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2010年12月31日金曜日

夏への扉、再読。

高校の頃だったかに福島正実訳で読んで、「普及の名作」云々言われるわりに、あまり面白くなかった記憶があって自分の読み方がよくなかったのかなぁ、と思ってた。

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)
ロバート・A. ハインライン Robert A. Heinlein
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20年経って新訳ということで再び手にしてみたけど・・。

夏への扉[新訳版]
ロバート・A・ハインライン 小尾芙佐
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ごめんなさい、やっぱりあんまり面白いと思わなかった。読み方じゃなくて趣味の問題のような。

・とくに猫は好きじゃない
・年下の女性は好みじゃない
・株とかそういうの苦手なんです
・タイムトラベルの理屈が(頭悪いので)よく分からない

などなどこの小説にノレない要素が自分の中に多い。ラストもとくに爽快感はなかったなぁ・・。
時間ものは大好きなんですが。

ただ、小説としてはとても読みやすくてグイグイ読んじゃいました。


2010年10月30日土曜日

「天地明察」が面白すぎた

天地明察
冲方 丁
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実は「マルドゥック・スクランブル」(読んだことないけど興味はあった)のイメージ、「天地明察」というタイトル、表紙からずっとSF警察ものだと思って、完全にスルーしてたんだけど、新聞で「改暦に関する時代小説」であることを知ってビビビ!と反応、即買って、読み出したら止まらない。

ハードカバーの本は大嫌いだし持ち歩くこともしないのに、この本はその重さにもかかわらず、会社の行き帰りの電車の中で開くのが楽しみな小説だった。

題材、伏線の巧みさ、人物描写のうまさ、すべてが素晴らしい!
小説でここまでおもしれーと思ったのは「終戦のローレライ」以来か。

いやぁ、面白かった!

そして、著者・冲方丁(ずっと「沖」だと思ってた)の次回作は本書にも登場する「黄門様」を主人公にした小説だとか! 楽しみだ!

さぁて次は文庫になった「山本兼一/利休にたずねよ」を読むとするか。


2010年9月27日月曜日

編集の本2010.9

何冊か編集者関連の本を読んだので、まとめてメモ。

popeye物語―若者を変えた伝説の雑誌 (新潮文庫)
椎根 和
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popeye創刊時の編集者だった椎根氏によるpopeyeが伝説だった時代の回想録。ところどころ著者の視点がちょっとイヤな感じがするのが鼻につくけどそこをガマンすればやはり新しいものが生まれるときの熱気がつまっていてグイグイ読ませる。
「ニューロマンサー」を訳した故・黒丸尚氏は、電通で働くかたわらペンネーム「LEO」としてSFを中心としたライターをしていたというエピソードは、彼の天才性を十二分に感じさせる。

最近ブルータスが2010年6月1日号で「ポップカルチャーの教科書」として、自身を時代のカルチャー、サブカルチャーとともに回想していて面白かったので、あわせて読むといいかも。

編集者の時代 雑誌作りはスポーツだ (マガジンハウス文庫)
マガジンハウス
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タイトルからは分からないけど、popeye木滑編集長の編集後記を集めた本。そんなもん面白いの?と実は僕も思ったんだけど、読み始めたらこれが意外と面白い。
まず当時の状況が生々しく分かるからで、たとえばスターウォーズの噂が聞こえてきて実際に目にしてこりゃすごいと驚く様とか、のちの携帯電話を予見していたり、今から見ると当たり前のものが当時は影も形もなかったことに気づかされて面白い。
また、popeyeという雑誌は絶えず読者に話しかけていくような作りになっていたと思うけども、それがこの編集後記に色濃く出ているからだと思う。キャッチフレーズは「Come join us!」だもの。

なお、今、本屋でpopeyeを開いても全く別の雑誌なのでご注意。個人的には扱っている内容的には「Lightning」が当時のpopeyeぽいのかなぁと思ったり。ただ、当時新しかった部分は現在、「雑誌」と言うジャンルは担っていないんじゃないかな。

