2008年10月12日日曜日

20年も経てばなぁ……

��プラモの話続きます。)

それにしても子供の頃の製作環境とはかなり違うことを実感した。

まず圧倒的に違うのは、財力(笑)。

昔はたとえば300~500円のキットを買ってもらうのがせいいっぱいで、それにかかる塗料やら工具やらなんてものを買ってもらうのは難しかったし、それらもうまく使いこなせなかっただろう。
それがいまや、「あ、こんなんあった方がいいかも」でポンと買える。といっても大体が1000円以内のものだけども。実は「大人の趣味」として考えると、プラモデルって大してお金がかからない。
ちなみに初心者であっても道具はある程度いいものを買った方がいいと思う。それは仕上がりの不備を道具のせいにできなくなるからである(笑;でも本当)。

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そしてこれらの塗料やら工具やらを通勤途中に買える場所がある、というのも大きい。熱が冷めないうちに製作環境を維持することができる。

といっても気づけば子供の頃よりもいわゆる「模型店」は激減して、自宅から自転車で行ける範囲にある小さな模型店をネットで見つけて休日に行ってみたら、そこのおば(あ)さんがしみじみとそのことを語っていた。確かに模型屋は見なくなったよなぁ。
でもそのおばさんが最近になって大人の人がちょくちょく戻ってきているとも言っていて、まさに自分もそうだよなぁと思った。といっても、ミニ四駆出戻り組みが多いみたいけども。

それにしても驚くのは、模型売り場のガンプラ(バンダイを中心とした他のSFロボット系キット含む)占有率の高さ。
こちら、現在はガンプラには興味ないのでその他のコーナーを見ると、ガンプラ比での種類の少なさに愕然とする。
それでも先日オープンしたタミヤプラモデルファクトリー新橋店なんかに足を運ぶと、まだまだプラモデルも元気だなぁとは思う。大人向けのマイナー趣味、という位置に固まりつつある印象もあるけど、それでいいじゃないか。

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製作に関しては、書籍じゃなくてもネットでいろいろと情報を仕入れることができるのも昔と違う。
とはいえ、さすがに教科書を一冊ほしくなって

ノモ研 増補改訂版 (ホビージャパンMOOK 227)
野本 憲一
4894256371


を立ち読みしたら、自分が知りたい多くの疑問の解答が次々と書いてあったので購入。これはいい本だ。

そういえば前にも書いたけど現在文庫で再刊されている「プラモ狂四郎」の巻末に再収録されている「プラモテクニック教室」は、小沢勝三の「ひげさんの造形大百科ハンドブック(モデルグラフィック別冊、1986年刊)」などとともによく読んでいたので、知識だけはあったなぁ……。これらの本、いまだに実家にあるはず。ところで小沢勝三氏って昨年逝去されていたんですね。驚いた。

以前フジテレビ721で放送していた番組「プラモつくろう」を見てたけど、「映像で製作過程を見ることができる」というのもかつては難しかった。

そしてそういった充実したノウハウ紹介の中で一番昔と違うのが、塗装がエアブラシ前提であることだ。
子供の頃は「エアブラシというハイブロウなものがある」程度の認識で、いかに筆塗りでムラなく塗るかということが延々と書いてあったものだけども、今は模型をやるならエアブラシもっとけ、というノリ。確かに大人になってみると入門用ならすぐにでも買えるしなぁ。

それでもこうなっては、さすがに塗装をしてプラモデルを楽しむ、というのは敷居が高いのだろう、近年ガンプラなどは接着剤不要なのはもちろん、元の成形色そのままでも色分けがされていて、しかも模型雑誌などではペンタイプの塗料などを使ってグレードアップする、という記事がけっこうあるみたい。

確かにうちも子供がいるし、自分以外の家族は全員女性、というプラモデルというものにとってはかなりアウェーな状況だけど、でも下の子どもも少し大きくなって、道具や溶剤に関して決して触るな、といえば通じるようになったのも復帰できた理由のひとつではあるだろう。

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長くなったけど、ついでに講談社漫画文庫版「プラモ狂四郎」の話題を。
プラモ狂四郎 第5巻 (5) (講談社漫画文庫 や 12-5)
やまと 虹一
4063705862

その子供の頃に一所懸命読んでいたマンガだけど、今見ると漫画として絵が上手だなぁ。迫力ある構図とか単純でセオリー通りとはいえ燃える展開だとか、少年マンガの基本に忠実だと思う。
しかし、テレビで「機動戦士Zガンダム」が始まってその存在意義が薄くなってきた頃はさすがにパワー不足の感はあり、「模型秘伝帳」とか無理矢理だよなぁ。もうプラモデルの話じゃなくて素材合戦みたいになっていて、当時も今も面白いと思えない。
個人的には、レッドウォリアーが出た第25話(講談社漫画文庫では5巻に収録)がピークで、その後の牛若三兄弟が出てくるあたりから徐々にパワーダウンしていくと思う。
今回発売された8巻で「模型秘伝帳」編も終わっていて、9巻・10巻も出るけどこの先2冊分も続いていたっけ?派生作品なども収録するのかなぁ?どちらにしろ、このあとはもういらないなぁ。

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