いつも書いているとおり文庫本メインの読書なので新刊でのベストはつけられないんだけど、一番面白かったのは「小林信彦/テレビの黄金時代」(文春文庫)。バラエティ番組とはなんぞや、ということが徹底して書かれていて、とくに「ゲバゲバ90分」の項は興奮しながら読んだ。
自伝系もやっぱり読んでいて、「小沢征爾/ボクの音楽武者修行」(新潮文庫)「細野晴臣/THE ENDLESS TALKING」(平凡社ライブラリー)「細野晴臣/レコードプロデューサーはスーパーマンをめざす」(絶版)、ファインマンさんシリーズ(岩波現代文庫)、「武居俊樹/赤塚不二夫のことを書いたのだ!!」(文藝春秋)……。
しかし一番すごかったのは「吉田豪/元アイドル!」(ワニブックス)。
タレント本3000冊を所有する1970年生まれの著者が、杉浦幸、矢部美穂、いとうまい子、細川ふみえ、大沢逸美、安原麗子、吉井怜、生稲晃子、新田恵利、岩井小百合、伊藤つかさ、中村由真、大西結花、我妻佳代、胡桃沢ひろこ、宍戸留美、嘉門洋子、藤岡麻美、八木小織、緒方かな子、花島優子、杉田かおるらへインタビュー。素晴らしい仕事です。
ちなみに生稲晃子って「ミス南ちゃんコンテスト」の優勝内定者だったけど、既に事務所に入っていたのが問題となり受賞できず、ってなプロフィールがあるとか。こんなネタは序の口で大関級の発言が飛び出しまくり。
思わず「杉田かおる/すれっからし」(小学館文庫)をブックオフで、「同/杉田」を図書館で確保してしまった。
本屋や本に関する本といったメタ本もいくつか。
「北尾トロ/ぼくはオンライン本屋のおやじさん」(ちくま文庫)、「ビニールジャンキーズ」(河出書房新社)、「菊池敬一/ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を」(新風舎文庫)、「モダン古書案内[改訂版]」(中央公論新社)、「坪内祐三/私の体を通り過ぎていった雑誌たち」(新潮社)、「津野海太郎/歩く書物」(絶版)などなどで、ベストは「喜国雅彦/本棚探偵の冒険」(双葉文庫)でした。
コラムでは、新潮文庫ががんばって復刻した伊丹十三もの、「佐藤雅彦/毎月新聞」(毎日新聞社)、「森博嗣のTOOLBOX」(日経BP社)、「押井守/メカフィリア」(大日本絵画)、「鈴木芳樹/スローブログ宣言!」(技術評論社)、「赤瀬川原平/芸術原論」(絶版)、「沢木耕太郎/バーボン・ストリート」(新潮文庫)がよかった。
ノンフィクションでは、「須川邦彦/無人島に生きる十六人」(新潮文庫)、「浜島裕英/世界最速のF1タイヤ」(新潮社)、「深見填/こどものためのドラッグ大全」(よりみちパン!セ)、「山田真哉/さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」(光文社新書)、「福井健策/著作権とは何か」(集英社新書)、「川島レイ/キューブサット物語」(エクスナレッジ)、「安藤健二/封印作品の謎」(太田出版)。
封印作品といえば「ちびくろさんぼ」が復刊されたのも書いておかなくては。
バラエティやムックでは「BOSSA NOVA」(KTC中央出版)、「ユリイカ増刊オタクvsサブカル!」、「吉田カバン完全読本」(エイムック)、「オトナ語の謎」(新潮文庫)、「バブル&コンパクトカーグラフィックス」(ピエブックス)などなど。
吉田カバンといえば、親から受け継いで兄弟でうまいこと商売を発展させたということがムックから分かるけど、一澤帆布工業は同じようなプロフィールでずいぶんもめているのが対称的で面白い。
小説は相変わらずあんまり読んでないけど、「重松清/日曜日の夕刊」(新潮社)、久々に読み返した「村上春樹/風の歌を聴け」がよかった。しかし、前者の「トワイライト」、後者の「中国行きのスローボート」はそれぞれいまひとつだった。
マンガはなんといっても小学館による藤子F不二雄の復刻。「ドラえもん+」なんて切り札を出してくるなんて。そのほか「ぴっかぴかコミックス」による幼年作品の復刻も神がかっていた。誰が2005年に「モッコロくん」を読めると思っただろうか?
大人買いした「二ノ宮知子/のだめカンタービレ」と、「ほしよりこ/きょうの猫村さん」(マガジンハウス)も面白かった。
買い続けている単行本では「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」はオリジナルサイドストーリーが熱い。んで、つい横にあった「トニーたけざきのガンダム漫画」(角川コミックス・エース・エクストラ)を手に取ったら面白すぎて立ち読みできず買ってしまった。
「ラブロマ」が完結したけどイマイチだったのが残念。
ベストは「Q.B.B./とうとうロボが来た!」(幻冬舎文庫)。
2006年1月10日火曜日
2005年12月28日水曜日
買い物記録2005/12
いろいろ買い物記録。
まずはマンガ。
特殊能力アビルEXTRA
おおひなた ごう

おおひなたごうは必ず買うんだけど、この人は(個人的に、だけど)外すことが少ない。これはギャグマンガにおいてはかなりすごいことだと思う。
装丁をオリエンタルテクノロジーの指田さんがやっていてビックリ。いや、面識など全然ない方ですが同業他社の方で、デザイナーさんなのに(って言い方も失礼か)文体と内容が面白くて愛読してるんだけど、こんなところでお目にかかるとは。
機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (11)
安彦 良和 矢立 肇 富野 由悠季

シャアとガルマのエピソードが展開。オリジナルストーリーになってから俄然面白い。まさにオリジン。
ラブロマ 5 (5)
とよ田 みのる

完結巻。すごい楽しみにしてたマンガだけど、正直この巻は個人的にトーンダウン。この作者はコメディセンスはいいと思うんだけど、キャラを掘り下げたり成長を描いたり、ってのはあまり向いてないんじゃないか。
げんしけん 7 (7)
木尾 士目

というのは、次に読んだこのマンガと比較してもそうなんだけど、こちらはうまいなぁと思いながら読ませられる。「イタイ」部分をちゃんと描けるというか。
CDは相変わらず紙ジャケ・リマスターものばかり。
VISITORS(紙ジャケット仕様)
佐野元春

Cafe Bohemia(紙ジャケット仕様)
佐野元春 with THE HEARTLAND 佐野元春

「Cafe bohemia」はいつかちゃんと取り上げたいと思ってはいるんだけどやっぱりかっこいいです。
「Visitors」はヒップホップに影響を受けたとかいうことばかりが強調されるけど、ふつうにいいアルバムだと思う。実はそんなにラップっぽく歌ってるわけではなかったりするし。
名盤「ボズ・スキャッグス/シルク・ディグリーズ」も買い直した。
DVD。
DVD「クラフトワーク/MINIMUM-MAXIMUM」
ついにでたよー、延期に次ぐ延期でどうなってんの?と思ったけど、出てしまえばこっちのもん。1999/8/9付けの記事(21世紀デパートの「クラフトワークBOX&LD」)でこういう商品が出ないかなぁ、と書いていたけど、ホントに出るとはね。映像はかなりスタイリッシュ。ちゃんとアンコールのロボットたちも登場。君たちはほんとにバカだなぁ。
DVD「Yonda? Movie」
新潮文庫のキャンペーンでもらえる人形アニメのDVD。
以前せっかく応募マークをためて送ったのになぜかこのビデオがもらえなかったけど(こちらが送った際の郵便事故か?)、今度はちゃんと届いた。結果的にDVDになってからもらえたのでよかったんだけど。
内容はまだちゃんと見てないけど、「トトロ」→「パンダコパンダ」経由でパンダブームのうちの娘にとってはヒットだったみたいでちゅ、いや、です。
まずはマンガ。
特殊能力アビルEXTRA
おおひなた ごう
おおひなたごうは必ず買うんだけど、この人は(個人的に、だけど)外すことが少ない。これはギャグマンガにおいてはかなりすごいことだと思う。
装丁をオリエンタルテクノロジーの指田さんがやっていてビックリ。いや、面識など全然ない方ですが同業他社の方で、デザイナーさんなのに(って言い方も失礼か)文体と内容が面白くて愛読してるんだけど、こんなところでお目にかかるとは。
機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (11)
安彦 良和 矢立 肇 富野 由悠季
シャアとガルマのエピソードが展開。オリジナルストーリーになってから俄然面白い。まさにオリジン。
ラブロマ 5 (5)
とよ田 みのる
完結巻。すごい楽しみにしてたマンガだけど、正直この巻は個人的にトーンダウン。この作者はコメディセンスはいいと思うんだけど、キャラを掘り下げたり成長を描いたり、ってのはあまり向いてないんじゃないか。
げんしけん 7 (7)
木尾 士目
というのは、次に読んだこのマンガと比較してもそうなんだけど、こちらはうまいなぁと思いながら読ませられる。「イタイ」部分をちゃんと描けるというか。
CDは相変わらず紙ジャケ・リマスターものばかり。
VISITORS(紙ジャケット仕様)
佐野元春
Cafe Bohemia(紙ジャケット仕様)
佐野元春 with THE HEARTLAND 佐野元春
「Cafe bohemia」はいつかちゃんと取り上げたいと思ってはいるんだけどやっぱりかっこいいです。
「Visitors」はヒップホップに影響を受けたとかいうことばかりが強調されるけど、ふつうにいいアルバムだと思う。実はそんなにラップっぽく歌ってるわけではなかったりするし。
名盤「ボズ・スキャッグス/シルク・ディグリーズ」も買い直した。
DVD。
DVD「クラフトワーク/MINIMUM-MAXIMUM」
ついにでたよー、延期に次ぐ延期でどうなってんの?と思ったけど、出てしまえばこっちのもん。1999/8/9付けの記事(21世紀デパートの「クラフトワークBOX&LD」)でこういう商品が出ないかなぁ、と書いていたけど、ホントに出るとはね。映像はかなりスタイリッシュ。ちゃんとアンコールのロボットたちも登場。君たちはほんとにバカだなぁ。
DVD「Yonda? Movie」
新潮文庫のキャンペーンでもらえる人形アニメのDVD。
以前せっかく応募マークをためて送ったのになぜかこのビデオがもらえなかったけど(こちらが送った際の郵便事故か?)、今度はちゃんと届いた。結果的にDVDになってからもらえたのでよかったんだけど。
内容はまだちゃんと見てないけど、「トトロ」→「パンダコパンダ」経由でパンダブームのうちの娘にとってはヒットだったみたいでちゅ、いや、です。
2005年12月7日水曜日
はじめての重松清
先日、書店で重松清の本を偶然手にとってパラパラと読んでみると、面白くて一気にその短編を読んでしまった。「卒業ホームラン」という短編集「日曜日の夕刊」の一編だったんだけど、実は重松清の本って読んだことなかったのでいい機会だと思って購入。
日曜日の夕刊
重松 清

