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2011年8月6日土曜日

自分の読書傾向が見えた。

本を読むのはほとんど通勤時だけなんだけど、このところ読みたい本のストックが尽きた。

買ったもののいざ読もうと思ったらノレなくて、というパターンもあったせい。
「ヒップ アメリカにおけるかっこよさの系譜学」(P‐Vine BOOKs)なんかはまさにそれで、この本の訳文はちょっとどうかと思うほどだった。まるで日本語になってなくて、読める人いるのか、ホントに??という感じ。内容が面白そうなだけに個人的にとても残念だった。あと値段が高かったのでちょっとした怒りも。

それはそれとして、ストックが尽きたため、気に入っている本を再読したりしてたんだけど、ふと「そういや、Amazonのほしいものリストに何冊か入れてたな」と思いだして、集中的に購入。マーケットプレイスだと安いのもよい。

買った本を紹介。

開幕ベルは鳴った―シアター・マスダへようこそ
増田 通二
4808308363


以前読んだ「永江朗/セゾン文化は何を夢みた」で紹介されていた、パルコ創設者の自伝的な本。
予想より個人史的な側面が強くて、期待とちょっと違った。

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)
佐藤 多佳子
410123731X


よく知らないんだけど、落語家もの、というのと1円+送料パターンだったので買ってみた。

先日、久々に神保町を歩いた。
自分のサブカルチャー中心の読書に対して、神保町の古本屋ってそんなに相性は良くないんだけど、「岡崎武志/女子の古本屋」で紹介されていたように近年裏通りなどに小粒だけど気の利いた店(←我ながら生意気な書き方)が増えている。
そんな店で本に出会いつつ、しかし結局Amazonのマーケットプレイスで買ってしまう、という嫌な客。

製本工房から―装丁ノート (集英社文庫)
栃折 久美子



前に古本屋でややプレミア価格で買った「モロッコ革の本」が感動的だったので、購入。

メイキング・オブ・サンダーバード―シルヴィア・アンダーソン自伝
シルヴィア アンダーソン Sylvia Anderson



古本屋では4000円ぐらいの値付けでとても買えねーと思ったけど(その古本屋は総じて値段が高かった)、マーケットプレイスだと送料込みで610円。そりゃ、ネットで買うよねー。
ちなみにシルヴィア・アンダーソンはジェリー・アンダーソンの元妻で、この人もITCの重要メンバーだったらしい。全然知らなかった。夫への恨み節と「アタシの功績ももっと認めて!」てな部分含めて面白本。
前に図書館で借りて分厚くて読むのを断念した「サンダーバードを作った男―ジェリー・アンダーソン自伝」もいつか読んでみよう。

できそこない博物館 (1981年) (徳間文庫)
星 新一



昨年世田谷文学館で「星新一展」をやっていたけど、その中で彼の創作について書かれた本ということで興味を持ったが、なぜか新潮文庫版でも絶版。古本屋にて、汚れがあるせいで100円で売っていたので購入。
なんだけど、タイトル通り「自分が作品にしなかったメモ群」をこうやったら作品になったかもなぁ、といじくり回すような内容で、半分ぐらいで読むのをやめた。そもそも今の自分に星新一の作品は刺さらないしなぁ・・。

オールバックの放送作家――その生活と意見
高橋 洋二
4336050856


このところ読書の流れの一つである「放送作家が書いた本」の一つだけど、むしろ彼の「10点さしあげる」のファンだったから買った面が強い。
こちらは東京駅の「R.S.BOOKS」にて購入。読み始めたら止まらない面白さで、編集は樽本周馬氏。相変わらずいい仕事してます。

ブラウン監獄の四季 (1979年) (講談社文庫)
井上 ひさし



これも井上ひさしの放送作家時代の回想録。藤井青銅が紹介してたので買ってみたけど、なんか内容が下品で、途中で読むのをやめた。絶版になってるのは本人が気に入ってないからなのかどうなのか。

今夜は最高な日々
高平 哲郎
410326411X


高平哲郎は文章が苦手なんだけど、送料込516円と安かったので購入。

なお、星新一からここまで、表紙が和田誠つながり。
現在、世田谷文学館で彼の作品展を開催中

放送作家ではなくプロデューサーものだけど、先日、神保町の古本屋ではじめて実物を見て、おお!と思って手にとったら4000円でとても手が出なかった、

「井原高忠/元祖テレビ屋大奮戦!」(文藝春秋)