ビッグコミック創刊物語―ナマズの意地
滝田 誠一郎
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講談社のマガジン系に関しては回想録や語られることが多かったけど、サンデー系は少なく、ビッグコミックに関してはなおのことのように感じる。
本書はビッグコミックというより、同誌や伝説の雑誌「ボーイズライフ」、そしてレコパル系の雑誌を創刊した小西湧之介の評伝といってもよい。
面白いのは、ビッグコミックはマンガ誌としてではなく文芸誌~中間小説誌に近いイメージで作られていたこと。そこがそれまでの青年誌とは一線を画しているんだけど、それが最初に実現できたのも小西氏のパワーと小学館という出版社の体質にあることが分かる。講談社ですら青年誌を出すのが相当あとになってしまったぐらい、そのコンセプトは画期的だったのだ。
雑誌ファン、マンガファンは読んでおいてよい本。


アニメックの頃…―編集長(ま)奮闘記
小牧 雅伸
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解説の氷川竜介の言葉を借りると
「伝説の雑誌」と呼ばれる『アニメック』を立ち上げた編集長・小牧雅伸自身の手で、その勃興期の様相について綴られた回想録
が本書。ミニコミを作っていた学生だった小牧氏がアニメ雑誌を作ることになり、試行錯誤していく姿は編集モノ好き、立ち上げモノ好きの自分にはたいそう面白く読めた。途中からはまだテレビ放映時でマイナーだった「機動戦士ガンダム」にまつわるエピソードも多く語られて貴重。
それにしてもweb連載というのもあるのかもしれないけど、この著者は文章がちょっと……。アニメック自体も誤植が多かったそうだけど、ところどころ文章が読みにくい上に、意味が通じてない部分もチラホラ。解説の氷川竜介のしっかりした文章を読んだらほっとしたぐらいだ。そんな小牧氏だからこそノリで雑誌を作ってそれが熱意が読者に伝わったのかもしれないが……。
途中から副編集長として現・角川書店社長の井上伸一郎氏についても語られていて面白い。やはり社長になるような人は若い頃からしっかりしてるんだなぁ……。けど根は変態っぽいが。

2010年8月15日日曜日

閉店がとまらない。

たまたま「本の雑誌」を手に取ったら、飯田橋のミステリ系に強い本屋「深夜プラスワン」閉店の記事があった。
僕は学生時代最寄り駅が飯田橋だったので、この店にも何度か行ったことはある。けどミステリに興味がなかったのでそれほど印象にはない。
であるけども、なんでつぶれるんだろう?と思って読んでみると不況であることと、もうひとつ、翻訳ミステリ離れだそうな。

なんでも「このミス」の1位がマニアックで一般の人にとって面白くなかったのが3年間続いて、翻訳ミステリ離れが起こった、とか。

これ、面白いなぁ。

ファン投票とかってどんどん精鋭化するから、そこでの大賞が必ずしも多くの人へのレコメンドにふさわしくなかったりするというわけか。
その点、本屋大賞は「売りたい」「読書を広げたい」という目的があるから、そういうことはないのかもね。

これからの本屋が生き残るには、コンビニ化、倉庫化、マルチ化(ヴィレッジヴァンガードみたいなのね)、専門化、ぐらいかと思ってたけど、専門化というのもリスク高いなぁ。
あとはこころざしというか意地の問題か。

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本屋といえばもうほとんど巡ることもなくなった古本屋だけど、前から興味があった吉祥寺の「BASARA BOOKS」へ、わりとアクセスがいいこともあって行ってみた。
サイトを見てアングラ寄りかと思ったら、サブカル全般といった感じで、古本よりもミニコミが置いてあるのが面白くて数冊購入。
久々にまた行きたくなる古本屋だった。

2010年8月8日日曜日

「大甲子園」読破。

今年も甲子園が始まったけど、僕は梅雨時期、一足お先に一人で盛り上がった。

それは水島新司の「大甲子園」。
大甲子園 (1) (少年チャンピオン・コミックス)
水島 新司
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ちょうど一年ぐらい前に偶然このマンガに出会った話は以前書いた
ずっと読みたかったんだけど、引っ越したことでなんとかマンガをおくスペースも増えて、ようやくヤフオクにて大人買い。