いやぁ、うまい小説を書く人だなぁ。今さらなのは重々承知で書くけど。
今は短編しか読んでないけど、どれも出だしが非常にうまい。
安易に泣きや感傷に走らず、それでいて読後感はいろいろ感じさせられる。
わりと現代風な言葉づかいとかセリフもあるけど、ギリギリリアリティを保っている。
他の本もいくつか読んでみたいと思った。
そんなタイミングで以前から太陽の塔の表紙が気になってた彼の「トワイライト」が文庫化。さっそく買って読み始めている。
��
ところで、NHKスペシャルで矢沢永吉を放送するらしいけど、構成が重松清。
こりゃ期待大でしょう!
日曜日の夕刊
重松 清
いやぁ、うまい小説を書く人だなぁ。今さらなのは重々承知で書くけど。
今は短編しか読んでないけど、どれも出だしが非常にうまい。
安易に泣きや感傷に走らず、それでいて読後感はいろいろ感じさせられる。
わりと現代風な言葉づかいとかセリフもあるけど、ギリギリリアリティを保っている。
他の本もいくつか読んでみたいと思った。
そんなタイミングで以前から太陽の塔の表紙が気になってた彼の「トワイライト」が文庫化。さっそく買って読み始めている。
��
ところで、NHKスペシャルで矢沢永吉を放送するらしいけど、構成が重松清。
こりゃ期待大でしょう!
2005年12月4日日曜日
2005年12月2日金曜日
最近買ったマンガ
何冊か集中的にマンガが発売。
漫画家超残酷物語
唐沢なをき

新刊コーナーで発見。唐沢なをきは当たりはずれがあると思うんだけど、これはまぁまぁ当たり。
「がんばれみどりちゃん」はハズレだった。割とメジャー雑誌で連載してるはずなのに……。
藤子F不二雄/ドラえもんプラス 4
これ、ドラミちゃんをおぶっているドラえもんのジャケがめちゃくちゃかわいくてグッド。
藤子F不二雄/ウメ星デンカ1
そして、ぴっかぴかコミックスはウメ星デンカ。月末には2巻も出る予定。
漫画家超残酷物語
唐沢なをき
新刊コーナーで発見。唐沢なをきは当たりはずれがあると思うんだけど、これはまぁまぁ当たり。
「がんばれみどりちゃん」はハズレだった。割とメジャー雑誌で連載してるはずなのに……。
藤子F不二雄/ドラえもんプラス 4
これ、ドラミちゃんをおぶっているドラえもんのジャケがめちゃくちゃかわいくてグッド。
藤子F不二雄/ウメ星デンカ1
そして、ぴっかぴかコミックスはウメ星デンカ。月末には2巻も出る予定。
2005年11月16日水曜日
最近の読書から
通勤快読用にストックしてあった文庫本や新書が底をつきつつあったけど、先のエントリーで書いた数冊などなんとか補給できた。
その他にも
「小林信彦/テレビの黄金時代」(文春文庫)

を買って読んでいるけどこれがめっぽう面白い。同著者の自伝的小説「夢の砦」のノンフィクション版、といったおもむきで、話のはじめがこないだ見た「ALWAYS 三丁目の夕日」あたりの時代なのも個人的に興味津々丸。
ではちょっと前に読んだ本の紹介。
別冊宝島編集部「甲子園名勝負!」(宝島車文庫)
タイトル通り、甲子園の名勝負の数々を紹介している。内容はいいとして、これを読んでいて甲子園からプロ野球に入った選手が気になっていろいろ調べてたら、僕は中途半端に知識がある分、面白かった。
たとえば、
・73春夏準決勝で江川擁する作新を破った広島商には達川光男(広島カープ)がいた
・81夏、工藤公康(名古屋電気)と金村義明(報徳学園)が対戦。
同チームねただと
・79春夏浪華商で牛島和彦と香川伸行がバッテリーで出場。
・87春夏PL、片岡篤史と宮本慎也
・88春89春夏上宮、元木大介と種田仁
・92春PL、今岡誠と松井稼頭央
と意外な人が一緒にプレイしてたり。
あと松坂擁する横浜高校が優勝した98年夏の序盤でノーヒットノーランをやった投手がいたなぁと思ったら、あれが現ダイエーの杉内なんですね(横浜高校戦で敗退)。知らなかった。
その年って松坂、杉内の他にも新垣、和田毅、久保田智之がいてやたら投手豊作だなぁ。
他にもいろいろ面白いネタがあるけど、これぐらいに。
なお、どれもネットでのファンサイトなどを参照にしてるので、間違いがあるかも。上記のメモはソースとしてはとても頼りないものと思ってください。
少年カメラクラブの時間
藤田 一咲

webをはじめてデジカメで写真を撮るようになって撮影とか写真の面白さとかを知ったけど、自分で撮る小物の写真はあくまでオーソドックスな撮影方法、いわゆる教科書的な撮り方しかしてない。
この本ではそこから一歩踏み出して、たとえば日光写真、ピンホールカメラ、トイカメラ、コンパクトカメラなどチープなカメラとそれで撮影した写真を紹介。
写真はどれも雰囲気があっていいけど、ややテキスト部分が面白くない。そこは著者がカメラマンなので、しょうがないか。
エイ(木へんに世)出版の文庫はかわいくて雑貨好きな心をくすぐります。
森 博嗣/森博嗣の TOOL BOX

ミステリ作家・森博嗣は20代ぐらいの人にはとても人気があるそうだけど、残念ながら自分はその小説はあまりピンと来なかった。でもノンフィクションものはなかなか面白いので日記シリーズを中心に何冊か読んでいる。
机周りの工具やメカなどをテーマにしたこの本は、今まで彼が書いたノンフィクションの中でもバランスがとてもよくて楽しめた。著者の特徴である、理屈っぽいところ、ややセンスのないユーモア、耽美的な部分、メカ好きのバランスがとてもうまく、他の本でありがちな多少イヤミな部分やくだらないダジャレなどが顔をひそめて、一冊の本としていいパッケージングがされていると思う。
この本を読んでから同著者の初エッセイ「工作少年の日々」(集英社)を図書館で借りてきたけど、こちらは本人があとがきで書いているようにエッセイとして成功しているとは思えなかった。
いくつかエッセイを書くうちにコツのようなものをつかんだんじゃないだろうか。
また装丁(松嶋和実)や横長で正方形に近いサイズ、本人が撮影したであろう写真などブックデザインもいい。
小澤征爾/ボクの音楽武者修行

世界的指揮者小澤征爾が、24歳で単身ヨーロッパに渡航、富士重工に宣伝費としてそのお金をだしてもらい、スクーター(ラビットジュニア125cc、写真が載ってるけどすごいかわいい)でパリに向い、ブザンソン国際指揮者コンクール入賞で優勝し、カラヤン、バーンスタインに師事して世界に認められていく過程が自伝の形でまとめられている。
とはいっても、27歳の時に書かれているので自伝というより手紙を中心にまとめた、ここ最近のボクの近況、ってな力みのない語り口になっているのが貴重。
というか、この本は「リアル千秋」(@「のだめカンタービレ」)なのだ。あのマンガに出てくる千秋とはキャラクターが全然違うけど、日本人が海外で認められていく過程というのはのだめの作者も参考にしたんじゃないだろうか。のだめファンなら副読書としても楽しめるはず。
また、以下は現在はないwebページのキャッシュから拝借した小沢家の家系図であるけど、
小沢開作━━┯━━小沢さくら
(歯科医・政治活動家)│(作家「北京の碧い空を」)
│
┌──────┬─────┴──────┬─────────────┐
│ │ │ │
(長男) (次男) (三男) (四男)
小沢克巳 小沢俊雄━━┯━小沢牧子 小沢征爾━━┯━入江美樹 小沢幹雄
��彫刻家)(筑波大名誉教授)│(心理学者) (指揮者) │(モデル) (俳優)
(ドイツ文学) │ │
│ ┌──┴────┐
小沢健二 小沢征良 小沢征悦
(歌手) (演出家) (俳優)
「小沢一族」に触れるという視点でも面白い。小沢健二の父親である「兄貴」も手紙の中でしょっちゅう出てくる。
100%ORANGE/スパゲッティになりたい