なんのことはない、図書館で取り寄せました。楽しみ。

新刊では

モリナガ・ヨウのプラモ迷宮日記: 第1集〔フィールドグレイの巻〕
モリナガ ヨウ
4499230608


彼の「35分の1スケールの迷宮物語」は自分のベスト10に入るぐらいに好きな本だけど、同じようなフォーマットの本がまた読めるとは。掲載誌が「ARMOR MODELING」だったことでやや戦車ネタ比率が上がっているけど、それでも面白い。

ジ・アート・オブ カーズ2
ベン・クイーン カレン・ペック スタジオジブリ
4198632103


予告編を見て期待しなかった(できなかった)せいもあったのか、大変楽しめた「カーズ2」。
��に続いてアート本を買ってしまった。もっと車の絵を載せてほしかったけど、やはり楽しい本。

と、なぜダラダラと本を紹介したかということ、自分の読書に明らかに傾向があるなぁ、と気づいたからだ。

それは「主にエンタティンメントの、制作現場の裏側・内幕もの」をやたら読んでることである。

今日買ったマンガも「バクマン」だし。

我ながら偏りすぎ。

2011年5月22日日曜日

自炊で本棚の残り物を整理(6)まとめ

というわけで数回に渡って電子化することで本を捨てる作業について書いてきたが、感覚的にはドラえもんの「チッポケット二次元カメラ」という道具に近い。

このポラロイドカメラみたいな道具は、写したものを写真の中に保存できて、お湯で戻すことができる、というもの。

tipicket.jpg

どんどん保存して、見たいときはビューワーで戻す、みたいなイメージに通ずるものがある。

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自炊をすることで、本の物体的な特性・データ的な特性についていろいろ気付かされるのも面白い。

本のままで持っているメリットは、

・読みやすい
・付箋などを貼りやすい

デメリットは

・場所をとる
・収納場所によっては探すまでに時間がかかる
・紙なので劣化する
・キーワードによる検索などができない

などが考えられる。

もうひとつ、これは確か内田樹氏だったと思うけど、本棚に本を並べているといつもその背中のタイトルを目にするわけで、それはとても意味があると書いていた。
このことが本の形で持っていることの一番のメリットのような気がする。
すでに読んだ本だと「この本にはこんなことが書いてあったよなぁ」と思いだしたり、「この本はまだ読んでないけど、きっとこんな内容だろう」と想像したり。

電子化した場合は、一覧性が低いということか。
しかし、それってまさに保管場所をとる、ということと表裏一体なんだよなぁ。
ネットショップと実際の店舗の違いとも共通する。

ゆえにやっぱり今のところ「すべてを電子化に!」ではなくて、時々引っ張り出したい本は本棚へ、それ以外の本は電子化、が現実的だと思った。

2011年5月21日土曜日

自炊で本棚の残り物を整理(5)スキャニングに向く本・向かない本

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500
B001QXCZ12


ScanSnapはスキャナなんだけども、読み取り方法とそのスピードを動画で見るまでそのすごさが分からなかった。

プリンタについてるようなフラットベッドスキャナとは別の道具と思ったほうがいい。

意外にコンパクトであることも魅力的だった。

なので、scansnapのレンタルは考えなかった。

本以外でも日常のちょっとした書類やチラシ、絶対に見ないけど捨てるのは少し不安てな説明書などをガンガン取り込んでポイポイ捨てられるので、買って損はないと思う。

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それでは、スキャンに向く本と向かない本について。

まず、サイズが大きい本、具体的には一枚がA4以上の紙は断裁しても普通にスキャナを通せないので注意。
たまに大判の雑誌があるけど、仕方がないのでスキャナを通るサイズに切り落としてしまった。

そしてなんといっても、紙質で向き/不向きが、非常にある。

重くてつやがある、ページをめくる際にニチャッっという質感があるカラー紙がとにかく苦手。
単純に一枚一枚の紙送りに失敗することが多いのだ。紙送りに失敗するとスキャニングに非常に時間がかかる。