「大甲子園」は「ドカベン」の続編であり、かつ、水島新司の高校野球マンガオールスター戦でもあるのだ。燃えないわけがない。

しかもベースとなっているドカベンのキャラもうまく使っていて、最初は県大会決勝から始まり、因縁の白新高校・不知火との対決から幕を開ける。

そういった直球の展開もいいんだけど、たとえば昨年の優勝校・通天閣高校が甲子園出場できなかったり、土佐丸高校を破った謎の進学校が、犬飼兄弟の末弟で頭脳派ピッチャーの知三郎を擁した元・明訓の徳川監督率いるチームだったりと、どう考えてもドラマが生まれるでしょ、という人物配置をしてくる。

作画的にも、コマの使い方で投球のリズムと打者がそれを捉えるテンポを気持ちよく見せてくれ、野球とは球を追うスポーツと言えるけど、球の流れがマンガにおける目線の誘導とうまく融合していて読んでいて「野球を見ている」臨場感がある。
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しかし、このマンガの一番の魅力は会話にあると思う。
とにかく、みんなよくしゃべる。
対戦相手同士はもちろん、なぜかテレビ中継のアナウンサーと選手が対話していたり、テレビ中継を見ている他の高校の選手たちがごちゃごちゃ解説を入れたり、言葉が生まれるようなシチュエーションを抜かりなく用意している。
ここまでゲーム外のネームが多いスポーツマンガって珍しい。このあたりを継承しているスポーツマンガって、「キン肉マン」なんじゃないかな。

そしてそんなしゃべくりマンガの中で一番しゃべらないのが山田太郎で、ゆえにうるさいぐらいにしゃべりまくる岩鬼が、ある意味で主役なのは間違いない。
とくにこの「大甲子園」では山田太郎が意外と不振だったりして、岩鬼のここぞというところでの一発が印象深かったりする。

ちなみに、準決勝「球道くん」の青田高校戦は引き分け再試合なんだけど、どちらも地味な試合展開だったりする。
その反動か決勝戦がちょっとトンデモ野球マンガみたいになってて、やや「なんだこりゃ」な感はあり。

おまけ。
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こりゃないだろ!

2010年4月26日月曜日

もうすぐ星新一展だ

文学館の中でも足を運ぶことが多い世田谷文学館は、引っ越してから歩いて10分ぐらいという近さにあるんだけども、次回の企画展が「星新一展」。
個人的にタイムリーすぎる。

2010年4月29日(木・祝)~6月27日(日)とのこと。
ちなみにその次の企画展は「サザエさん」だそうな。

今は「星新一〈上〉―一〇〇一話をつくった人」に時々取り上げられていた福島正実の「未踏の時代」がそういや最近ハヤカワ文庫で出たよなぁ、と思って読んでる。
日本のSF黎明期のエピソードは小松左京の本を読んだときも思ったけど、トキワ荘並にオモシロエピソードが多い。トキワ荘はわきあいあいだけど、こっちは嫉妬・ねたみ・ケンカも多くて大人な感じ。

星新一とF先生はなんか重なるところが多い気がする。
もっとも星新一はまったく家庭人ではなかったようだけども。


「尊敬する人物」の欄にはF先生の名を書く。

NHKこだわり人物伝「藤子F不二雄」は素晴らしい内容だった。NHK、グッジョブ。
とくに奥さん、娘さんの話でホントに家庭人としても尊敬できる人だったんだなぁ、と感服。

さて、藤子F不二雄大全集の第一期もあと少しになってきたけど、「旧パーマン」、「旧オバQ」、そして「海の王子」が積ん読気味。あんまり面白くないですー。

と思ってるところに新刊「新パーマン」「エスパー魔美」「ドラえもん」が来て、やっぱりどうしてもこれらに手が伸びちゃう。
「新パーマン」、ホントに主役が2号&スミレか?っていうぐらいスポットがあたってるなぁ。こちらはグイグイ読める。

次回配本はおそらく第一期の目玉の1つ「ジャングル黒べえ」!
遅いよ、小学館!!

そして、第二期のラインナップが……!

「ドラえもん」「大長編ドラえもん」「オバケのQ太郎」(新かな)「21エモン」「チンプイ」「みきおとミキオ」といったメジャー作品に加えて、「バウバウ大臣」「てぶくろてっちゃん」「パジャママン」「宙ポコ」「宙犬トッピ」、そして待望のステーキ、じゃなくて「ドビンソン漂流記」!!
マイナー作品てんこもりで期待大だ!