最後は自分の本ではなく、子供のために買った絵本。
これをチョイスしたというのは「いかにもお前らしい」などと言われそうだけど、実は絵本に関して僕はどちらかというと保守的なのであって、このような最近のイラストレーターが書いたものは敬遠していた。
というか、最近まで子供に絵本を読んでやる機会があまりなかったので、どんな絵本がいいかさえもよく分からず、家にけっこうな数がある絵本はすべて奥様が選んだものだった。
ちょっと読んでやるようになると、長さや文章の多さ、話の複雑さなど、子供に最適なレベルが少し分かった気がして、本屋でも絵本のコーナーを見るようになったというわけ。
この本がいいなと思ったのは、スパゲッティ、うでどけい、ハブラシ、はさみ、おはし、などなど実際にうちの子供が好きなものが多く描かれている点だった。その点が「子供っぽく」ではなくて「子供の視点」で書かれているなぁ、と。
もっともうちの子供はあまりこの絵本への反応はよくない。絵がちょっと個性的すぎるから、まだ早かったかも。
その他にも
「小林信彦/テレビの黄金時代」(文春文庫)
を買って読んでいるけどこれがめっぽう面白い。同著者の自伝的小説「夢の砦」のノンフィクション版、といったおもむきで、話のはじめがこないだ見た「ALWAYS 三丁目の夕日」あたりの時代なのも個人的に興味津々丸。
ではちょっと前に読んだ本の紹介。
別冊宝島編集部「甲子園名勝負!」(宝島車文庫)
タイトル通り、甲子園の名勝負の数々を紹介している。内容はいいとして、これを読んでいて甲子園からプロ野球に入った選手が気になっていろいろ調べてたら、僕は中途半端に知識がある分、面白かった。
たとえば、
・73春夏準決勝で江川擁する作新を破った広島商には達川光男(広島カープ)がいた
・81夏、工藤公康(名古屋電気)と金村義明(報徳学園)が対戦。
同チームねただと
・79春夏浪華商で牛島和彦と香川伸行がバッテリーで出場。
・87春夏PL、片岡篤史と宮本慎也
・88春89春夏上宮、元木大介と種田仁
・92春PL、今岡誠と松井稼頭央
と意外な人が一緒にプレイしてたり。
あと松坂擁する横浜高校が優勝した98年夏の序盤でノーヒットノーランをやった投手がいたなぁと思ったら、あれが現ダイエーの杉内なんですね(横浜高校戦で敗退)。知らなかった。
その年って松坂、杉内の他にも新垣、和田毅、久保田智之がいてやたら投手豊作だなぁ。
他にもいろいろ面白いネタがあるけど、これぐらいに。
なお、どれもネットでのファンサイトなどを参照にしてるので、間違いがあるかも。上記のメモはソースとしてはとても頼りないものと思ってください。
少年カメラクラブの時間
藤田 一咲
webをはじめてデジカメで写真を撮るようになって撮影とか写真の面白さとかを知ったけど、自分で撮る小物の写真はあくまでオーソドックスな撮影方法、いわゆる教科書的な撮り方しかしてない。
この本ではそこから一歩踏み出して、たとえば日光写真、ピンホールカメラ、トイカメラ、コンパクトカメラなどチープなカメラとそれで撮影した写真を紹介。
写真はどれも雰囲気があっていいけど、ややテキスト部分が面白くない。そこは著者がカメラマンなので、しょうがないか。
エイ(木へんに世)出版の文庫はかわいくて雑貨好きな心をくすぐります。
森 博嗣/森博嗣の TOOL BOX
ミステリ作家・森博嗣は20代ぐらいの人にはとても人気があるそうだけど、残念ながら自分はその小説はあまりピンと来なかった。でもノンフィクションものはなかなか面白いので日記シリーズを中心に何冊か読んでいる。
机周りの工具やメカなどをテーマにしたこの本は、今まで彼が書いたノンフィクションの中でもバランスがとてもよくて楽しめた。著者の特徴である、理屈っぽいところ、ややセンスのないユーモア、耽美的な部分、メカ好きのバランスがとてもうまく、他の本でありがちな多少イヤミな部分やくだらないダジャレなどが顔をひそめて、一冊の本としていいパッケージングがされていると思う。
この本を読んでから同著者の初エッセイ「工作少年の日々」(集英社)を図書館で借りてきたけど、こちらは本人があとがきで書いているようにエッセイとして成功しているとは思えなかった。
いくつかエッセイを書くうちにコツのようなものをつかんだんじゃないだろうか。
また装丁(松嶋和実)や横長で正方形に近いサイズ、本人が撮影したであろう写真などブックデザインもいい。
小澤征爾/ボクの音楽武者修行
世界的指揮者小澤征爾が、24歳で単身ヨーロッパに渡航、富士重工に宣伝費としてそのお金をだしてもらい、スクーター(ラビットジュニア125cc、写真が載ってるけどすごいかわいい)でパリに向い、ブザンソン国際指揮者コンクール入賞で優勝し、カラヤン、バーンスタインに師事して世界に認められていく過程が自伝の形でまとめられている。
とはいっても、27歳の時に書かれているので自伝というより手紙を中心にまとめた、ここ最近のボクの近況、ってな力みのない語り口になっているのが貴重。
というか、この本は「リアル千秋」(@「のだめカンタービレ」)なのだ。あのマンガに出てくる千秋とはキャラクターが全然違うけど、日本人が海外で認められていく過程というのはのだめの作者も参考にしたんじゃないだろうか。のだめファンなら副読書としても楽しめるはず。
また、以下は現在はないwebページのキャッシュから拝借した小沢家の家系図であるけど、
小沢開作━━┯━━小沢さくら
(歯科医・政治活動家)│(作家「北京の碧い空を」)
│
┌──────┬─────┴──────┬─────────────┐
│ │ │ │
(長男) (次男) (三男) (四男)
小沢克巳 小沢俊雄━━┯━小沢牧子 小沢征爾━━┯━入江美樹 小沢幹雄
��彫刻家)(筑波大名誉教授)│(心理学者) (指揮者) │(モデル) (俳優)
(ドイツ文学) │ │
│ ┌──┴────┐
小沢健二 小沢征良 小沢征悦
(歌手) (演出家) (俳優)
「小沢一族」に触れるという視点でも面白い。小沢健二の父親である「兄貴」も手紙の中でしょっちゅう出てくる。
100%ORANGE/スパゲッティになりたい
最後は自分の本ではなく、子供のために買った絵本。
これをチョイスしたというのは「いかにもお前らしい」などと言われそうだけど、実は絵本に関して僕はどちらかというと保守的なのであって、このような最近のイラストレーターが書いたものは敬遠していた。
というか、最近まで子供に絵本を読んでやる機会があまりなかったので、どんな絵本がいいかさえもよく分からず、家にけっこうな数がある絵本はすべて奥様が選んだものだった。
ちょっと読んでやるようになると、長さや文章の多さ、話の複雑さなど、子供に最適なレベルが少し分かった気がして、本屋でも絵本のコーナーを見るようになったというわけ。
この本がいいなと思ったのは、スパゲッティ、うでどけい、ハブラシ、はさみ、おはし、などなど実際にうちの子供が好きなものが多く描かれている点だった。その点が「子供っぽく」ではなくて「子供の視点」で書かれているなぁ、と。
もっともうちの子供はあまりこの絵本への反応はよくない。絵がちょっと個性的すぎるから、まだ早かったかも。
2005年11月14日月曜日
「祖父江慎+cozfish展」
ギンザグラフィックギャラリー(ggg)で開催されている「祖父江慎+cozfish展」に行ってきました。11/26までやってます。
祖父江慎、ときいてピンと来なくても本好きなら彼が手がけた装丁の本は必ず見たことがあると思う。
自分が持っているものだと
よりみちパン!セシリーズ(「いのちの食べかた」「こどものためのドラッグ大全」)「ムーミン・コミックス」「ケロロ軍曹」「完全版おそ松くん」「岡野玲子/陰陽師」「とりみき/SF大将」
……ってマンガ多いな。活字は文庫本主体で買うからだと思う。
読んだことや書店で手にしたことがあるものだと、
有名な「伝染るんです」他吉田戦車のいくつか、「さくらももの/神のちから」ほか、「松本大洋/GOGOモンスター」「言いまつがい(単行本の方)」「杉浦茂マンガ館」「どすこい(仮)」「ルー・ガルー」「悪趣味百科」「講談社ミステリーランドシリーズ」
……って書いていくときりがない。
どうでしょ、どれか一冊ぐらいなかったでしょうか?
会場では「出点作品一覧」というコピー紙がもらえるんだけど、仕掛けがたくさんなので先にこちらを読んだ方がいいみたい。
トイレの前に「ウゴウゴ文学大賞選集 うんこ」がおいてあったり、階段に「耳袋」とか怪談本がおいてあったりといったこの人が好きそうなベタなネタも解説されてるし、僕は単なる飾りだと思ってた映像が実はパラパラマンガを見せてくれていた、とかかなり気が抜けない展示がされている。
その辺、事前にお腹空かせておかないと、かなり胃もたれする感じ。
��
僕は子供の頃、自分でも信じられないぐらいに本を読まなかった。
そんな僕がマンガ以外の本に興味を持ったのは、親父の本棚にあった本の造本だったり装丁だったりがきっかけだった。たとえば中身は興味ないくせにそういった装丁のカッチョイイ本を抜き出して自分の部屋に飾ったりしていたぐらい。
今思うと祖父江慎が手がけた「荒俣宏/本朝幻想文学縁起」もそういった一冊だった。表紙にはぶっとい活字がモリモリと印刷されていて手触りも当時としてはかなり変わったものだった。
祖父江慎の装丁はとても肉感的だと思う。それは手触りということだけじゃなくて、とても「本」というオブジェに対するフェチぶりを感じる、ということだ。
来場していた人がみんなして彼の装丁した本をねぶるように触ったりじろじろ眺めていた図はなかなか面白かった。
祖父江慎、ときいてピンと来なくても本好きなら彼が手がけた装丁の本は必ず見たことがあると思う。
自分が持っているものだと
よりみちパン!セシリーズ(「いのちの食べかた」「こどものためのドラッグ大全」)「ムーミン・コミックス」「ケロロ軍曹」「完全版おそ松くん」「岡野玲子/陰陽師」「とりみき/SF大将」
……ってマンガ多いな。活字は文庫本主体で買うからだと思う。
読んだことや書店で手にしたことがあるものだと、
有名な「伝染るんです」他吉田戦車のいくつか、「さくらももの/神のちから」ほか、「松本大洋/GOGOモンスター」「言いまつがい(単行本の方)」「杉浦茂マンガ館」「どすこい(仮)」「ルー・ガルー」「悪趣味百科」「講談社ミステリーランドシリーズ」
……って書いていくときりがない。
どうでしょ、どれか一冊ぐらいなかったでしょうか?
会場では「出点作品一覧」というコピー紙がもらえるんだけど、仕掛けがたくさんなので先にこちらを読んだ方がいいみたい。
トイレの前に「ウゴウゴ文学大賞選集 うんこ」がおいてあったり、階段に「耳袋」とか怪談本がおいてあったりといったこの人が好きそうなベタなネタも解説されてるし、僕は単なる飾りだと思ってた映像が実はパラパラマンガを見せてくれていた、とかかなり気が抜けない展示がされている。
その辺、事前にお腹空かせておかないと、かなり胃もたれする感じ。
��
僕は子供の頃、自分でも信じられないぐらいに本を読まなかった。
そんな僕がマンガ以外の本に興味を持ったのは、親父の本棚にあった本の造本だったり装丁だったりがきっかけだった。たとえば中身は興味ないくせにそういった装丁のカッチョイイ本を抜き出して自分の部屋に飾ったりしていたぐらい。
今思うと祖父江慎が手がけた「荒俣宏/本朝幻想文学縁起」もそういった一冊だった。表紙にはぶっとい活字がモリモリと印刷されていて手触りも当時としてはかなり変わったものだった。
祖父江慎の装丁はとても肉感的だと思う。それは手触りということだけじゃなくて、とても「本」というオブジェに対するフェチぶりを感じる、ということだ。
来場していた人がみんなして彼の装丁した本をねぶるように触ったりじろじろ眺めていた図はなかなか面白かった。
2005年11月10日木曜日
こんな本が
これすごいよ、これ!フンガー!
バブル&コンパクトカーグラフィックス
ピエブックス

あれ、なんか自分が買ったのと表紙が違うけど……、まぁいいや。
本屋で目にして、値段見ずに購入決定(4000円ぐらいしましたけど)。
このwebでしつこく紹介している、実在した小さな車=バブルカーのチラシやらイラストやら写真やらが満載。メッサーシュミット、イセッタ、フィアット500、スバル360、マツダR360クーペがメイン。
あぁ、こういう自分のために作られたかのような本に出会うとホントにうれしい。
通勤快読用の文庫本が底をついたので、調子に乗って何冊か購入。
まずは発売日を待っていた赤瀬川原平先生の新書。
目玉の学校(ちくまプリマー新書)
クラフト・エヴィング商會が装丁のちくまプリマー新書は気になるシリーズだったけど、ようやく買えた。
先生得意の「見る」ことに関しての本なので期待。
あるblogで「瀬名秀明/八月の博物館」(角川文庫)を紹介しているのを読んで、以前読むかどうか迷ってやめたんだけど、もう一度チェック。
が、やっぱりあまり読む気がせず(長くて字が細かすぎる)、うーんと思って隣を見たら
ハートのタイムマシン!—瀬名秀明の小説/理科倶楽部
瀬名 秀明

なんて本があって、これもしや、と思って手に取るとビンゴ!
以前から読みたいリストに入れていた、岩波高校生セミナー8「小説と科学 文理を超えて創造する」(岩波書店)を文庫化したものだった。
ずっと読みたかったのでちょうどよかった。しかし、タイトルが変わりすぎだよなぁ。
いつもチェックする木世(エイ)文庫の棚を見ると、
鈴木ケイザブローのレディオデイズ
鈴木 啓三郎