雑誌についているハガキや折り込んだPRページなどは構造上巻き込んでしまうことが多くて難儀する。

具体的にはBRUTUS・Number、お前らのことだ。

とくにBRUTUSは本来紙質・作りともども好きだし一番よく買う雑誌なんだけども、雑誌の中に小冊子が貼り込んであったりとか変化球が多いので、自炊に関してはできない子扱いになってしまう。ホントにイライラした。

あと、付箋を貼りつけた本は、そのままスキャンもできるけどやはり外して補完したいので、面倒。
そもそも付箋を貼りつけてるような本を捨てるなよ、という気もするが。

なお、スキャニングの際は紙の巻き込みなどで紙を痛めてしまうリスクは高い。100%スキャニングに成功するわけでない点は意識する必要がある。

自炊で本棚の残り物を整理(4)断裁に向く本・向かない本

断裁機は、小さい子供がいること・値段が高いこと・そう頻繁に使うものではないことからDMMというサービスによるレンタルで済ませた。
借りたのは

プラス 断裁機 裁断幅A4 PK-513L 26-106
B002MRPKRC


amazonだと3万円です。

ちなににレンタルだと

5日: 3,220円 (1日あたり644円)
10日: 5,490円 (1日あたり549円)
30日: 10,640円 (1日あたり355円)
延滞: 1,288円 (1日あたり)

自分は5日でレンタルしたけど、これはDMMが発送した日からこちらが返却してDMMに届く日までなので、5日といっても実質2日ぐらいしか使えない点に注意。
それでもほとんど1日でやりたかった本を全部切っちゃったけど。

なお、最初は3月末に予約してたんだけどおそらく震災の影響でDMM側が確保できず、その場合、予約日がずれるのではなく強制キャンセルになってしまう。
2回目はきちんと届いたけど、「この日に確実に使いたい」というような人にはあまりにオススメではないシステムである。

届いて改めて思ったけど、断裁機は重くてデカイし、やっぱり刃物なので所持するのは抵抗がある。
あと、刃がなまくらになっていくので、意外に消耗品である点も注意。

ちなみに大量の本でなければクランプでカッティングマットにカッティング用定規とともに固定してやって、大型カッターで何度かスパスパ切ってやれば断裁は充分可能である。

R0012055.JPG
カメラを構える関係で手の向きが変だけど、そこは補完よろしく。

日常でも
・カッティングマット(A3がおすすめ)
・カッティング用定規(背中が金属になってる。50cmぐらいがオススメ)
・大型カッター(出す刃の量を固定できるもの)
のカカオコンボは最強なので揃えておくと重宝するのでオススメ。

クランプも接着して圧着させておきたい時に便利。
写真のものは、今はなき東宝日曜大工センターの閉店セールで購入したもので一般にクランプから想像する形状と違うんだけど(バー・クランプというらしい)、軽くてもきちんと固定できて、補完も楽なので意外にオススメ品。

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では、断裁機を確保したところで、実際に断裁してみると、やっぱり断裁に向いてる本と向いてない本がある。

・ホチキス止めの雑誌は、一度ホチキス針をはずす必要があり面倒。

・丸背だと背中をスパッ切り落とすのではなく、一度真ん中にあたるページを開いて切る必要があるので面倒。

・切れやすい紙と切れにくい紙がある。たとえばマンガ本とか文庫本はページの割にサクッと切れる。雑誌の紙は見かけよりも切れにくい場合があった。

以上、BRUTUS・Number、お前らのことだ。

・ハードカバーだと一度表紙を切り取る必要があって面倒。

・ページ数が多いと断裁機に通せる太さに本を割る必要があって面倒。

なお自分の場合は、本の表紙カバーは場所をとらないのでスキャンせずに残しておくことにした。これは「こういう本を持っている」という物理的なデータになると思ったのと、単純にスキャンするのが面倒だったから。
そういう意味では、表紙カバーがない方がスキャニングには向いているといえる。