あれ、そういえばメジャー作品の中でも「ウメ星デンカ」がないね。
「ポコニャン」はいいとして、「T・Pぼん」「ミラ・クル・1」とかもない。
これらは第三期なのかな。

なぜか雑誌をたくさん買った

最近全然雑誌買わないなぁ、と思ってたら、立て続けに買ってしまった。

Pen#266 「水木しげる大研究」
カラーも多用したちゃんとした特集で、知ってることばっかりだけど面白かった。

Number#752 「Formula1特集」
F1はもうニュースサイトで見るだけのプロレスで言うところの「紙プロレスファン」みたいな状態だけど、Numberの特集はいつもながら面白い。佐藤琢磨の近況が載っているのもよかった。それにしても中嶋一貴ってなんであんなに人気ないんだろう。なんか感情移入しにくいキャラだったけど。

BRUTUS#20010 5/1「真似のできない仕事術2」
できる人の話ばっかで落ち込むよね(笑)

CUT#265 「藤子不二雄Aの主人公は深くて強い」
CUTは初めて買った。正直、なめてたけど本人へのインタビュー、作品解説などかなり読み応えあり。ちょうど同じ時期にNHKでF先生の評伝シリーズを放送していたりF先生の方は不動の評価を築きつつあるけど、ここでA先生にスポットをあてるのはえらい。ま、ドラマ「怪物くん」(ひどかった……)のタイミングはあるんだろうけど。
ハットリくんは終盤ケムマキの双子の兄ケムノスケ、弟のケムシが出てきたり、最終回は忍者たちが唐突に帰郷する、というのは全然知らなかった。

それにしてもどれも600円ぐらいというのは高いね。この中で10年後に生き残ってるのは何誌あるのだろう……。

そういえば!
チョイアキ(ややアキバ系)の友人と雑誌の話をしていたら、「STUDIO VOICE」を声優の雑誌だと思っていて(確かにエヴァ特集とかやってたしな)、その上で手に取らなかった、というエピソードが、ヲタクなのかなんなのかよく分からなくて爆笑だった。
確かに「スタジオ」で「ボイス」だもんなぁ。でもその発想はなかった。

自分はサブカル系雑誌のコーナーはふつうに行くから手に取ることがなくてもその手の雑誌の内容は大体分かるけど、友人のようにそもそもそういうコーナーに行かないと誌名すら知らないんだなぁ。

ちょっとカルチャーショック。


「四畳半神話大系」はじまった

脚本が大好きな劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠氏だってことで興味を持っていたフジテレビ深夜ノイタミナ枠のアニメ「四畳半神話大系」。

先日第一話が放送されたけど、あれ、これって?と思ったらそうだそうだ、監督が湯浅政明だった!
大好きな「マインド・ゲーム」の人。
このアニメもかなりあのテイストで、よい。

ストーリーは正直まるで先が読めないけど、これは楽しみ。

そしてエンディング曲、「このサウンドはもしや?」と思ったらやっぱり、な砂原仕事。
「いしわたり淳治&砂原良徳+やくしまるえつこ」名義「神様のいうとおり」という曲だった。

どこまで好きな組み合わせなんだよ!と思ったけど、エンディングのモーショングラフィックはさすがにteevee graphics 小島淳二ではなかった。けど面白い。

ちなみに今回気づいた勘違い。

・このアニメのキャラデザインで原作小説のジャケも描いている中村佑介は、オレンジペコーのジャケの人かと思ってたけどそっちはカンバラクニエだった。

・原作の森見登美彦は「鴨川ホルモー」の人かと思ったらそれは万城目学だった。両者ともほぼ同世代で京大出身のちょい不思議系小説を書く、など共通点多い。実際二人は交流があるらしい。

2010年4月5日月曜日

相変わらず自伝・評伝ばかり読んでいる

NHKの朝の連続テレビ小説は水木しげる妻の自伝「ゲゲゲの女房」。
これまで何度も途中で挫折している連続テレビ小説なだけに、一所懸命見るとしんどくなるので、わざと適当に流して見ることにしている。

それに関連して、NHKは水木しげるの番組をこれでもか!と放送するわ、各出版社はいつも以上に自伝・評伝的な作品を出すわ、と「水木先生総決算」みたいになってて「やめて!それ以上出すと水木先生が死んじゃう!」という感じ。