こんなのが。
ラジオ番組の舞台裏とか興味があるので、便乗購入。
ルミネカードを作ったため新宿ルミネ内のブックファーストでは5%オフで本が買えるので、うれしい悲鳴。
バブル&コンパクトカーグラフィックス
ピエブックス
あれ、なんか自分が買ったのと表紙が違うけど……、まぁいいや。
本屋で目にして、値段見ずに購入決定(4000円ぐらいしましたけど)。
このwebでしつこく紹介している、実在した小さな車=バブルカーのチラシやらイラストやら写真やらが満載。メッサーシュミット、イセッタ、フィアット500、スバル360、マツダR360クーペがメイン。
あぁ、こういう自分のために作られたかのような本に出会うとホントにうれしい。
通勤快読用の文庫本が底をついたので、調子に乗って何冊か購入。
まずは発売日を待っていた赤瀬川原平先生の新書。
目玉の学校(ちくまプリマー新書)
クラフト・エヴィング商會が装丁のちくまプリマー新書は気になるシリーズだったけど、ようやく買えた。
先生得意の「見る」ことに関しての本なので期待。
あるblogで「瀬名秀明/八月の博物館」(角川文庫)を紹介しているのを読んで、以前読むかどうか迷ってやめたんだけど、もう一度チェック。
が、やっぱりあまり読む気がせず(長くて字が細かすぎる)、うーんと思って隣を見たら
ハートのタイムマシン!—瀬名秀明の小説/理科倶楽部
瀬名 秀明
なんて本があって、これもしや、と思って手に取るとビンゴ!
以前から読みたいリストに入れていた、岩波高校生セミナー8「小説と科学 文理を超えて創造する」(岩波書店)を文庫化したものだった。
ずっと読みたかったのでちょうどよかった。しかし、タイトルが変わりすぎだよなぁ。
いつもチェックする木世(エイ)文庫の棚を見ると、
鈴木ケイザブローのレディオデイズ
鈴木 啓三郎
こんなのが。
ラジオ番組の舞台裏とか興味があるので、便乗購入。
ルミネカードを作ったため新宿ルミネ内のブックファーストでは5%オフで本が買えるので、うれしい悲鳴。
2005年10月17日月曜日
イームズ夫妻とファインマンさん
自宅から歩いていける目黒区美術館で、イームズの展覧会をやっていたので行ってきた。
目黒区美術館チャールズ&レイ・イームズ〜創造の遺産〜 2005/10/8〜12/11
この展覧会、アメリカやヨーロッパをまわってようやく日本に来たんだけど、偶然うちの奥様がワシントンへ行った時にやっていて、その時に話だけは聞いていた。
僕がイームズファンになった、2001年夏に東京都美術館での「イームズ・デザイン展」は日本独自の企画展だったけど、今回はよりオフィシャルに近いものらしい。「イームズ・デザイン展」の感想にも書いたけど、僕は彼のイスとか家具にはさほど興味がなくて、彼の作る教育映画のファンなのである。
その映像作品に関しては「イームズ・デザイン展」の方が展示数が多かった気がするし、たとえば映像作品に一切日本語字幕がなかったり、と「そのまま持ってきた」感がかなりあって、やや不満。
11/23と27にイームズフィルム セレクション1《アメリカのミッド・センチュリー》・イームズフィルム セレクション2《芸術と科学》という上映会があるので、そちらに期待。
家具などの展示点数もそれほど多くないけど、面白かったのは、イームズ夫妻の所蔵品。
といってもいわゆるガラクタなんかが引き出しに入っていて、それを引き出して見るんだけど、他人の机の引き出しなんかを見るのって今はもうなかなかできないけどとても楽しいことで、ましてやイームズ夫妻の引き出しを覗き見できるなんて!
世界中のコマをあつめた映像作品「Tops」やおもちゃを集めて作った「おもちゃの汽車のトッカータ」「パレード」なんかを見ると、この人たちはホントにこういった「小さきもの」をたくさん集めた人なんだろうなぁとは思っていたけど、やっぱりその通りで、ちまちましたものが引き出しの中にギッチリと詰まっていた。すごいシンパシーを感じる。
あと35万点あるというスライド写真の一部も展示。これも形なきものをコレクトしてたんだろうなぁ。
��
さて、先日までこれらの本を読んでたんだけど、
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉
リチャード P. ファインマン Richard P. Feynman 大貫 昌子

困ります、ファインマンさん
R.P. ファインマン Richard P. Feynman 大貫 昌子

バリバリ文系だった僕にもファインマンさんのこれらのシリーズは面白かった。理系の人にみられる「正しいことしか言わず、正しいことを行おう」とする態度の潔さとそれをイヤミに感じさせないユーモア。
イームズ夫妻とファインマンさんの好奇心には共通点があると思う。
イームズはチャールズが1907年生まれ・レイが1912年生まれ、ファインマン氏は1918年生まれ、と同時代にアメリカを生きた人たち、ということで環境的にも似たようなところがあったんだろうか。
またファインマンさんが
といっているのが印象的だった(科学の価値とは何か「困ります、ファインマンさん」)。
それ以外でも宗教的なダマシを暴こうとしたり、芸術に感動したり、なぁなぁになっている組織にて断固として自分の態度を崩さなかったり、とそのキャラクターが本当に面白い。
目黒区美術館チャールズ&レイ・イームズ〜創造の遺産〜 2005/10/8〜12/11
この展覧会、アメリカやヨーロッパをまわってようやく日本に来たんだけど、偶然うちの奥様がワシントンへ行った時にやっていて、その時に話だけは聞いていた。
僕がイームズファンになった、2001年夏に東京都美術館での「イームズ・デザイン展」は日本独自の企画展だったけど、今回はよりオフィシャルに近いものらしい。「イームズ・デザイン展」の感想にも書いたけど、僕は彼のイスとか家具にはさほど興味がなくて、彼の作る教育映画のファンなのである。
その映像作品に関しては「イームズ・デザイン展」の方が展示数が多かった気がするし、たとえば映像作品に一切日本語字幕がなかったり、と「そのまま持ってきた」感がかなりあって、やや不満。
11/23と27にイームズフィルム セレクション1《アメリカのミッド・センチュリー》・イームズフィルム セレクション2《芸術と科学》という上映会があるので、そちらに期待。
家具などの展示点数もそれほど多くないけど、面白かったのは、イームズ夫妻の所蔵品。
といってもいわゆるガラクタなんかが引き出しに入っていて、それを引き出して見るんだけど、他人の机の引き出しなんかを見るのって今はもうなかなかできないけどとても楽しいことで、ましてやイームズ夫妻の引き出しを覗き見できるなんて!
世界中のコマをあつめた映像作品「Tops」やおもちゃを集めて作った「おもちゃの汽車のトッカータ」「パレード」なんかを見ると、この人たちはホントにこういった「小さきもの」をたくさん集めた人なんだろうなぁとは思っていたけど、やっぱりその通りで、ちまちましたものが引き出しの中にギッチリと詰まっていた。すごいシンパシーを感じる。
あと35万点あるというスライド写真の一部も展示。これも形なきものをコレクトしてたんだろうなぁ。
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さて、先日までこれらの本を読んでたんだけど、
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉
リチャード P. ファインマン Richard P. Feynman 大貫 昌子
困ります、ファインマンさん
R.P. ファインマン Richard P. Feynman 大貫 昌子
バリバリ文系だった僕にもファインマンさんのこれらのシリーズは面白かった。理系の人にみられる「正しいことしか言わず、正しいことを行おう」とする態度の潔さとそれをイヤミに感じさせないユーモア。
イームズ夫妻とファインマンさんの好奇心には共通点があると思う。
イームズはチャールズが1907年生まれ・レイが1912年生まれ、ファインマン氏は1918年生まれ、と同時代にアメリカを生きた人たち、ということで環境的にも似たようなところがあったんだろうか。
またファインマンさんが
科学的知識というものは、非常に疑問のあるものから、ほとんど確実なものまで、さまざまな度合いの確実性をもった理論の集まりですが、絶対的な確実性をもつものはいっさい存在しません。
といっているのが印象的だった(科学の価値とは何か「困ります、ファインマンさん」)。
それ以外でも宗教的なダマシを暴こうとしたり、芸術に感動したり、なぁなぁになっている組織にて断固として自分の態度を崩さなかったり、とそのキャラクターが本当に面白い。
2005年10月13日木曜日
最近読んだマンガ
最近読んだマンガねた。
以前から「ピーナッツ(いわゆるスヌーピー)ってその面白さがよくわからないよなぁ」と思ってたんだけど、その個性的なキャラクターたちは味わってみたかった。
だけどどうも単行本、しかも編集ものがたくさん出ていてどれを読んでいいのやら。
前から行ってみたかった青山にある旅関係書物に強い本屋「BOOK246」へ行ったらこんな本があったので、即購入。
A Peanuts Books Special featuring SNOOPY -チャーリー・ブラウンの逆転ホームラン-
チャールズ・M. シュルツ 谷川 俊太郎

文庫ドラえもんでいうと「ジャイアンズ編」(そんなのないけど)。野球に関するエピソードをセレクトした一冊。これなら読める。
初期の頃から最晩年の作品まで入っているので、今とはまるで違うけどこれはこれでかわいいチャーリー・ブラウンが見られる(スヌーピーはちゃんとビーグル犬っぽいし!)。
注目のペパーミント・パティはやっぱりスヌーピーのことを人間だと思っている。
キレたマーシーも見もの。
でも、ルーシ−とサリー、シュローダーとライナス、それぞれキャラがかぶってると思う。しかもこの辺の関係がゴチャゴチャになる。
お次は、藤子不二雄との共作「オハゲのKK太郎」が収録されているので買ったこれ。
おそ松くん 完全版 (22)
赤塚 不二夫

1995年に竹書房から文庫本で「おそ松くん」が全7巻で出ていてそれは実家にあるんだけど、今回のは完全版らしい。装丁は見れば分かる祖父江慎仕事でイカす。11/4〜11/26にギンザグラフィックギャラリーで祖父江慎+cozfish展があるので行くつもりです。
さてこの22巻は、「週刊少年キング」に移ってからのほとんどイヤミが主人公のエピソードが収録されているんだけど、これがつまらない。僕の中では赤塚不二夫のマンガって面白いことになっていたんだけど、これを読む限りはちょっと……。なんか「ギャグゲリラ」とか読んだ時のキツさを感じた。端的にいうと出てくるキャラクターが気持ち悪いんだよね。かわいさがない。
その点、本屋で隣においてあったので思わず購入したこちらの文庫本は、赤塚不二夫のキュートな部分が全開。
赤塚不二夫名作選 (5) ひみつのアッコちゃん
赤塚 不二夫

和田誠ジャケがモノとしていい。
実は僕の世代では、最初のアニメの放映時は生まれてなくて、リメイク版「ひみつのアッコちゃん」放映時はもう大きくなっていて見てないぐらいなのでちょうど知らないのだ。昔は「魔法使いサリー」と区別がつかなかったぐらいだ(こちらは横山光輝ですね)。
ストーリーもほのぼのしていて和むし、昭和な感じのレトロなインテリアや衣装もいい。
でもなんといっても親友モコちゃんの弟・カン吉の生意気だけどかわいいのが絶妙。この辺、チビ太にも通じる赤塚不二夫特有の愛嬌たっぷりのキャラで読んでいて楽しい。
最初はコンパクトじゃなくて大きめの鏡で変身していたってのは知らなかった。
ちなみにこの名作選は、「天才バカボン」「おそ松くん」「もーれつア太郎」「レッツラゴン」とあわせて全5巻。
最後はマンガではないんだけど……
あの人気マンガの続きが読みたい!