それでも、断裁はそんなに苦労しない。
次のスキャニングが大変なのだ。

調子にのって断裁しまくっていると、スキャニングで泣きをみるので一度スキャニングまでやってみてから、どれぐらいの量を断裁するかを考えたほうがよい。

自炊で本棚の残り物を整理(3)捨てやすい本と捨てにくい本

前回まとめてみた方針で電子化に向く本をピックアップしてみると、もうひとつ捨てにくい本というのがあることに気づく。

一度手放すと再会するのに苦労する本がそれだ。

再会、というのは古本屋で手に入れることが主だけども、部数の問題などで本そのものがなかなか市場に出ないことがある。
今はamazonマーケットプレイスという最強の古本屋があるので、たいがいの本とは再会できる。
以前はどの本も再会するのにはそれなりに苦労したから、つくづくいい時代になったもんだ。

それでも、雑誌のバックナンバーを手に入れるのはそれなりに苦労する。

そもそも雑誌なんて捨てる人がほとんどだから、市場にあまり出ない。

図書館で借りるにしても、そもそも図書館は雑誌の保管はそれほど重視していない(もっとも自分は近所に大宅壮一文庫がある、という特殊な環境ではあるんだけども、実は一度も行ったことがない)

だが、なんといってもどの号かを特定するのかが一番難しい。自分がそもそもどの号を求めてるのかが分からないから、いくら検索が発達しても再会がかなわないことがある。

そんなわけで、これまでそれほど重要と思ってない雑誌でも捨てることができなくて、本棚を占有しがちだった。
雑誌はカラーが多いから意外と重いし。

だけど、これからはスキャニングしちゃえば心おきなく捨てられる。

これは大きい!

2011年5月18日水曜日

自炊で本棚の残り物を整理(2)電子化に向く本・向かない本

本は大きく分けると

・読み物(ex.小説)
・資料(ex.リファレンス本)

という分け方ができる。

現状は圧倒的に「資料」の方が電子化に向いている。

いろいろ発売されたとはいえ、オーディオにおけるiPodのような決定打となるデジタル文書ビューワーがまだ存在しないため、元の本と同じように楽しんで読書できる状態ではないからだ。

ただし、辞書は資料であっても電子化に向かない。これは本自体に検索機能がついてるから電子化するとその検索機能が使いにくくなってしまうからだ。

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また、データ的な分け方だと

・文字中心の本
・白黒の線画中心のグラフィック+文字情報(マンガ)
・カラー中心のグラフィック+文字情報(雑誌)

とも分類できる。

これらがそれぞれ電子化に向いているかいないかを検証してみよう。

文字中心の本

文字はスキャン前後で失われる情報が少ない、という点では向いているといえる。
しかし、自分が持っている文字中心の本は資料より読み物が多いので、それほど電子化向きではないと判断。
今回はほとんど読み返すことがないだろうという本を選んだ。

マンガ

マンガはほぼ読み物である。
なので、こちらも文字の本同様、おそらく読み返すことがないだろうと思うものを選んだ。
それでも、何冊も続く大長編よりも「ギャラリーフェイク」みたいな連作短編の方がデジタルビューワで読む気がすると思った。
つまり、現状の電子書籍は「つまみ読み」と相性がいいんだと思う。

・カラー写真の多い雑誌など

スキャンしちゃうとちょっとデータ的にやや残念な感じになるけど、書籍のまま保存しておくよりも格段に見たいページを探しやすくなるので、かなり相性がいいと感じた。

なお、「絵本」はサイズや紙の質感など本自体に楽しさがあること、子供が電子化文書を読む機会は今のところ少ないこと、などから向いてない。

自炊で本棚の残り物を整理(1)

このところ自宅で、本を断裁・スキャニングして電子化するという、いわゆる「自炊」をやってみている。

自分の場合、本を電子化して活用する、というよりも本を捨てるきっかけにする、というのが導入の大きな理由である。
なにせ、スキャニングするために本をざっくり切るわけなので、さすがに捨てようと思わせられる。
本との別れの儀式といえよう。

だから、たとえば本の背中の糊をはがしてスキャン後、またのりづけしてもとに戻す、という方法も動画で見たけど、これでは結局本が捨てられないから僕にとっては意味がない!
「pdfのモバイルビューワー向け最適化」とか「検索用にOCRで・・」とかに関してのノウハウもスルー。

