2007年9月30日日曜日

ジロウ物語

ここ何年間かは、必ず「何か読もうと思っている本がある」=いわゆる積ん読状態が続いていたんだけど、先日ようやくそのストックがなくなった。
スッキリした反面、会社の行き帰りに読む本がないと困るので、結局本屋でなんかないかなぁと文庫、新書を中心に探しているとこんな本が目につき、

青山二郎の話 (中公文庫)
宇野 千代
4122044243


面白そうだと手に取ってパラパラ……と中身を見ているうちに、重大なことに気づいた。

僕は今の今まで「青山二郎」と「白州次郎」を同一人物だと思っていたのだ!!!

いやぁ、最近やたらと白州次郎に関する本が出てるなぁと思っていたんだけど(なんか最近観た「モーターサイクルダイアリーズ」のチェ・ゲバラのような扱われ方の印象)、芸術にも精通していた政治的な人、と思っていた。

この間違いは何で起こったかというとこんな本があるから。

いまなぜ青山二郎なのか (新潮文庫)
白洲 正子
410137905X


白州正子は白州次郎夫人で、青山二郎の弟子。これがすべての始まり。
あと、こんな本もあって

風の男 白洲次郎 (新潮文庫)
青柳 恵介
4101227217


著者名に「青」がついてるだけでなんか混同に拍車をかけていた(笑)。

これで自分が興味あるのは青山二郎だということがはっきりとして先の「青山二郎の話」「いまなぜ青山二郎なのか」を連続で読んでみた。

生まれついての金持ちってお金を楽しく使う方法を知っているよなぁ。だからボンボンにはかなわねぇや、と思う。そういう人って財産があるかどうかなんて関係なく、とにかくお金を使う。借金していてもまた借金をして(それができるのも自分の出自を担保にできるからなんだろうが)、それを使う。
青山二郎の場合、それを自分の美意識のためだけに使った、というところにその天才性があるんだと思った。とても近くにいてほしい人ではないけど、この二人の女性からみた人物像は面白い。
魯山人のように残したものがほとんどないからあまり評価されないようだけど、そういうことすらどうでもいいと思っていたところもすごい。

そういや、昨年中公文庫の復刊で彼の本が出てたなぁ。

眼の引越 改版
青山 二郎
4122047064


今はもう絶版なので、買っときゃよかった。同時期に出た「武井武雄/本とその周辺」は買って正解だっただけにちょっと悔やまれる。

2007年9月27日木曜日

きどりっこ

自分のPCの中には、このblogを書くためのネタ帳テキストファイルがひとつあって、そこにメモとかちょっとした書き出しの文章とかが貼り付けてあったりするんだけど、ずっと

「高橋幸治/MACPOWER編集長」

というメモがあった。
雑誌「MACPOWER」について書こう書こうと思っていたんだけど、なんと今月号をもって休刊。

もはやMacユーザーではない僕がどうしてこの雑誌について書きたかったかというと、この雑誌が2000年代には珍しいぐらいに「きどっている」からなのだった。
2年ぐらい前にリニューアルした際に、Appleを中心とする情報誌から、Appleを好きといいそうなクリエイターやそういう人に憧れる人たちのための雑誌、みたいになった。この時は「あらら」と思ったんだけど、リニューアル前のマック情報誌のままでは先は短いだろうなぁとも感じてたから、思い切ったなぁという印象ではあった。また、リニューアル前よりも面白いとも思った。

で、このリニューアルを行ったと思われる編集長「高橋幸治」ってのはどんな人だろう?と思って調べてみると、ネット上での孫引きになるけど

1991年、電通に入社。CMプランナーとして広告制作に携わった後、94年アスキーに入社。2001年『MACPOWER』編集長に就任。


とのことで、なるほど。この雑誌がやたらと「クリエイティヴ」という言葉を連発したり、デザイナー、フォトグラファーをありがたがって取り上げていたのが何となく分かるような。あと、連載の人選が90年代っぽかった、もっというと「少し前に旬だった人、今は仕事の内容はともかくけっこうネームバリューがある人」が多かったのも特徴だった気がする。先日、沢尻エリカ(ってどんなルックスなのかピンとこないが名前はよく聞く)と熱愛報道があった(笑)高城剛とかふつうに持ち上げてて、びっくりしたもん。