この手の本はできるだけ手にしたくなかったんだけど、ほとんど自分は読まないであろう&しかしどういうものかは知りたい、という作品ばかりだったのでついつい買ってしまった。
いやぁ、僕はマンガ雑誌を読んでないから疎いんだろうけど、世の中にこんなに続編やリメイクがあるなんてねぇ。とくにジャンプ系がやたら多い。マガジンもちらほら。サンデーはほとんどないね。サンデーの何がすごいって今でもあだち充と高橋留美子が看板マンガ家であることじゃないかな。ジャンプではありえない。
少年・青年マンガだけじゃなくて、少女マンガでも「花のあすか組!」「私を月まで連れてって!」「僕の地球を守って」「スケバン刑事」の続編があるとは。
それでも、たとえば松本零士作品が一切なかったりと、ここでも取り上げられてないものもあるはずなのだ……。うーん、ホントに再生産の時代に入ってるんだなぁ。
この中で読んでみたいなぁと思ったのは「村枝賢一/仮面ライダーSPIRITS」(ゼクロスのエピソード、ってのがいいなぁ)、「由利聡/風魔の小次郎 柳生暗殺帖」か。
ところで車田正美は「男坂」の続編を書くべきなのではないか?
以前から「ピーナッツ(いわゆるスヌーピー)ってその面白さがよくわからないよなぁ」と思ってたんだけど、その個性的なキャラクターたちは味わってみたかった。
だけどどうも単行本、しかも編集ものがたくさん出ていてどれを読んでいいのやら。
前から行ってみたかった青山にある旅関係書物に強い本屋「BOOK246」へ行ったらこんな本があったので、即購入。
A Peanuts Books Special featuring SNOOPY -チャーリー・ブラウンの逆転ホームラン-
チャールズ・M. シュルツ 谷川 俊太郎
文庫ドラえもんでいうと「ジャイアンズ編」(そんなのないけど)。野球に関するエピソードをセレクトした一冊。これなら読める。
初期の頃から最晩年の作品まで入っているので、今とはまるで違うけどこれはこれでかわいいチャーリー・ブラウンが見られる(スヌーピーはちゃんとビーグル犬っぽいし!)。
注目のペパーミント・パティはやっぱりスヌーピーのことを人間だと思っている。
キレたマーシーも見もの。
でも、ルーシ−とサリー、シュローダーとライナス、それぞれキャラがかぶってると思う。しかもこの辺の関係がゴチャゴチャになる。
お次は、藤子不二雄との共作「オハゲのKK太郎」が収録されているので買ったこれ。
おそ松くん 完全版 (22)
赤塚 不二夫
1995年に竹書房から文庫本で「おそ松くん」が全7巻で出ていてそれは実家にあるんだけど、今回のは完全版らしい。装丁は見れば分かる祖父江慎仕事でイカす。11/4〜11/26にギンザグラフィックギャラリーで祖父江慎+cozfish展があるので行くつもりです。
さてこの22巻は、「週刊少年キング」に移ってからのほとんどイヤミが主人公のエピソードが収録されているんだけど、これがつまらない。僕の中では赤塚不二夫のマンガって面白いことになっていたんだけど、これを読む限りはちょっと……。なんか「ギャグゲリラ」とか読んだ時のキツさを感じた。端的にいうと出てくるキャラクターが気持ち悪いんだよね。かわいさがない。
その点、本屋で隣においてあったので思わず購入したこちらの文庫本は、赤塚不二夫のキュートな部分が全開。
赤塚不二夫名作選 (5) ひみつのアッコちゃん
赤塚 不二夫
和田誠ジャケがモノとしていい。
実は僕の世代では、最初のアニメの放映時は生まれてなくて、リメイク版「ひみつのアッコちゃん」放映時はもう大きくなっていて見てないぐらいなのでちょうど知らないのだ。昔は「魔法使いサリー」と区別がつかなかったぐらいだ(こちらは横山光輝ですね)。
ストーリーもほのぼのしていて和むし、昭和な感じのレトロなインテリアや衣装もいい。
でもなんといっても親友モコちゃんの弟・カン吉の生意気だけどかわいいのが絶妙。この辺、チビ太にも通じる赤塚不二夫特有の愛嬌たっぷりのキャラで読んでいて楽しい。
最初はコンパクトじゃなくて大きめの鏡で変身していたってのは知らなかった。
ちなみにこの名作選は、「天才バカボン」「おそ松くん」「もーれつア太郎」「レッツラゴン」とあわせて全5巻。
最後はマンガではないんだけど……
あの人気マンガの続きが読みたい!
この手の本はできるだけ手にしたくなかったんだけど、ほとんど自分は読まないであろう&しかしどういうものかは知りたい、という作品ばかりだったのでついつい買ってしまった。
いやぁ、僕はマンガ雑誌を読んでないから疎いんだろうけど、世の中にこんなに続編やリメイクがあるなんてねぇ。とくにジャンプ系がやたら多い。マガジンもちらほら。サンデーはほとんどないね。サンデーの何がすごいって今でもあだち充と高橋留美子が看板マンガ家であることじゃないかな。ジャンプではありえない。
少年・青年マンガだけじゃなくて、少女マンガでも「花のあすか組!」「私を月まで連れてって!」「僕の地球を守って」「スケバン刑事」の続編があるとは。
それでも、たとえば松本零士作品が一切なかったりと、ここでも取り上げられてないものもあるはずなのだ……。うーん、ホントに再生産の時代に入ってるんだなぁ。
この中で読んでみたいなぁと思ったのは「村枝賢一/仮面ライダーSPIRITS」(ゼクロスのエピソード、ってのがいいなぁ)、「由利聡/風魔の小次郎 柳生暗殺帖」か。
ところで車田正美は「男坂」の続編を書くべきなのではないか?
2005年10月8日土曜日
「のびダス」
10年ぐらい前、いやもっと前かもしれない、漫画の内容を統計学的に分析するといえば聞こえがいいけど、ただひたすらさまざまな事象を調べてあげてデータ化するということが流行ったことがあった。たとえば、ドカベンの明訓高校の勝率だとかブラックジャックの手術の成功率だとか。ちょうどウルトラマンを科学的に捉えるというようなややスノビッシュなことが面白いと思われる時代だった。「カノッサの屈辱」とかも同時代な匂いがする。
でも「ドラえもん」に関してはそういうものの研究対象にされたことがなくて、あー自分で調べてみたい、と思ったことがあった。そんな欲望に答えてくれるサイトがこちら。
ドラえもん研究サイト 「のびダス」
ホントにすばらしい。とくに「のび太のシャツ」オールカタログ−全823話135着大図解は労作なので、ぜひ見ましょう。
これで思い出したけど、文庫でテーマ別のドラえもんが出た時にこんなのが読みたいなぁと思っていたテーマがいくつかあったので、覚え書き。
・のび太ホビー編
プラモ、ラジコン、ゲーム(ボード・ビデオとも)、同人誌(週刊のび太)、けん銃王コンテスト、王かんコレクション、階級ワッペンetc.
藤子F不二雄が提案する「遊び」ってすごい憧れたし、実際にマネをして遊んだこともあった。
・海賊放送編
鏡などの特殊映像メディアも含む。オバQでも町内新聞を作るエピソードがあって、マネして作った覚えがある。
・のび太別荘・隠れ家編
ひみつ基地、マンション、氷の家とか。
・スネ夫別荘編
冒頭がスネ夫の別荘から始まるエピソードっていくつあるんだろ?
この他に「ジャイ子作品リスト」ってのもあったけど、「のびダス」のジャイ子・登場全話ガイド〜全国のジャイ子ファンに捧ぐでかなり達成。
「0点・家出編」ってのは出てるけど、「のび太家出全リスト」もぜひ見てみたい。
でも「ドラえもん」に関してはそういうものの研究対象にされたことがなくて、あー自分で調べてみたい、と思ったことがあった。そんな欲望に答えてくれるサイトがこちら。
ドラえもん研究サイト 「のびダス」
ホントにすばらしい。とくに「のび太のシャツ」オールカタログ−全823話135着大図解は労作なので、ぜひ見ましょう。
これで思い出したけど、文庫でテーマ別のドラえもんが出た時にこんなのが読みたいなぁと思っていたテーマがいくつかあったので、覚え書き。
・のび太ホビー編
プラモ、ラジコン、ゲーム(ボード・ビデオとも)、同人誌(週刊のび太)、けん銃王コンテスト、王かんコレクション、階級ワッペンetc.
藤子F不二雄が提案する「遊び」ってすごい憧れたし、実際にマネをして遊んだこともあった。
・海賊放送編
鏡などの特殊映像メディアも含む。オバQでも町内新聞を作るエピソードがあって、マネして作った覚えがある。
・のび太別荘・隠れ家編
ひみつ基地、マンション、氷の家とか。
・スネ夫別荘編
冒頭がスネ夫の別荘から始まるエピソードっていくつあるんだろ?
この他に「ジャイ子作品リスト」ってのもあったけど、「のびダス」のジャイ子・登場全話ガイド〜全国のジャイ子ファンに捧ぐでかなり達成。
「0点・家出編」ってのは出てるけど、「のび太家出全リスト」もぜひ見てみたい。
2005年9月25日日曜日
「オタクvsサブカル!」ほか
もう1ヶ月前になるけど、僕もこの本を読んだ。
ユリイカ 2005年8月増刊号 総特集 オタクvsサブカル! 1991-2005ポップカルチャー全史
加野瀬 未友 ばるぼら