あくまで「処分しようかどうか迷ってるレベルの本」を自炊によって処分する、という視点で数回に分けてレポート。

2011年4月27日水曜日

「ふくろ小路一番地」はおすすめ

本を読む方ではあるけど小説を手に取ることは少ない。

なにせミステリはとくに「~殺人事件」の類がまるで興味なし。何冊か読んだけどまるでピンとこない。
SFは、自分はSFアニメなんかで育ったからイケるのかと思いきや、前に書いたように名作「夏への扉」すらいまひとつ、最近読んだ新訳「たったひとつの冴えたやりかた」も、やっぱり面白さが分からなかった。

そんな中、自分が意外に面白いと思ったのが児童文学。いわゆる岩波少年文庫とかである。
数年前にケストナーの「飛ぶ教室」「ふたりのロッテ」「エーミールと探偵たち」「点子ちゃんとアントン」を読んで、やや昔の海外の生活描写がグッときたり、なんといっても一冊読むのにあまり時間がかからないのも良かった。
最近、新訳が増えたのも読もうと思うきっかけになっている。

もともと子供時代に全く本を読まない子供だったので、このあたりの名作群が自分の中でスッポリ抜けているため新鮮なのもあると思う。子供の頃から読書家だった人にとっては「なにをいまさら」なんだろう。

最近読んだものでは、

ゆかいなホーマーくん (岩波少年文庫 (017))
ロバート・マックロスキー Robert McCloskey
4001140179


著者自身による挿絵にひかれて読んでみた。アメリカの田舎町が舞台なのが好きだった。

ふくろ小路一番地 (岩波少年文庫)
イーヴ・ガーネット
4001141590


岩波少年文庫60周年の冊子で江國香織がプッシュしていたので興味を持った。
イギリスの田舎町の、貧乏で子沢山の一家の話なんだけども、たくさんいる子供たちの個性がそれぞれ章立てされきちんと描かれていてよい。とくに次女ケートの帽子の話が好き。
最終章のロンドンに行く話は、おばさんやら親戚やらごちゃごちゃ出てきて途中ちょっとよく分からなかった。海外小説って登場人物がごちゃごちゃになったりして「よく分からなくなる」ことがある。
そこを差し引いても「ふくろ小路一番地」は面白かった。

床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)
メアリー ノートン ダイアナ・スタンレー
4001140624

アリエッティの原作だけど、これは正直いまいちだった。訳が古いと思う。

あとこれから読もうと思っているのは、

青矢号―おもちゃの夜行列車 (岩波少年文庫)
ジャンニ・ロダーリ 平澤 朋子
4001141663

おもちゃが動き出す系の話はツボ。

トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))
フィリパ・ピアス スーザン・アインツィヒ
4001140411

以前からいろんなところで「名作」「必読」として見かけるんだけどもジャケが恐いのと内容がちょっと暗そうなのとボリュームがあるのとで敬遠してた。先日古本屋で見かけたので購入。

そういえば、~2011/6/26まで世田谷文学館で「リンドグレーン展」をやってます。
リンドグレーンは読んだことがないけど、世田谷文学館が近所なので行ってみた。主に挿絵の展示なんだけども、映画を少し見たことがある「やかまし村」を読んでみたくなった。

2011年4月1日金曜日

ずっと「バウワウ」だと思ってた

これまで「なぜ藤子F作品にはほとんど単行本になってない作品があるんだろう?」と思っていたけど、現在小学館が刊行している藤子・F・不二雄大全集によってそういう作品がまとめて読めるようになった。


藤子F信者といえど、藤子先生の作品に傑作とそうじゃないものがある、というのは認めている。
やはり全集の中でもマイナーな作品というのは、なるほど、たいてい面白くない。

前に書いた「ドビンソン漂流記」もずっと読んでみたかったけど、いざ読んでみると面白くない・・。

そして今回刊行された「バウバウ大臣」も小学館の学習雑誌というメジャー媒体に連載されながらも、面白くない・・。

どちらも宇宙から闖入者がやってくる、という「ウメ星デンカ」みたいな内容なんだけど、
「ドビンソン漂流記」の場合、最後まで宇宙人ドビンソンが主人公たちを見下していて仲良くなる感じがない。
「バウバウ大臣」も、バウバウが一方的に主人公を自分たちの王子だと言いはって迷惑かけることが多くて、主人公は最後までバウバウを厄介に感じている。