それにしても、きどって(た)んだよなぁ、この雑誌(笑)。もう表紙からしてきどってたもん。それがイヤだったかというけど、鼻につくけど嫌いではないという感じではあったけども。
ただ、売り上げ以外の事情もあるとは思うけどもやはりこの「きどり」は今ではウケないんだなぁ、きっと。

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きどる、といえば先日読んだこの本もなんかきどってた。

フィンガーボウルの話のつづき (新潮文庫 よ 29-1)
吉田 篤弘
4101324514


クラフト・エヴィング商會の片割れで、ちょっと不思議な連作?短編集。村上春樹から本質を抜いたような感じで、中身はないんだけど雰囲気は楽しめた。最近はあまりない気がするミニシアター系の映画のような感触。
これぞ「きどりっこ文学」。

2007年9月18日火曜日

走れケサブロー

11月公開の「ALWAYS 続・三丁目の夕日」にあわせてこんなアイテムが!!

トミカリミテッド ALWAYS 続・三丁目の夕日 ダイハツミゼット
B000ULAS0G


前作「ALWAYS 三丁目の夕日」のミゼットが走るトレイラーを見て劇場に足を運んだ僕としては、ドンピシャリな一品。
以前こういうロゴがついているようなアイテムは避けがち、と書いたけど、まぁシャアザクみたいなものと思えばOKてなところだろうか(違う?)。写真では映画同様ウェザリングが施されているのが確認できるけど、映画に出てくるミゼットは珍しい寸胴のタイプだったので、印象はやや違いそうな気はする。
ちなみに、この映画の舞台である昭和33年にはまだこのタイプのミゼットは出てなかった(けど監督があえて採用した)というのは有名な話。

映画としての続編はどうなんだろう?トレイラーではスバル360が走ってたけどなんかCGぽい気もした……。前作ではちゃんとマニアから車を借りて走らせたりしてたので、今回も同様にお願いしたい。


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相変わらずこんな調子で、昔の車の展示会(ex.クラシックカーミーティング)なんかがあると時間と場所さえあえば足を運ぶんだけど、2007年9月16日(日)・17日(月・祝)「江戸東京たてもの園」にて「たてものとのりもの」というイベントをやっていたので、愛娘と二人で出かけてきました。
園内にはマニアが持ってきたらしい今でも走る車たちがたたずんでいる。
車種は
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トヨペットコロナ
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いすゞヒルマンミンクス
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スバル360
移動する際に走っていたのを目にしたけど、ムチャクチャかわいかった。
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トヨペットマスターライン
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マツダK360
マツダK360は意識してみるのは初めてで、その小ささに驚き。いやぁ、三輪軽自動車はいいなぁ。そういえば、少し前にトミカリミテッドビンテージのマツダK360[3nd Anniversary]をゲットしました(ちなみに3ndというのは僕の書き間違いじゃなくて箱にそう書いてあるんです;恥)。
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こうして実物と比較すると目(ヘッドライト)がやや頼りない感じがします。でもこのピンク色ってのが実物ではまずありえなさそうなのに不思議と似合っていてミニカーならではの魅力的なアイテムに仕上がっていると思う。
今後、トミカリミテッドビンテージでミゼット(バーハンドルのDK型)、三菱ペットレオなどが出るらしくて、先述の鈴木オートミゼット含めて「三輪軽自動車祭り」てなところ(そういやEBBROからも1/43ミゼットが出てたなぁ)。