率直に言って面白かった。タイトルの「オタクvsサブカル!」がうまいなぁ。誰しもが「そんな対立軸ってあるのか?」っといきり立ちながら手にとってしまうという。
それにしても、今の僕はいわゆる萌えを中心としたような「オタク」カルチャーはかなり引いちゃってる。でも、10年ぐらい前は「エヴァンゲリオン」にハマったりしてたわけだし、ガンプラだって守備範囲だった。
だからこの本を読んでふと考えてしまったのだ、僕はいつの間にオタクが嫌いになっちゃったんだろう、と?
よくよく考えてみると、最近の男性オタク文化というのがどうも美少女というかキャラクターを中心にまわっているところに違和感を感じてるみたい。端的にいって、僕にとってそれがグラビアアイドルだろうがアニメのキャラだろうが、そういった女の子を愛でることが趣味とはとても思えないのだ。もちろん、そういうことが気持ち悪いというのもあるんだけど、それ以上に「そんなのが趣味なのか?」という疑問があるんだと思う。
「女の子が好きです」ってことが趣味だ、といわれる違和感というのはたとえば、「おいしいものを食べるのが趣味です」とか「服を買うのが趣味です」なんて言われた時の違和感に近い。たぶん僕にとって趣味性の高さと生きることに必要なことからの遠さ、というのは比例するんだと思う。
もちろんそれはそれぞれの趣味だから別にいいんだけど、この本の中でもちらりと触れられているけど「サブカルは女の子と仲良くしてる、オレたちと違う!」というのは筋違いなわけで、たまたま話せる話題があるから話してるだけ。それは自分がそうだったからとてもよく分かる(もちろん、そこから恋愛に発展しちゃうこともあるんだろうけど少数だと思う)。
そういう点でいうとキャラクターを愛でる「オタク」の男女だとなかなか接点できないだろうし、その辺が「サブカル」への変な敵対意識を生むのかなぁとも思った。
「サブカルは気取っていて自らの性癖みたいなものを表に出さないから卑怯だ」と言うのはあるのかもしれないけど、実はそれが趣味の中心部分じゃないので出す必要がないといった方が正しいのかもしれない。
この本で何人もの人が書いてるけどしょせんオタク・サブカル両者とも「文化系」じゃん、と思わなくもないけど。
……なんていろんなことを考えさせられた一冊だった。
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あとは最近読んだ本をざっと。
「伊丹十三/再び女たちよ!」(新潮社)
「女たちよ!」がけっこう面白かったので、また一冊読んでみた。これは最初の奥さんと離婚して宮本信子と結婚した辺りに書かれたそうだけど、かなり内容がまろやかになっていて、「女たちよ!」にあった鼻につく部分がずいぶん少なくなっていた。
「細野晴臣/細野晴臣インタビューTHE ENDLESS TALKING」(平凡社ライブラリー)
1992年に出た本の文庫化。
細野さんのアルバムはいつの間にかけっこう持ってたり、なんだかんだで本もけっこう読んだりしてるんだけど、この本はかなり面白かった。
細野晴臣という、演奏家としての顔、作曲家としての顔、プロデューサーとしての顔、といろいろ持っている人だけにその葛藤がよく分かる。インタビュアーの北中正和氏も丁寧に話を聞きだしていい仕事をしている。
「村上春樹/風の歌を聴け」(講談社文庫)
「BANANA FISH」を読んだら村上春樹の小説を読みたくなって(たぶんサリンジャーからの安易な連想だと思う……)、でも文庫になった未読の「海辺のカフカ」とかはどうも読む気がしなくて、デビュー長編のこれが新装版で出てたなぁと思って再読。再読、といっても読んだのは高校生の頃だからもう15年ぐらい前。
うーん、いつもうまく言えないんだけど、村上春樹の本を読むと「何か」を感じる。けれどそれが一言ではいえないようなものなんだなぁ。ゆえにこの作家はすごいと思うんだけど。
あとやっぱり洒落てるなぁと思った。といっても、「オシャレ」という言葉を越えているというか、「キザ」でもないし、「センスがいい」でもないし、いちいちかっこいいのだ、隙がないぐらいに。小道具や舞台にする街なんかも現実にありそうなのに、きっとどこにもない「村上春樹ワールド」の一つになっていて、それはやっぱり作家の力なんだろう。
あと下手すると現実味のない内容になりがちかもしれないのに、妙なリアリティがあって、その辺も支持される理由なんじゃないかなぁ。たとえばこの本に出てくるデレク・ハートフィールドがまさにそう。
次は未読の「中国行きのスロウ・ボート」を読む予定。初期の頃の作品の装丁が、これまたいちいちいいんだよなぁ……。
ユリイカ 2005年8月増刊号 総特集 オタクvsサブカル! 1991-2005ポップカルチャー全史
加野瀬 未友 ばるぼら
率直に言って面白かった。タイトルの「オタクvsサブカル!」がうまいなぁ。誰しもが「そんな対立軸ってあるのか?」っといきり立ちながら手にとってしまうという。
それにしても、今の僕はいわゆる萌えを中心としたような「オタク」カルチャーはかなり引いちゃってる。でも、10年ぐらい前は「エヴァンゲリオン」にハマったりしてたわけだし、ガンプラだって守備範囲だった。
だからこの本を読んでふと考えてしまったのだ、僕はいつの間にオタクが嫌いになっちゃったんだろう、と?
よくよく考えてみると、最近の男性オタク文化というのがどうも美少女というかキャラクターを中心にまわっているところに違和感を感じてるみたい。端的にいって、僕にとってそれがグラビアアイドルだろうがアニメのキャラだろうが、そういった女の子を愛でることが趣味とはとても思えないのだ。もちろん、そういうことが気持ち悪いというのもあるんだけど、それ以上に「そんなのが趣味なのか?」という疑問があるんだと思う。
「女の子が好きです」ってことが趣味だ、といわれる違和感というのはたとえば、「おいしいものを食べるのが趣味です」とか「服を買うのが趣味です」なんて言われた時の違和感に近い。たぶん僕にとって趣味性の高さと生きることに必要なことからの遠さ、というのは比例するんだと思う。
もちろんそれはそれぞれの趣味だから別にいいんだけど、この本の中でもちらりと触れられているけど「サブカルは女の子と仲良くしてる、オレたちと違う!」というのは筋違いなわけで、たまたま話せる話題があるから話してるだけ。それは自分がそうだったからとてもよく分かる(もちろん、そこから恋愛に発展しちゃうこともあるんだろうけど少数だと思う)。
そういう点でいうとキャラクターを愛でる「オタク」の男女だとなかなか接点できないだろうし、その辺が「サブカル」への変な敵対意識を生むのかなぁとも思った。
「サブカルは気取っていて自らの性癖みたいなものを表に出さないから卑怯だ」と言うのはあるのかもしれないけど、実はそれが趣味の中心部分じゃないので出す必要がないといった方が正しいのかもしれない。
この本で何人もの人が書いてるけどしょせんオタク・サブカル両者とも「文化系」じゃん、と思わなくもないけど。
……なんていろんなことを考えさせられた一冊だった。
��
あとは最近読んだ本をざっと。
「伊丹十三/再び女たちよ!」(新潮社)
「女たちよ!」がけっこう面白かったので、また一冊読んでみた。これは最初の奥さんと離婚して宮本信子と結婚した辺りに書かれたそうだけど、かなり内容がまろやかになっていて、「女たちよ!」にあった鼻につく部分がずいぶん少なくなっていた。
「細野晴臣/細野晴臣インタビューTHE ENDLESS TALKING」(平凡社ライブラリー)
1992年に出た本の文庫化。
細野さんのアルバムはいつの間にかけっこう持ってたり、なんだかんだで本もけっこう読んだりしてるんだけど、この本はかなり面白かった。
細野晴臣という、演奏家としての顔、作曲家としての顔、プロデューサーとしての顔、といろいろ持っている人だけにその葛藤がよく分かる。インタビュアーの北中正和氏も丁寧に話を聞きだしていい仕事をしている。
「村上春樹/風の歌を聴け」(講談社文庫)
「BANANA FISH」を読んだら村上春樹の小説を読みたくなって(たぶんサリンジャーからの安易な連想だと思う……)、でも文庫になった未読の「海辺のカフカ」とかはどうも読む気がしなくて、デビュー長編のこれが新装版で出てたなぁと思って再読。再読、といっても読んだのは高校生の頃だからもう15年ぐらい前。
うーん、いつもうまく言えないんだけど、村上春樹の本を読むと「何か」を感じる。けれどそれが一言ではいえないようなものなんだなぁ。ゆえにこの作家はすごいと思うんだけど。
あとやっぱり洒落てるなぁと思った。といっても、「オシャレ」という言葉を越えているというか、「キザ」でもないし、「センスがいい」でもないし、いちいちかっこいいのだ、隙がないぐらいに。小道具や舞台にする街なんかも現実にありそうなのに、きっとどこにもない「村上春樹ワールド」の一つになっていて、それはやっぱり作家の力なんだろう。
あと下手すると現実味のない内容になりがちかもしれないのに、妙なリアリティがあって、その辺も支持される理由なんじゃないかなぁ。たとえばこの本に出てくるデレク・ハートフィールドがまさにそう。
次は未読の「中国行きのスロウ・ボート」を読む予定。初期の頃の作品の装丁が、これまたいちいちいいんだよなぁ……。
2005年9月16日金曜日
少女マンガ読者以外にも読者が多数いる、という印象の少女マンガ
このところ、偶然いくつか名前を聞いていたいわゆる少女マンガを読む機会があったので、まとめて感想。
えーと、最初に断っておくけど現在の僕はてんでマンガには疎くて、定期購読してるマンガ雑誌はゼロ。自分の好きな漫画家の単行本をチョロチョロ買うぐらい。しかもほぼギャグorコメディマンガ中心。そんななんでこれから書くことにムッとしても、知らないやつが言ってるんだ、ぐらいに思ってください。
��……などと予防線をはっておかないと恐いのが少女マンガのファンなのだ)。
Banana fish (1)
吉田 秋生

以前から名作と聞いていていつか読みたいと思っていたけど、会社のリフレッシュルームにあったので読破。
「アッシュ」というキャラクターは魅力的だけど、主人公2人の友情がどうしてもよく分からなかった。たぶんそこがこのマンガの評価のキモだと思う。でも決してゲイ的な愛情になってないのは好感。
ストーリーの冒険小説的・ポリティカルフィクション的な部分はとても苦手というか読んでてつらかった。「MONSTER」とかも全然楽しめないタチなので。しかもわりと「BANANA FISH」の謎がチャチいのは残念。後半はほとんど話にからんでこないし。本編よりも番外編「Banana fish another story」のいくつかの短編の方が、余韻があってよかった。というかこれを読むために本編を読む価値あったと思った。ただ、よく紹介でみた「NYの町並みがリアル/ハードボイルドストーリー」って評価・紹介はどうなのかなぁ?
絵はあまり好きではないけど、前半・後半でガラリと変わるのが興味深かった。前半は大友克洋っぽくて、後半は上條淳士っぽい。
ハチミツとクローバー (1)
羽海野 チカ

妹が1巻だけくれたので読んでみた。表紙の手触りが気持ちいい。
絵は今回取り上げた中で一番好き。手足が大きく、スラッとしててとても今風。岡崎京子以後な感じ。
ギャグの入れ方もとても現代的。
続きは機会があったら……という感じ。
「NANA (1)」
矢沢 あい

ごめんなさい、コンビニでパラパラと見ただけでよく知らないんだけど。
とりあえず「登場人物がファッションセンス抜群」ってホントかなぁ?もちろんファッションのベクトルがどこへ向いてるか、で全然違うからニンともカンとも(と逃げる)。ただ、服の素材感とかはめちゃくちゃこだわってるなぁ、という感じ。なんていうか、鳥山明のメカニック描写が評価されるのに似た印象を受けた。
ちなみに作者の矢沢あい、1985年18歳でデビュー。20年選手。ペンネームは矢沢永吉から、だそうな。
のだめカンタービレ(1)
二ノ宮 知子

これは面白い面白いと聞いていて、試しに1巻を買ってみたら「イケル!」ということで珍しく自腹で単行本を買っている。
とにかくギャグの入れ方がうまい。ツッコミ(マンガにおいては誰かに対してしらけたり、変な顔になったりすること)がとくにいい。
それでいて「さそうあきら/神童」のようなテーマもはいってたり。でも決して主人公のだめが「ガラスの仮面」の北島マヤのように完璧な天才じゃないところもいい。
実は絵はあまり好きではない。
ちなみに作者の二ノ宮知子は、最近読んだ「消えたマンガ家—アッパー系の巻」の中で「よっぱらってマンガ描いてゲロ吐いてチチ出してあばれる女」と愛情を持って書かれている(あ、決して彼女が「消えたマンガ家」として載っているわけではなくて話の上で触れられているだけ)。リアルのだめじゃん。
「消えたマンガ家」といえば、この中の「エースをねらえ!」の作者で新興宗教の教祖になってしまったという山本鈴美香の話はけっこう強烈だった。あと「ガラスの仮面」の美内すずえもそっち系と聞いてたけどここまでとは。
少女マンガじゃないけど、「消えたマンガ家」で紹介されいてた「中本繁/ドリーム仮面」読みてー(絶版)。
えーと、最初に断っておくけど現在の僕はてんでマンガには疎くて、定期購読してるマンガ雑誌はゼロ。自分の好きな漫画家の単行本をチョロチョロ買うぐらい。しかもほぼギャグorコメディマンガ中心。そんななんでこれから書くことにムッとしても、知らないやつが言ってるんだ、ぐらいに思ってください。
��……などと予防線をはっておかないと恐いのが少女マンガのファンなのだ)。
Banana fish (1)
吉田 秋生
以前から名作と聞いていていつか読みたいと思っていたけど、会社のリフレッシュルームにあったので読破。
「アッシュ」というキャラクターは魅力的だけど、主人公2人の友情がどうしてもよく分からなかった。たぶんそこがこのマンガの評価のキモだと思う。でも決してゲイ的な愛情になってないのは好感。
ストーリーの冒険小説的・ポリティカルフィクション的な部分はとても苦手というか読んでてつらかった。「MONSTER」とかも全然楽しめないタチなので。しかもわりと「BANANA FISH」の謎がチャチいのは残念。後半はほとんど話にからんでこないし。本編よりも番外編「Banana fish another story」のいくつかの短編の方が、余韻があってよかった。というかこれを読むために本編を読む価値あったと思った。ただ、よく紹介でみた「NYの町並みがリアル/ハードボイルドストーリー」って評価・紹介はどうなのかなぁ?
絵はあまり好きではないけど、前半・後半でガラリと変わるのが興味深かった。前半は大友克洋っぽくて、後半は上條淳士っぽい。
ハチミツとクローバー (1)
羽海野 チカ
妹が1巻だけくれたので読んでみた。表紙の手触りが気持ちいい。
絵は今回取り上げた中で一番好き。手足が大きく、スラッとしててとても今風。岡崎京子以後な感じ。
ギャグの入れ方もとても現代的。
続きは機会があったら……という感じ。
「NANA (1)」
矢沢 あい
ごめんなさい、コンビニでパラパラと見ただけでよく知らないんだけど。
とりあえず「登場人物がファッションセンス抜群」ってホントかなぁ?もちろんファッションのベクトルがどこへ向いてるか、で全然違うからニンともカンとも(と逃げる)。ただ、服の素材感とかはめちゃくちゃこだわってるなぁ、という感じ。なんていうか、鳥山明のメカニック描写が評価されるのに似た印象を受けた。
ちなみに作者の矢沢あい、1985年18歳でデビュー。20年選手。ペンネームは矢沢永吉から、だそうな。
のだめカンタービレ(1)
二ノ宮 知子
これは面白い面白いと聞いていて、試しに1巻を買ってみたら「イケル!」ということで珍しく自腹で単行本を買っている。
とにかくギャグの入れ方がうまい。ツッコミ(マンガにおいては誰かに対してしらけたり、変な顔になったりすること)がとくにいい。
それでいて「さそうあきら/神童」のようなテーマもはいってたり。でも決して主人公のだめが「ガラスの仮面」の北島マヤのように完璧な天才じゃないところもいい。
実は絵はあまり好きではない。
ちなみに作者の二ノ宮知子は、最近読んだ「消えたマンガ家—アッパー系の巻」の中で「よっぱらってマンガ描いてゲロ吐いてチチ出してあばれる女」と愛情を持って書かれている(あ、決して彼女が「消えたマンガ家」として載っているわけではなくて話の上で触れられているだけ)。リアルのだめじゃん。
「消えたマンガ家」といえば、この中の「エースをねらえ!」の作者で新興宗教の教祖になってしまったという山本鈴美香の話はけっこう強烈だった。あと「ガラスの仮面」の美内すずえもそっち系と聞いてたけどここまでとは。
少女マンガじゃないけど、「消えたマンガ家」で紹介されいてた「中本繁/ドリーム仮面」読みてー(絶版)。
2005年9月4日日曜日
「モッコロくん」!?
9/3はドラえもんの誕生日ということで、毎年何かしら本やグッズがでるんだけど、今年は「ドラえもんプラス3」が発売されて大変楽しく読んだけど、実は数日前にこんな本が出ていたのだ!
「藤子F不二雄/モッコロくん1」