とはいえ、水木しげるの自伝・評伝はもうどれを読んでも面白いから、内容が重複してようが何度でも読んでしまう。ここ最近出たのでは

私はゲゲゲ 神秘家水木しげる伝 (角川文庫)
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ビビビの貧乏時代―いつもお腹をすかせてた! (HMB M 6-7)
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どちらもマンガで、前者が最近描かれた子供の頃から最近の事までの回想記のような内容、後者は「貧乏」をテーマにした作品集。

活字だと「ねぼけ人生」(ちくま文庫)がオススメ。
マンガだと「完全版水木しげる伝(上・中・下) (講談社漫画文庫)」を読めば間違いない。

漫画家といえばF先生がNHKの番組で取り上げられている。

NHKこだわり人物伝 2010年4-5月 (知楽遊学シリーズ/水曜日)
日本放送協会
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こんな薄っぺらいテキストで690円もするのか、NHK!?ということはさておき、A先生、藤子プロ社長、奥様、岡田斗司夫という面々がF先生を語る内容なんだけど、F先生、悪い話がなさ過ぎ!!全部神エピソード過ぎて、感心しまくり。こんな人がいたんだなぁ、と嘆息。
改めて尊敬の念を深めました。

そんなF先生とちょっとかぶるのが星新一。
前から文庫になったら読もうと思っていた、最相葉月の力作が念願の文庫化。

星新一〈上〉―一〇〇一話をつくった人 (新潮文庫)
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しかし、上巻の前半部分はほとんど父親・星一の評伝で、正直、とばし読みした。
いよいよ星新一が作家としてデビューするあたりから俄然面白くなってきて、同時代の人(小松左京、野田昌宏、手塚治虫、大伴昌司、和田誠etc.)の自伝・評伝なんかとリンクする内容も出てきて、いわゆる「オタク第一世代」の人たちの様子がくっきりとよみがえってくる。
それにしてもこの文庫本、上下巻で装丁似過ぎじゃない?間違えて買う人、結構いる気がした。

最後に、前から「二郎さんとの関係は?」「なんで急に看板番組が減ったの?」とか謎が多い欽ちゃんだったけど、この自伝を読むとなんとなく分かった。

なんでそーなるの!萩本欽一自伝 (集英社文庫)
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欽ちゃん、ちょっと変わった人なんだなぁ。若いときはかなり苦労した人で、ちょっとズレてるところがある。もともとお笑い芸人としての自分がたいしたことがない、ということにかなり自覚的なのが面白い。放送作家的なスタンスもある人なのか。

2010年2月28日日曜日

「ひとりずもう」が面白い

漫画家の自伝、という書籍カテゴリはかなりの好物なんだけど、やっぱり藤子先生の「まんが道」を筆頭にトキワ荘ファミリーのそれらが自分にとってあまりに面白かったからなんだろう。

比較的珍しいところでは、「ショージ君の青春記」という、東海林さだおが漫画家になるまでをつづった本がかなり面白かったが(残念ながら絶版)、今回読んだこの本もかなりよかった。

ひとりずもう (小学館文庫)
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「ちびまる子ちゃん」がテレビ放映20周年という事実に軽くクラクラするんだけども、原作マンガはもちろん、エッセイ初期三部作(「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら」)、子供時代を書いたシリーズ(あのころ」「まる子だった」「ももこの話」←これら、つなげると1つの文章になってることに今気づいた)あたりは大変楽しんで読んだ記憶があるんだけど、その後の生活雑記のようなエッセイは正直ちょっと……という感じで、かなりごぶさただった。

「ひとりずもう」は、彼女の中学生~高校生、そして漫画家になるエピソードということで、これはもしや?と思い手に取ったらなんかオモシロ本オーラが出てるので、購入して読み始めたら一気に読んでしまった。

中学、高校生のころのイヤに奥手だったエピソードも面白いんだけど、最後の方で漫画家になる決意をし、いわゆる少女漫画には一度挫折するも、エッセイ風のマンガを描けばいいのだ!とひらめき、努力の末デビューに至る部分はかなり感動した。
とくに家族に「無理だ」といわれても、家族が自分の人生を保証してくれるわけではないと無視したり、それまでのぐうたらで、自分という人間を捉えきれてなかった彼女の様子からは想像できない固い決意を感じられ、この本の読後感をかなり変えてくれる。