2007年9月16日日曜日

「観なけりゃいいじゃん!?」

ネット時代になり、しかもblogが普及してからというもの、素人の映画レビューと簡単に出会うことができる。自分だって書いてるし。

そんな状況で、時々自分が観た映画に対してみんなはどういう感想を抱いているのだろう?とそういうレビューを読んでみることがあるが、一番真っ先に思うのは、「つまらなかった」と書き捨てる前に自分の映画に対する選択眼のなさを恥じたらどうか、ってことだったりする(笑)。「つまらない」というのは簡単だけど、そのつまらなさが何なのかを指摘してないことが多いし。

最近だと「トランスフォーマー」の感想で「ロボット好きの人が見たら面白いと思いますが……云々」て、あなたはなんで「トランスフォーマー」を観ちゃったの!?とか。「ドリームガールズ」なんかでは「モータウンとかダイアナ・ロス&シュープリームスって単語知ってる?」って言いたくなったり。もっともそういう予備知識や偏った趣味がないと楽しめない、というのもそれはそれで問題ではあるんだけども、少なくとも伝記物とフィクションでは鑑賞の仕方は結構違ってくると思う。

あと仕方ないかも知れないけど、脚本の脇が甘いと全否定、ってのも多い。分かる、分かるんだけども、映画の楽しみは決してそれだけじゃないはず。

ところで脚本といえば孫引きになっちゃうけど

「日経エンタテインメント!2007.5月号」(日経BP社)の記事「インサイドレポート」の「映画業界」の項より。

��中略)

この「なりきり映画」ブームの背景には、ハリウッド映画業界が抱えるいくつかの問題点が深くかかわっている。1つは、オリジナルストーリーを書ける脚本家の不在だ。原因は、脚本家に対する待遇の悪さにある。今や映画は劇場公開の後、DVDやネット配信など2次使用の機会が多く、著作権料はそのつど発生する。そのことを盾に、製作者が最初の脚本料を低く抑え出したのだ。

しかし、必ずしもすべての映画が大ヒットし2次使用に恵まれるわけではないので、脚本家は映画だけでは生活できず、テレビ界へと活躍の場を移しつつある。最近、海外ドラマが好調なのはこうした要因もある。


これ、面白いなぁ。「なりきり映画」ってのはそれこそたとえば「ドリームガールズ」がそうだけど、伝記物、もしくは実在の人物をモデルにした作品。確かに最近やたらと多い。僕はその手の作品が好物なのでうれしいけど。
あと、リメイクが多いのもこの辺の事情があるのかもね。

2007年9月14日金曜日

イメージのうた

会社も10年以上もいると折衝、説得、根回しなどいろいろやらされるわけだけども、そこでつくづく思うのは

いかに自分の頭の中のイメージを伝えるのが難しいか

ということと、

いかに自分のイメージが伝わっていないことに人は気づきにくいか

ということである。

自分の頭の中にある漠然としたイメージがどこまで相手にきちんと伝わっているかということに関して、ほとんどの人は無自覚である。だから明らかに話がかみ合ってないにもかかわらず、お互いに自分のイメージは伝わっていると思っているから話だけは続き、会議は踊る、されど進まず。

それぐらいイメージを伝えるというのは難しいことで、そもそもイメージをきちんと整理すると(=企画書や仕様書にまとめると)明らかに矛盾していたり破綻していたりというのは日常茶飯事なのである。でもそのイメージが持つ力というのはバカにならなくて、それを大事に育てていくのが仕事ともいえる。

はたして、イメージを持てる動物というのは人間だけなのだろうか?犬も漠然とした「なんか面白いこと」「なんかおいしいもの」なんてことを夢想していたりするのだろうか?
僕はこのイメージを持てる、というのが人間が持つ大きなアドバンテージなんじゃないかと思ったりもする。