ファンの間ではかなり激震が走っているんだけど、こんな幼年向けの藤子F不二雄作品が単行本にまとまるなんて誰が思っていただろうか?
内容はゴキブリ虫のモッコロくんが主人公ゆうちゃんに助けられ居候するといういつものパターンで、キャラ的にはできるコロ助という感じ。丸っこいのがかわいくて、思ったよりも楽しめた。
この勢いで「バウバウ大臣」「ドビンソン漂流記」なんかをお願いします>小学館の中の人。
「藤子F不二雄/モッコロくん1」
ファンの間ではかなり激震が走っているんだけど、こんな幼年向けの藤子F不二雄作品が単行本にまとまるなんて誰が思っていただろうか?
内容は
この勢いで「バウバウ大臣」「ドビンソン漂流記」なんかをお願いします>小学館の中の人。
2005年8月25日木曜日
「二十四の瞳」ほか
両親が教職関係者であるせいか、「二十四の瞳」はやたらと子供に薦めてくるのであって、読み聞かせで幼年版を、映画館で白黒(今思うとかの有名な木下恵介監督・高峰秀子主演バージョン)のを見て、学校ではカラー版の田中裕子主演版映画を観せられた。
というわけで、正直「二十四の瞳」ってタイトルはかなりウンザリなんだけど、何を血迷ったかピンとくるものがあって初めて原作をちゃんと読んでみた。
これが、予想外に面白い。
もちろんエンタティンメントとしてでもなく、文学としてでもなく、ただただ小説として面白いのだ。
そして、泣ける。それは決して戦争・貧困といった、自分ももはや辟易するお涙ちょうだい部分ではなくて、主人公・大石や子供たちの細かな心情にグッとくるのだ。本当に通勤中に読んでたらウルウルきてあわてて本を閉じる、という場面がいくつもあった(逆に後半はそんなでもなかった)。
なんといっても壺井栄のリズミカルな文章がいい。
かなりウェットな内容だけどそれを乗り越えようとする軽やかな力を感じる。そして、その力のせつなさが涙を誘う。ユーモアを忘れないところも救われている原因だ。
さて、子供の頃とやや印象が違っていた点がいくつか。
・大石先生が子供たちと交流するのは意外と短かったこと。
・生徒の一人・松江が売られていって、修学旅行先で再会するシーンが短かったこと。
これらは映画の構成の印象が強かったからかもしれない。
もはや「二十四の瞳」なんてベタの極北なんだろうけど、ベタでもオリジナルってのはやっぱりパワーあるなぁと思い知らされた。
��
「チップス先生〜」とか学校ものがマイブームなのか、
「ケストナー/飛ぶ教室」(講談社文庫)
を読了。うーん、しかしいまいちだった。ってか、やっぱり海外文学は肌に合わない。
主人公がマルティンに、マチウスに(愛称マッツ)、ウリーって名前分かんなくなるだろ。ヨナタンのあだながジョニーってのも日本人には分かりません。2人いるのかと思って勝手に叙述トリックになってた。
あとは図書館で借りた
「高平哲郎/植草さんについて知っていることを話そう」(晶文社)
も読了。対談相手は面白い人が多かったけど、高平哲郎はやっぱり好きじゃないや。
一つ面白かったのが
1908年生まれ
中島敦・太宰治・大岡昇平・松本清張
1909年生まれ
植草甚一
だそうで、中島敦と松本清張が同じ歳とはねぇ。いかに中島が早熟&夭逝したかってことだなぁ(←卒論で取り上げただけで偉そう)。
というわけで、正直「二十四の瞳」ってタイトルはかなりウンザリなんだけど、何を血迷ったかピンとくるものがあって初めて原作をちゃんと読んでみた。
これが、予想外に面白い。
もちろんエンタティンメントとしてでもなく、文学としてでもなく、ただただ小説として面白いのだ。
そして、泣ける。それは決して戦争・貧困といった、自分ももはや辟易するお涙ちょうだい部分ではなくて、主人公・大石や子供たちの細かな心情にグッとくるのだ。本当に通勤中に読んでたらウルウルきてあわてて本を閉じる、という場面がいくつもあった(逆に後半はそんなでもなかった)。
なんといっても壺井栄のリズミカルな文章がいい。
かなりウェットな内容だけどそれを乗り越えようとする軽やかな力を感じる。そして、その力のせつなさが涙を誘う。ユーモアを忘れないところも救われている原因だ。
さて、子供の頃とやや印象が違っていた点がいくつか。
・大石先生が子供たちと交流するのは意外と短かったこと。
・生徒の一人・松江が売られていって、修学旅行先で再会するシーンが短かったこと。
これらは映画の構成の印象が強かったからかもしれない。
もはや「二十四の瞳」なんてベタの極北なんだろうけど、ベタでもオリジナルってのはやっぱりパワーあるなぁと思い知らされた。
��
「チップス先生〜」とか学校ものがマイブームなのか、
「ケストナー/飛ぶ教室」(講談社文庫)
を読了。うーん、しかしいまいちだった。ってか、やっぱり海外文学は肌に合わない。
主人公がマルティンに、マチウスに(愛称マッツ)、ウリーって名前分かんなくなるだろ。ヨナタンのあだながジョニーってのも日本人には分かりません。2人いるのかと思って勝手に叙述トリックになってた。
あとは図書館で借りた
「高平哲郎/植草さんについて知っていることを話そう」(晶文社)
も読了。対談相手は面白い人が多かったけど、高平哲郎はやっぱり好きじゃないや。
一つ面白かったのが
1908年生まれ
中島敦・太宰治・大岡昇平・松本清張
1909年生まれ
植草甚一
だそうで、中島敦と松本清張が同じ歳とはねぇ。いかに中島が早熟&夭逝したかってことだなぁ(←卒論で取り上げただけで偉そう)。
2005年8月23日火曜日
納涼企画:トラウママンガ
今はどうか知らないけど、かつての「コロコロコミック」って夏になるとなぜかやたらと恐いマンガが掲載されていたのだった。
今でもいくつか覚えているんだけど、あのマンガはなんてタイトルだったんだろう、と調べたら2chにこんな良スレが。
忘れたい!!トラウマになったマンガ
なんだー、みんな恐かったんじゃん。
そのマンガのタイトルは「地獄の招待状」。陰湿なイジメシーンがかなりブルーだった。「ボスボロットだい」を書いてた人、という情報が笑えるが。
これもなんとなく覚えている。
ガケに落ちそうな友人をつかんだ手をわざと放して見殺したら、そいつが黒猫としてバケて出てきて、最後に逆の立場になって主人公の手を放すんじゃなかったかな。こちらもかなりトラウマ。
コロコロではなくボンボンののちのガンダムマンガで活躍する近藤和久の商業デビュー短編「血を吸うマンション」もホラー版「童夢」という感じで気持ち悪かった。
このスレでも書いてあるけど、
>「ジョージ秋山/海人ゴンズイ」(「週刊少年ジャンプ」)
>「つのだじろう/恐怖新聞」(「週刊少年チャンピオン」)
は確かに恐かった。
手塚治虫のブラックジャックも「無頭児・人面瘡・サボテン・シャム双生児」とかイヤん。
藤子F不二雄は「ドラえもん」の中でも「どくさいスイッチ・バイバイン・人間製造機・未知とのそうぐう機」……などなど恐い話はいっぱいあって、でもやはり極めつけはSF短編の「ヒョンヒョロ」か。この宇宙人をフィギュア化するメディコムトイはいい意味で狂ってます。
SF短編はイヤな作品が多いんだけど、僕は子供の頃にコロタン文庫の巻末作品年表でその作品を知って、その内容を想像してかなり恐かった。
「……「劇画オバQ」って何?」
っていう。中学生の頃、小学館の「異色短編集」を読んだ時の衝撃たるや……!!
もちろん、藤子不二雄Aはまた別の意味でイヤな作品が多くて、「魔太郎がくる!」は当然としても、「怪物くん」ですらいくつか。「黒ィせぇるすまん」はじめブラック短編のイヤな感じは真骨頂。恐いというよりイヤな感じ。
水木しげるは恐かったけど、イヤな感じじゃなくて「死」の匂いがして、ハッとするようなものだった。
鬼太郎の誕生シーン(貸本まんが復刻版 墓場鬼太郎1「幽霊一家」)

いわゆる大海獣のエピソード(貸本まんが復刻版 墓場鬼太郎6「ないしょの話」)

