も神がかっていた。誰が2005年に「モッコロくん」を読めると思っただろうか?
大人買いした「二ノ宮知子/のだめカンタービレ」と、「ほしよりこ/きょうの猫村さん」(マガジンハウス)も面白かった。
買い続けている単行本では「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」はオリジナルサイドストーリーが熱い。んで、つい横にあった「トニーたけざきのガンダム漫画」(角川コミックス・エース・エクストラ)を手に取ったら面白すぎて立ち読みできず買ってしまった。
「ラブロマ」が完結したけどイマイチだったのが残念。
ベストは「Q.B.B./とうとうロボが来た!」(幻冬舎文庫)。


1 件のコメント:

  1. I think that to receive the loan from creditors you must have a good reason. Nevertheless, once I've received a credit loan, just because I wanted to buy a building.

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