面白いのは、再度漫画家に挑戦するのが、学校で作文をほめられたのがきっかけだったこと。

当時は今と違って女性が書くライトエッセイも少なかったし、エッセイ風のマンガというのも少なかったと思う。マンガ、イラスト、エッセイを行き来する作家、というカテゴリを生み出しのは、そうか、さくらももこだったのか。
そのアイディアを思いついたときの描写もとても印象的だ。

いやぁ、正直「もうさくらももこのエッセイなんて面白くないよね」と思ってたからやられた。この本はいい。
幼少期の頃を書いた「おんぶにだっこ」と、今後出る予定のもう一冊で三部作になるそうだけど、楽しみ。

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ところで、「りぼんの乙女ちっくの正統な後継者はさくらももこ」と書いてたのは大塚英志だったと思うけど、さくらももこ自身が生み出すものが乙女ちっくなのではなく(もちろんそういうテイストはかなりあるんだけど)、「乙女ちっく」なものに憧れる女子の心理を描かせると右に出る者はいない、という意味での後継者なのではないか。

この本を読むと、いかに彼女が「乙女ちっく」なものに憧れていたかがイヤというほど分かる。メンタリティはかなり乙女だ。ただし、それを体現しようとするとどうしようもない状態になりまさに「ひとりずもう」になりがちなのは、彼女の天分なんだろう。
素晴らしい。

「カムイの剣」はまったく関係ない。

これまで白土三平の「カムイ伝」と「カムイ外伝」の関係がよく分からなかったけど、

「カムイ伝」
 前半の作画は小島剛夕、後半の作画は弟の岡本鉄二
 1964年から1971年まで『月刊漫画ガロ』で連載

「カムイ伝 第二部」
 1988年から2000年まで『ビッグコミック』で連載

「カムイ外伝」
 1965年から1967年まで『週刊少年サンデー』に不定期連載

「忍風カムイ外伝」
 1969年に「カムイ外伝」がアニメ化
忍風カムイ外伝 DVD-BOX collection 2
関修一
B00067SRUM


「カムイ外伝 第二部」
 1982年から1987年まで『ビッグコミック』で連載

映画「カムイ外伝」
 2009年に実写映画化

確かにこれはややこしいわ!!

内容的には、「カムイ伝」はあまりカムイが出てこなくて、実は僕も読んだことがあるけどえらい地味な話が続く大河もの。
「カムイ外伝」は、サンデーでの連載ということもあり、主人公の忍者カムイが活躍する連作短編(らしい)。

普通の感覚だと、カムイが活躍するのが「カムイ伝」で、彼が出てこないのが「外伝」ような気がするけど、そうではないらしい。
だから自分の中で混乱してたんだなぁ。

これに加えて、白土三平のカタカナ3文字忍者ものには「サスケ」「ワタリ」もあってなおややこしい。

2010年2月7日日曜日

自分は「不条理4コマ」がリアルタイムな世代

最近の4コママンガって、4コマで起承転結になってなくて、次の4コマに話がつながって数本で1つのストーリーになってるものが多いね、と友人と話していた。

あんまりちゃんと読んだことないけど、「あずまんが大王」ってそうだったと思うし、たまに読む機会がある週刊漫画誌(長編マンガに比べてまだ一見さんでも読みやすいのでつい読んでしまうことが多い)でもいくつか見た気がする。

wikipediaによるとそういうマンガは「萌え4コマ」と呼ばれるらしい。

このフォーマットって、1本ずつしか掲載されない新聞の4コマでは出てこなくて、雑誌ならではのものだと思うけど、最初に考えた人は勇気あるというかよく「これもアリ」って思えたよなぁ。

多くのマンガの描き方本には「起承転結で!」みたいにして4コマ目でいかにして落とすかを強調してあるけど、話がつながっていくタイプだと落ちなくても成立しちゃう。

とはいえ、4コマで1つというテンポはあって、むしろコマ割りとかコマの形の自由度を捨てて、別のものを手に入れようとしている印象がある。
たとえばキャラクターの魅力であるとか。

で、なんかそういうマンガってなかったっけ、と思ってぼんやり考えてたら、まさにオリジンというものを思い出した!

