2006年6月2日金曜日

「pizzicato five we dig you」

久しく新譜の発売日に胸をときめかせなくなったものだけど、これは会社帰りに早歩きでレコード屋をめざしてしまった。

pizzicato five we dig you
HALFBY 常盤響 handsomeboy technique 他
B000F4LCS0


期待が大きいと往々にしてガッカリくんになりがちだけど、これはいい!
リミックスでもトリビュート(カバー)でもなく、まさにカットアップ。
この手のが嫌いな人には、騒がしく・落ち着かない音なんだろうけど、カットアップ好きの僕には最高。

とはいえ、HALFBYやhandsomeboy techniqueといったブレイクビーツ勢?って、そのオリジナルアルバムとかを聞くとそんなに好きじゃなかったりする。それこそ騒がしいなぁと思ってしまう。
けれども、その素材にシバリを入れるととたんに面白く聴ける。

言ってみればこれはピチカート・ファイヴをネタにした「大喜利」。しかもお題は司会者の落語から、ってな具合で、解答者も悩むところ。

ピチカート・ファイヴっていうグループ自体が引用を得意としていたから、どのネタを選び・どうつなげるか、ってのはさぞかし悩んだと思う。手を抜いたら容赦なく座布団持ってかれてしまうのだから。
このアルバムの曲順は、いわば座布団の枚数なんだろうなぁ。

とはいえ意外にハズした曲はなくて、アルバム一枚ツルリと聴けるけど、やっぱり1曲目HALBY、2曲目常盤響のがいいかなぁ。


ほぼ同じ日にヤン富田のマキシシングルも出たけど、こちらはちょっと……(なのでリンクはしない)。
たぶんヤン関連はもう買わない気がする。
ただし、ネタバレがいっぱいのこちらの本はものすごい面白い。
フォーエバー・ヤン—ミュージック・ミーム1
ヤン富田
4757212712

でも、この本はポリシー的に出しちゃいけなかったんじゃないかなぁ、という気もする。何度も「これは言いたくないんだけど」ってなセリフが出てくるけど、いわば「ヤン富田まとめ」みたいになっちゃってて、彼の音楽の事実上の「解答」になっちゃってしまう危険性があると思う。つまり、音自体ではなく、ここに書いてあること自体に影響を受けちゃう、という。それはヤン富田本人は望んでないんじゃないのかなぁ。
それぐらい言ってること&書いてることが面白いから、少々気になった。

0 件のコメント:

コメントを投稿