↑なにげない扉絵が知らない田舎へ行った時のような恐さがあってすばらしい。
貸本版悪魔くんで家庭教師がヤモリビトになるシーン(定本・悪魔くん 太田出版)などなど。

親父の本棚にあった筒井康隆監修の「日本SFベスト集成」にはいくつかマンガが載っていて、先述の「藤子(F)不二雄/ヒョンヒョロ」、「永井豪/ススムちゃん大ショック」、「諸星大二郎/不安の立像、生物都市」、増村博(ってあのアタゴオルのますむらひろしのことか!)「霧にむせぶ夜」とか割と恐いマンガが多かった。
同じく親父の本棚でいうと白土三平も恐かった。必然性のある残酷性。
赤瀬川原平の「お座敷」ってマンガも気持ち悪かった。ずっとつげ義春だと思ってたけど、どうも影響受けて描いたらしい。後年、彼のエッセイの大ファンになるとは思わなかったが。
体が変形する話は総じてイヤだな。ウルトラマンの「ジャミラ」とか。
友達の家で読んだものだと、日野日出志とか「マクンバ」あたりはヤバい。恐すぎて記憶封印してます。
そしてもちろん学研マンガの「いる・いないのひみつ」とか、当時会った子供向けのUFOものも恐かった。UFOを捕獲したらグイッと引っ張られて消えた、とかエピソードがリアルすぎるよー。
あと、今回ネタを集めてて思い出したのがスポーツ誌「Number」に載ったじゃりんこチエの人のマンガで、巨人ファンのオッサンがタイガースファンの街に迷い込んで出られなくなる、っていうのもちょっとぞくっとする恐さがあった。
今でもいくつか覚えているんだけど、あのマンガはなんてタイトルだったんだろう、と調べたら2chにこんな良スレが。
忘れたい!!トラウマになったマンガ
なんだー、みんな恐かったんじゃん。
そのマンガのタイトルは「地獄の招待状」。陰湿なイジメシーンがかなりブルーだった。「ボスボロットだい」を書いてた人、という情報が笑えるが。
604 名前: 愛蔵版名無しさん 投稿日: 02/03/29 12:26 ID:fCECSDtg
コロコロ読み切り系でたぶんガイシュツだと思うけど、
黒猫にまつわる話で、猫の名前が「エルザ」だったと思う。
あれから20年、未だに「エルザ」と聞くと、脳裏によぎって鬱。
これもなんとなく覚えている。
ガケに落ちそうな友人をつかんだ手をわざと放して見殺したら、そいつが黒猫としてバケて出てきて、最後に逆の立場になって主人公の手を放すんじゃなかったかな。こちらもかなりトラウマ。
コロコロではなくボンボンののちのガンダムマンガで活躍する近藤和久の商業デビュー短編「血を吸うマンション」もホラー版「童夢」という感じで気持ち悪かった。
このスレでも書いてあるけど、
>「ジョージ秋山/海人ゴンズイ」(「週刊少年ジャンプ」)
>「つのだじろう/恐怖新聞」(「週刊少年チャンピオン」)
は確かに恐かった。
手塚治虫のブラックジャックも「無頭児・人面瘡・サボテン・シャム双生児」とかイヤん。
藤子F不二雄は「ドラえもん」の中でも「どくさいスイッチ・バイバイン・人間製造機・未知とのそうぐう機」……などなど恐い話はいっぱいあって、でもやはり極めつけはSF短編の「ヒョンヒョロ」か。この宇宙人をフィギュア化するメディコムトイはいい意味で狂ってます。
SF短編はイヤな作品が多いんだけど、僕は子供の頃にコロタン文庫の巻末作品年表でその作品を知って、その内容を想像してかなり恐かった。
「……「劇画オバQ」って何?」
っていう。中学生の頃、小学館の「異色短編集」を読んだ時の衝撃たるや……!!
もちろん、藤子不二雄Aはまた別の意味でイヤな作品が多くて、「魔太郎がくる!」は当然としても、「怪物くん」ですらいくつか。「黒ィせぇるすまん」はじめブラック短編のイヤな感じは真骨頂。恐いというよりイヤな感じ。
水木しげるは恐かったけど、イヤな感じじゃなくて「死」の匂いがして、ハッとするようなものだった。
鬼太郎の誕生シーン(貸本まんが復刻版 墓場鬼太郎1「幽霊一家」)
いわゆる大海獣のエピソード(貸本まんが復刻版 墓場鬼太郎6「ないしょの話」)
↑なにげない扉絵が知らない田舎へ行った時のような恐さがあってすばらしい。
貸本版悪魔くんで家庭教師がヤモリビトになるシーン(定本・悪魔くん 太田出版)などなど。
親父の本棚にあった筒井康隆監修の「日本SFベスト集成」にはいくつかマンガが載っていて、先述の「藤子(F)不二雄/ヒョンヒョロ」、「永井豪/ススムちゃん大ショック」、「諸星大二郎/不安の立像、生物都市」、増村博(ってあのアタゴオルのますむらひろしのことか!)「霧にむせぶ夜」とか割と恐いマンガが多かった。
同じく親父の本棚でいうと白土三平も恐かった。必然性のある残酷性。
赤瀬川原平の「お座敷」ってマンガも気持ち悪かった。ずっとつげ義春だと思ってたけど、どうも影響受けて描いたらしい。後年、彼のエッセイの大ファンになるとは思わなかったが。
体が変形する話は総じてイヤだな。ウルトラマンの「ジャミラ」とか。
友達の家で読んだものだと、日野日出志とか「マクンバ」あたりはヤバい。恐すぎて記憶封印してます。
そしてもちろん学研マンガの「いる・いないのひみつ」とか、当時会った子供向けのUFOものも恐かった。UFOを捕獲したらグイッと引っ張られて消えた、とかエピソードがリアルすぎるよー。
あと、今回ネタを集めてて思い出したのがスポーツ誌「Number」に載ったじゃりんこチエの人のマンガで、巨人ファンのオッサンがタイガースファンの街に迷い込んで出られなくなる、っていうのもちょっとぞくっとする恐さがあった。
2005年8月9日火曜日
2005年8月1日月曜日
最近買った雑誌とか本とか
通勤カバンが吉田カバンで、修理をしてもらったのをきっかけに一体どんな会社なのか気になっていたところで出たのがこれ。
「吉田カバン完全読本」
今、この手のムックを作らせるとダントツにうまいエイ(木へんに世)出版社の本。
創業者のカバン職人吉田吉蔵(名前がすごい……)に三人のタイプの違う息子たちと職人として跡をついだ娘。カタログとしても面白い。
だけど吉田カバン好きな有名人が、「いかにも」な感じで。フミヤ、藤原ヒロシ、キムタク、キョンキョン、中田ヒデ、村上淳、ファッション関連の方々……ってこれだけ集めると逆にゲンナリ。
同じ出版社の
「Lightning vol.137 特集VWバス、ビジュアルブック」
も特集で思わず買ってしまった。以前も書いたことあるけど、アメリカンカルチャーへの憧れを根本に持つこの雑誌のポリシーは自分とは決してあわないんだけど、適度な文章・写真や特集が重くなく全体のバランスがいいので嫌いではない。
この出版社は雑誌特集→ムック→文庫本というようなコンテンツをうまく再利用することにも長けていて、たとえば図書館の新刊棚にあったので借りた
「東京インテリアショップガイド」
もそういった一冊。
図書館では
「高平哲郎/植草さんについて知っていることを話そう」晶文社
も借りた。
最近読んだ本は、
ヒルトン「チップス先生、さようなら」新潮文庫
五木寛之「青年は荒野をめざす」文春文庫
で、前者は以前からイギリスのパブリックスクールものを読みたくて、この作品はそれだというから買ってみたものの、どっちかというと老先生の回想録みたいな構成で楽しめなかった。
後者は半分まで読んだけど、あまりのユーモアの少なさに読書的胃もたれして投げた。五木寛之って故郷の金沢とか、母校・早稲田を舞台にした小説とか書いてるから割と読む機会ありそうだったけど、読むのは初めてだった。でも相性悪いみたい。
「吉田カバン完全読本」
今、この手のムックを作らせるとダントツにうまいエイ(木へんに世)出版社の本。
創業者のカバン職人吉田吉蔵(名前がすごい……)に三人のタイプの違う息子たちと職人として跡をついだ娘。カタログとしても面白い。
だけど吉田カバン好きな有名人が、「いかにも」な感じで。フミヤ、藤原ヒロシ、キムタク、キョンキョン、中田ヒデ、村上淳、ファッション関連の方々……ってこれだけ集めると逆にゲンナリ。
同じ出版社の
「Lightning vol.137 特集VWバス、ビジュアルブック」
も特集で思わず買ってしまった。以前も書いたことあるけど、アメリカンカルチャーへの憧れを根本に持つこの雑誌のポリシーは自分とは決してあわないんだけど、適度な文章・写真や特集が重くなく全体のバランスがいいので嫌いではない。
この出版社は雑誌特集→ムック→文庫本というようなコンテンツをうまく再利用することにも長けていて、たとえば図書館の新刊棚にあったので借りた
「東京インテリアショップガイド」
もそういった一冊。
図書館では
「高平哲郎/植草さんについて知っていることを話そう」晶文社
も借りた。
最近読んだ本は、
ヒルトン「チップス先生、さようなら」新潮文庫
五木寛之「青年は荒野をめざす」文春文庫
で、前者は以前からイギリスのパブリックスクールものを読みたくて、この作品はそれだというから買ってみたものの、どっちかというと老先生の回想録みたいな構成で楽しめなかった。
後者は半分まで読んだけど、あまりのユーモアの少なさに読書的胃もたれして投げた。五木寛之って故郷の金沢とか、母校・早稲田を舞台にした小説とか書いてるから割と読む機会ありそうだったけど、読むのは初めてだった。でも相性悪いみたい。
2005年7月27日水曜日
「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」感想
井上ひさしほか文学の蔵「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」新潮文庫
「新潮文庫の100冊」キャンペーンに入っていたので知ったんだけど、清水義範の作文教室シリーズが面白かったので井上ひさしのはどうだろう、と買ってみた。公演を元にした内容。
正直言うと、作文指導という意味では清水義範の本の方が数倍面白い。井上ひさしは作文よりも日本語についての話に脱線しがちで、それは作家の立場からすると分かるんだけど読んでる方としてはいささかうんざりする。
また最後に公演を聞いた人たちの作文(井上の添削付き)がだぁーと載ってるけど、これは読む気がしない。構成も清水本と比べると工夫がない気がした。
「新潮文庫の100冊」キャンペーンに入っていたので知ったんだけど、清水義範の作文教室シリーズが面白かったので井上ひさしのはどうだろう、と買ってみた。公演を元にした内容。
正直言うと、作文指導という意味では清水義範の本の方が数倍面白い。井上ひさしは作文よりも日本語についての話に脱線しがちで、それは作家の立場からすると分かるんだけど読んでる方としてはいささかうんざりする。
また最後に公演を聞いた人たちの作文(井上の添削付き)がだぁーと載ってるけど、これは読む気がしない。構成も清水本と比べると工夫がない気がした。
2005年7月20日水曜日
「OSAMU GOODS STYLE」感想
オサムグッズ・スタイル
原田 治

オサムグッズ、っていくらガーリーグッズに理解のある僕でも、ちょっと食傷気味でまったく持ってない(奥様の所有物の中には2,3個まぎれこんでたりはするけど)。だけど、この原田治という人が何者なのかはずっと興味があった。
この本ではそのあとがきで彼のプロフィールが分かる。
「anan」などでおなじみの堀内誠一がイラストレーターとして起用した、ってのもなるほど。職人イラストレーターとしてやっていけるようになると、自分のスタイルを確立しようとの思いから、その頃はまだメジャーではなかった「可愛い」というキーワードでいこうと決める。そもそもアメリカのポップカルチャーに憧れていた人ではあるので、自分にもあっていたのだろう。値段が高くてなぁ、という人も本屋であとがきだけでも読んでみてほしい(って僕は図書館で借りたんすけどね)。
ちなみに彼の祖父が「雄呂血」の二川文太郎監督、ってのがトリビア。
OSAMU GOODS 公式ページにリンクしておきます。
原田 治
オサムグッズ、っていくらガーリーグッズに理解のある僕でも、ちょっと食傷気味でまったく持ってない(奥様の所有物の中には2,3個まぎれこんでたりはするけど)。だけど、この原田治という人が何者なのかはずっと興味があった。
この本ではそのあとがきで彼のプロフィールが分かる。
「anan」などでおなじみの堀内誠一がイラストレーターとして起用した、ってのもなるほど。職人イラストレーターとしてやっていけるようになると、自分のスタイルを確立しようとの思いから、その頃はまだメジャーではなかった「可愛い」というキーワードでいこうと決める。そもそもアメリカのポップカルチャーに憧れていた人ではあるので、自分にもあっていたのだろう。値段が高くてなぁ、という人も本屋であとがきだけでも読んでみてほしい(って僕は図書館で借りたんすけどね)。
ちなみに彼の祖父が「雄呂血」の二川文太郎監督、ってのがトリビア。
OSAMU GOODS 公式ページにリンクしておきます。
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