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ところで、僕は決して折衝、説得、根回しなんてものが得意な人間ではない。なのに、そういうことをやることが多いのは、単純に周りの人が下手すぎるからなのだ(怒)!!
ホントにみんなワガママで、しかも自分の意見が通らないと平気で放置プレイにしたりするので、おっかない。その結果「ずっと俺のカイギ!」な日もあって、泣ける。
生まれ変わったら、ワガママな人間になりたい……。
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余談ついでに「ずっと俺のターン!」って、実際の「遊戯王」の中にそんなセリフはなくて、「そんなセリフを言ってそうな状況だった」ということらしい。
同じように、2ちゃんねるなんかで体型が不自由な人を「ピザ」というけど、元々は「ピザデブ」で、もっとさかのぼると「なんかの映画の『ピザでも食ってろデブ』っていうセリフ」らしい。
けれど、その映画が何なのかを適切に挙げているサイトに出会わなかった。これも、なんとなくそんな内容のことを言ってただけで、該当するセリフはないんじゃないか、と思ったり。
そんな、「実際にはないけど、イメージが一人歩きしたもの」ってけっこうあるような気がする(と、一応話を戻してみた)。

2007年9月13日木曜日

男の秘密基地

所ジョージというタレントは決して好きじゃないし(キャラクターはともかくギャグがつまらなさすぎる)、最近ムックなどでよく紹介される彼の趣味に関してもあんまり共感はできないんだけど、BS-fujiで放送している「所さんの世田谷ベース」は楽しく見ている。

この番組は所さんの仕事場兼遊び場であるガレージ「世田谷ベース」で清水圭とだらだらしているところを写しているだけという内容なんだけど、所さん自身が言っているように、ウンチクも含めて何も伝えようとしていない、見てもなんの役にも立たないところがよいと思う(けどついつい所さんは役に立つことをもったいぶりながらも言っちゃうんだけど)。

だけどこの番組が成立するのは、これまた所さん本人が言っていたけど、ハイデフ映像だからだと思う。地デジなどデジタル放送は実は趣味的な番組にとってはとても有効で、たとえば画面を写真のような感覚で見ることができる。「動く雑誌」とでもいおうか。だから魅力的な被写体があるとそれを写していても番組として成立するのだ(あくまで一部の人にとっては、だけど)。これは今までのテレビの見方とずいぶん異なる。

だからなのか、BSデジタルはなんかやたらと趣味的な番組が多い印象がある。車、旅行、鉄道模型、料理……。というか、こんなんでしかもCMも少なくてなんでペイしてるのかむしろ心配。地上波の儲けで、実験場として番組を作ってるんだろうか?

無料だし、面白い番組多いからいいけど。

2007年9月12日水曜日

「体調不良」の真実

会社も10年以上もいると管理職的なこと(管理職ではなく、勤怠管理とかそんなの)をやらされて面倒なわけだけども、そういうことをやっていて初めて

社会人の「体調不良」は、体調が不良であることを意味しない

ということを知った。
それまで僕は「体調不良」というのはホントに「布団から出られません、ひー」てな状態かと思っていたし、自分が「体調不良でお休みします」というのは、実際にそういう時である。

ところがよく、昨日体調不良で休んだ人が次の日ぴんぴんしてるのを見るにつけ、ははぁ、体調不良というのは「お休みの言い訳におけるワイルドカード的なもの」なんだな、と知ったのだった。

個人的には有休は権利だから、とくに会議や急ぎの仕事もなくて「今日は今ひとつ仕事がやる気しないなぁ」なんて場合には「私用で休みます」とか言っちゃえばいいのに、と思う。

というのも、本当にその人が体調不良で休みだとしたら、しばらく仕事の戦力としては100%じゃないかもしれなくて、へたするとヘルプが必要だったりするかもしれない。だから、休みの理由は正しく伝えてほしいのだ。

そもそもたとえば「3日風邪で休んだ」てのと「3日沖縄で遊んできた」というのは、実は後者の方がその人のリフレッシュにもなってるし、風邪もうつさないしで会社にとっては有益なはずなのだ。

それでもやっぱり「遊びで休みます」とはなかなか言えないのが日本の会社の限界なのかもなぁ……。