「ピーナッツ」(=チャーリー・ブラウンとスヌーピー)だ!
A Peanuts Books Special featuring SNOOPY -チャーリー・ブラウンの逆転ホームラン-
谷川 俊太郎
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4コマとは言えないけど、近い感じのフォーマットで、いろんなキャラクターがごちゃごちゃやっている、キャラ人気がある、あんまり笑えないけど独特のおかしみがある、などなどいろいろ共通点は多いと思う。

2010年2月6日土曜日

「ともだち100人できるかな」

とよ田みのるは「ラブロマ」がかなり好みのマンガで、ラストのくだりがいまひとつだったものの次回作を期待していたら、その次回作「FLIP-FLAP」が個人的にかなりダメで、正直作者自身にすら興味を失っていた。

だからこの新作「友達100人できるかな」も2巻が出るまで全くノーチェックだった。

友達100人できるかな 2 (アフタヌーンKC)
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なんとなくあらすじが面白そうだったので買ってみると、これはいい!
設定はSFなんだけども、自分が子供だったころの時代を舞台にしているのもポイント高い(作者は自分より2歳年上)。

少し不思議なテイストとポップなコメディセンスのバランスがよい。
今思うと「FLIP-FLAP」はヒロインとストーリーの不思議度が高すぎたんじゃないかなぁ。
とよ田みのるはキャラの突飛性やストーリーにおける明暗などのバランスを間違えなければ面白いマンガをかける人なんでは。

2010年1月30日土曜日

「シューレス・ジョー」

ちょうどW・P・キンセラの「シューレス・ジョー」を読んでいる最中だったから、サリンジャーの訃報は「!」だった。
シューレス・ジョー (文春文庫)
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本好きな人ならご存じの通り、「シューレス・ジョー」は映画「フィールド・オブ・ドリームス」の原作で、映画では権利問題などから架空の作家になっていた人物は、原作ではJ・D・サリンジャーその人なのである。

今、ちょうど主人公が渋るサリンジャーを連れだしたところを読んでいたもんだから、彼の訃報はなんだか不思議な感じがした。

そもそも現在は絶版ですらある「シューレス・ジョー」を読もうと思ったのは数年前に映画を見直して意外に面白かったからなのと、新書版になってようやく読んだ村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」でサリンジャーに興味を持ったからなのだった。

「シューレス・ジョー」は、主人公が球場を作る時の芝生の描写とか、読んでいておいしい部分が多くてよい。

また、ちょうど前に紹介したこの本を読んで

自分で建てたあこがれのアメリカンハウス―シロウトでもできる2×4工法の家
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アメリカ文化に興味を持ちつつあるところだったので、そういう観点からも面白く読めている。

「ライ麦畑」「ナイン・ストーリーズ」を大学時代に読んだけどまるで印象に残ってないサリンジャーとか、なんとなく苦手だったアメリカンカルチャーなんかに興味を持つんだから、時間が経つと人はどうなるか分からないなぁ。

別冊ライトニング77 THE ROOM BOOK(ザ・ルームブック)) (エイムック 1866 別冊Lightning vol. 77)
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↑最近出たムックだけど、アメリカンなインテリアなどをうまく紹介していて楽しい。

2010年1月22日金曜日

本問題はまさに棚上げ状態。

引っ越してようやく新しい地区での図書館カードを作ったけど、残念ながら貸出期間が2週間。

以前住んでいた地区の図書館は3週間だったので、借りてもプレッシャーは少なくて、本代が節約できるのはもちろん、本の保管場所を圧迫しなくてよい、といいことづくめでかなり利用してたんだけど、2週間は微妙だなぁ……。

今の家では、選抜した本だけを本棚に並べ、あとはとりあえずロフトにあげておく、という政策(?)をとっている。たとえばマンガ本は最新刊だけを残して、あとは全部ロフト。

というわけで、まさに本に関しては「棚上げ」なんだけども、以前悩みだった本の保管場所に関しては一応解決している。

また、最近はあまり通勤時間に本を読まなくなったので、文庫本しばりも以前ほどこだわならくなった。

というわけで「本はできるだけ図書館で借りる」という自分ルールはだんだんとなくなっていきそうな予感。

邪魔になったらまとめて売ればいいしなぁ。
もっとも以前は自転車で5分もいけばあったBOOKOFFも、電車にのらないと出会わない状況ではあるが。