「オバQ」から始まるこういったタイプの作品の場合、やはり主人公と闖入者が絶妙な関係を作れないと成功しない。

だから、「ドビンソン漂流記」のあとの連載である「キテレツ大百科」では、同じ「発明」を取り入れても「発明をするのは主人公(英一)、それをひっかきまわすのが闖入者(コロ助)」にしている。

「バウバウ大臣」は誰が読んでも「チンプイ」の原型になっていて、「チンプイ」では高い能力を持つ「ミウミウ女官」にあたる宇宙人を闖入者(チンプイ)とし、単にめんどくさいだけの「バウバウ」は時々やってくるワンダユウにしてうまく整理している。
チンプイは、主人公エリとうるさいワンダユウの中立的立場なので、チンプイとエリの関係性が絶妙なのだ。

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ところで「バウバウ大臣」で面白いというか珍しいのが、そのヒロイン。
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藤子F作品のヒロインでこの「目」は他にないんじゃないのか?
なんかすごい脇役の「目」だよなぁ・・。読んでて「え、この娘がヒロインなの?」とびっくりした。

2011年2月5日土曜日

ディティール描写からあふれでるアウラ

昨年末から東京がプチ・マイブーム。

以前から文庫になったら即買おう読もうと思っていたこの本を、辛抱たまらず図書館で借りて一気読みしてしまった(こういう、あえて面白そうな単行本を買わず、文庫待ちを楽しみにするということがあるのです)。

東京
坪内 祐三
4778311256


テーマは
後楽園界隈・下北沢・南千住・吉祥寺・原宿/表参道・池袋・中目黒・赤坂・渋谷・渋谷道玄坂・人形町・早稲田・飯田橋・西葛西・芝~東京タワーとプリンスホテル・巣鴨・中野・目白・成城・両国・高田馬場・神保町・経堂

坪内氏のプロフィールは

坪内祐三
 文芸評論家。
 1958年生まれ
 早稲田大学第一文学部卒業、同大学院修士課程修了。
 元・雑誌「東京人」の編集者
 幼少期を世田谷区赤堤で過ごす。

自分より15歳年上でずっと東京育ち・しかもお坊ちゃま(父がダイヤモンド社社長)だったりするけど、偶然、現在の自分が赤堤の近くに住んでいること、同じ大学・学部に通ったこと・学生時代の最寄り駅が坪内氏が働いていた「東京人」編集部があった飯田橋であったことなどなど、起点となる場所に共通点が多いこともあり、身体・精神距離感が非常に共感できた。
たとえば、北千住とか両国の方って確かに「すごく遠い」イメージがある。池袋のイメージもなんとなく分かる。

でも、それは環境的な問題ばかりではなくて、坪内氏の作家性によるものが大きいと思う。
ディティールを慎重に選んで丁寧に描く手法で、その選び方と描写で「アウラ(@坪内氏)」が浮き上がってくるのだ。だから批評とかエッセイなんだけど、読後感は小説のそれに近い、という不思議な感覚になる。

私の体を通り過ぎていった雑誌たち (新潮文庫)
坪内 祐三
4101226326


一九七二―「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」 (文春文庫)
坪内 祐三
4167679795


この感覚を、見た目は全く違うんだけども、イラストレーターのモリナガ・ヨウ氏からも感じる。
同じく絵だけでなく、拾い上げるディティールが素晴らしくて、そもそもディティールと相性のいい模型世界と組み合わせると、それが爆発する。

35分の1スケールの迷宮物語
モリナガ・ヨウ
4499228344


絶版なので図書館で借りたけど、Amazonではプレミア。
彼のプロフィールをメモすると

モリナガ・ヨウ
 イラストレーター。
 1966年生まれ
 早稲田大学教育学部卒業(地理歴史専修)日本現代史を専攻。卒論はジャーナリストの長谷川如是閑。漫画研究会在籍。
 中学までを世田谷区千歳烏山で過ごす。

赤堤と千歳烏山は同じ世田谷区で近いといえば近い(ちょうど僕はこの間ぐらいに住んでいる)。8年という開きがあるものの、同じ大学に通っていたりと環境的共通点は多い。
もっとも、そのこととこの二人に共通する「作家性」はあまり関係がないけど。

先の「35分の1スケールの迷宮物語」はまさに迷宮へと、自らの思い出と共にハマりこむモリナガ氏の姿が面白く・時には鋭い考察を交えながら描かれる。見開き1ページで雑然と書き込まれる字とイラスト、という構成にミニチュア感満載で、ちょっとメタ的ともいえる。

モリナガ氏は同じイラストレーターの「まつやまたかし」さん(元・鳥山明氏のアシスタント)とも通ずるものがあるけど、もっと泥臭くてそこが魅力。

2011年1月16日日曜日

Fっぽさについて

F先生の作品をまとめて読むと、SF的なガジェットであっても「理屈」や「システムのディテール」をわざわざコマを消費して描いていることがすごくよく分かる。

たとえば「Uボー」なんて幼年向けの作品でも、UボーがUFO形態になったときは必ず頭にキャノピーが出る、とか細かい。

「ドラえもん」など道具がどう動いて、どういう仕組で動いているかを想像させてくれるのだ。「キテレツ」なんてわざわざ材料と加工の様子を数ページ使って描いている。

「ドラえもん」の道具が魅力的なのって、そのスペックだけじゃなくて、実際にあるんじゃないか?って思わせるディティールの描写、解説部分も素晴らしいんだと思う(いつものF先生マンセー意見)。

そして、それってすごく読んでて楽しいんだよなぁ!

たとえば鳥山明は、ディティールは描写するけど、そんなに解説しないと思う。その辺は、画力の質の差(鳥山明のほうが説明せずとも絵で読者に想像させる画力が高い)、描きたいものの違いなのかもしれない。

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こういうディティールや解説的な面白さって、F先生自身が好きだったのもあるし、連載が学習誌だったから、というのもあるだろう。

たとえば、「コロコロコミック」で連載するようなホビーマンガって、どうしてもそういうスタイルになりがちだし、そういったマンガはよくよく考えたらけっこう好きだった。

「コロコロ」ではないけども最近ネットで話題になってたので読んだ

ホームセンターてんこ(1) (KCデラックス)
とだ 勝之
4063711471


なんて、DIYをモチーフにしたマンガなんかも、そのモノづくりの描写が現実的なので読んでいて非常に楽しかった。

絵本でも「かこさとし」なんかはかなり「Fっぽい」けど、もっと近さを感じるのは、やっぱり岩井俊雄さんだなぁ。本人は手塚治虫ファンだそうだけども、ミーム的にもF先生の甥っ子ぐらいにあたりそうな気がする。

光のえんぴつ、時間のねんど 図工とメディアをつなぐ特別授業
岩井俊雄
4568503930


100かいだてのいえ
岩井 俊雄
4033315403


あ、そうだ!
吉祥寺にある武蔵野市立吉祥寺美術館(吉祥寺コピス内)で、2011年2月20日(日)まで

『100かいだてのいえ』のひみつ -岩井俊雄が子どもたちと作る絵本と遊びの世界展

ってやってるので、入場料も安いし、興味ある人は行くといいです。

子どもに作ったダンボールのおうちとかも展示していて、工作好きとしては非常に刺激された。

F先生の活躍舞台

第2期で一番読みたかったのがこちら。

藤子・F・不二雄大全集 ドビンソン漂流記
藤子・F・不二雄
4091434487


「キテレツ大百科」を連載していた「こどもの光」で、その「キテレツ」の前に連載していた作品。
きかん坊で地球人を見下している宇宙人の子供が引っかき回すスタイルなんだけど、あまり好きになれないキャラクターだったり、地球人とのギャップがもたらす面白みも落語的キャラの「ウメ星デンカ」と比べると中途半端で、埋れていたのも何となく分かる出来ではある。
人間スタイルにもなるロボットボートのロボートがかわいいのが救い。

それにしても、「コロコロコミック」が創刊される前って、おそらくF先生の連載先ってけっこう少なかったのかなぁ、と思う。

1970年代は、おそらくサンデーは年齢層があがってF先生の作品は絵柄的にも載っけるのが難しかったのかもしれないし、年表を見てもさきほどの「こどもの光」とか小学館学習誌とかが中心で、時々SF短編をサンデー増刊号やビッグコミックに発表している。

その中、「毎日こどもしんぶん」(毎日出ていたわけではなくて、毎日新聞の子供版、念のため;笑)で連載されたこの作品は、こまわりのスタイルなども含めて今考えるとユニークだなぁ、と思う。

藤子・F・不二雄大全集 Uボー
藤子・F・不二雄
4091434444


「あたしンち」とか「ライパチくん」みたいなマンガだったんだもんなぁ。毎週カラーでF先生の新作が読めたなんて、今考えるとすごく贅沢。
オッサンが今読むと幼年向けなのでややキツイんだけども。

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そういえば「ドラえもん」全集11巻・吉崎観音の解説はやはり秀逸だった。「ドラえもん」「ケロロ」両ファンは立ち読みでも読むべし!

カエルの絵本

バムとケロとしては11年ぶり、島田ゆかとしても6年ぶりぐらいの新刊がようやく発売。

バムとケロのもりのこや
島田 ゆか
4894237075


Amazonでは快調に品切れ中(2011年1月16日現在)。
発売を知って即買いに行ったんだけども・・。

正直、「~おかいもの」が好きすぎたのもあったのか、今のところイマイチ。

まず、絵がけっこう変わっている。
もちろん、初期と「おかいもの」でも絵が違ってたんだけど、個人的には、「おかいもの」とガラゴシリーズの頃の絵がすごく好み。

もうひとつ、単純にいつもあるようなサプライズが弱い気がする。

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カエルの絵本といえば、次女が本屋の店頭で見つけてほしがったので買った、これ。

ふたりはいつも (ミセスこどもの本)
アーノルド・ローベル 三木 卓
4579400801


実家にあったのは、(親が自分のために買ったのか・元々あったのか分からないけど)国語の教科書の「おてがみ」も収録された「ふたりはともだち」か、もうひとつの「ふたりはいっしょ」だったと思うので、これは初めて読んだ。

今回読んでみたら、絵もいいけど、話もいいんだなぁ。
「おまえらはホモだちなのか?」と思うぐらいラブラブな二人だけども、カエルだからまぁいいか、という。

そういえば最近、アーノルド・ローベルの未発表原稿が出てきて、息子さんがそれに彩色した絵本が発売されて買ったんだった。

カエルもヒキガエルもうたえる
アーノルド・ローベル エイドリアン・ローベル彩色
4860954076


話は正直微妙なんだけども、絵がかわいい。「ふたりは・・」シリーズよりもカラフルでとっつきやすいかもしれない。

しかし、アーノルド・ローベルってもっといろいろ本を書いてたんだなぁ。Amazonで調べると全然見たことない絵本もたくさんある。
まずは「ふたり」シリーズを買っていこうっと。

「珍品堂主人」

珍品堂主人 (中公文庫)
井伏 鱒二
4122004543

井伏鱒二の小説なんだけどはこんな小説を書いたなんて全然知らず、Amazonで別の本を探している時に発見。

なにしろ骨董を扱っていて、実在の鑑定人をモデルとした小説、というからにはその手の本が大好物な自分としてはすぐに注文した。

骨董にまつわる描写はやはり面白かった。
小説自体の出来は大したものだとは思わなかったけど、登場人物のモデルが気になる。

加納夏麿(珍品堂主人)
   → 泰秀雄
山路孝次
   →洋画家、と書かれているけど誰だろう?
来宮竜平
   →「山路孝次の古くからの友人・大学で哲学を抗議している堅気の先生」ということで小林秀雄?
金尾さん
   →私設の民芸美術館を自宅に持っている、ということから柳宗悦?
蘭々女
   →小説では女性だけど、白洲正子によると北大路魯山人がモデル、と誰かがwebで書いていた。
都留老人
   →喧嘩別れした、というからこれが魯山人だと思ったが違うのか?
途上園
   →星ケ丘茶寮


2011年1月6日木曜日

「つくもがみ貸します」

以前からちょっと興味はあったけど、読む機会はないだろうなぁと思っていた畠中恵。

うちの奥サマが、図書館でなんとなく借りてきて、パラパラと手にしてみたらちょうど好物の道具屋を舞台にした作品で、これまた好きな連作短編だったので、読み始めたら最後まで読んでしまった。

つくもがみ貸します (角川文庫)
畠中 恵
4043888023


道具たちに物の怪がついており、彼らが結果的にスパイウェアとなって話が進んでいく。

話自体はたあいもないんだけど、江戸時代の生活描写がよくて読まされる。